【和歌山県】石清水八幡宮の別宮で桃山様式の建築物5棟が重文の野上八幡宮!見どころや御朱印、アクセス・無料駐車場をご紹介

野上八幡宮14
2023年9月15日(金)に和歌山県海草郡紀美野町小畑にある石清水八幡宮の別宮で桃山様式の建築物5棟が重要文化財野上八幡宮のかみはちまんぐうに行ってきました。

実際に野上八幡宮に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。

野上八幡宮の概要

野上八幡宮創建は、三韓征伐の帰途に神功皇后と誉田御子(後の応神天皇)が当地を訪れたことから欽明天皇の勅命により応神天皇の霊を勧請し、欽明天皇13年(552年)に八幡宮が建立されました。

永延元年(987年)に京都府の石清水八幡宮の別宮となり、万寿2年(1025年)に京都御所からの宣命によって社殿が造営されました。

その後石清水八幡宮と並び隆盛しますが、天文10年(1541年)に根来寺衆徒の来襲によって放火略奪され、社殿・堂社・財宝・文書など悉く焼失しました。弘治3年(1557年)に近江国(滋賀県)出身の真賢上人の尽力によって社殿・堂舎を始めとして再建が進められました。

豊臣秀吉が行った太閤検地によって社領が没収されますが、紀伊和歌山藩初代藩主・浅野幸長あさのよしながから慶長6年(1601年)に社領の寄進と鳥居・神輿の奉納されました。元和5年(1619年)、紀州藩主の徳川頼宣より社領の安堵と神具を寄進を受けました。第6代藩主・徳川宗直、第7代藩主・徳川宗将からも絵馬額が奉納されています。

明治2年(1869年)に神仏分離令によって本願寺・神宮寺等が撤去され、明治45年(1912年)に氏子内産土神社156社が合祀されました。

昭和32年(1957年)に解体修理が行われ、平成5年(1993年)~6年(1994年)に檜皮の屋根の葺き替えと塗り替えの工事が行われ現在に至ります。

御祭神は主祭神に誉田別命ほんだわけのみこと息長帯姫命おきながたらしひめのみこと玉依姫尊たまよりひめのみことの3柱がお祀りされ、ご利益は以下の通りです。

①誉田別命(国家鎮護・殖産産業・家運隆昌・成功勝利・教育・交通安全・悪病災難除け・子孫繁栄
②息長帯姫命(安産・子育て守護・学業祈願・厄除け・病魔退散・家内安全・開運招福
③玉依姫尊(子宝・安産守護・豊作豊漁・殖産興業・商売繁盛・開運・方位除け・悪病・災難除け

また境内にある建築物5棟重要文化財に指定されています。

①本殿(1572年)
②拝殿(1573年)
③摂社・武内神社(1572年)
④摂社・平野今木神社(1573年)
⑤摂社・高良玉垂神社(1578年)

野上八幡宮へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

◎JRきのくに線「海南駅」下車、「海南駅前」バス停からバスに乗車し約20分、「野上八幡宮」バス停下車すぐ

自動車を利用

◎カーナビに野上八幡宮の電話番号「073-489-2162」を入力、またはカーナビに野上八幡宮の住所「和歌山県海草郡紀美野町小畑625」を入力し検索

駐車場

野上八幡宮には普通自動車が約5台駐車可能な無料駐車場が境内の鐘楼付近あります。午後に参拝に訪れた際は混雑もなく空いていました。
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野上八幡宮の参拝と見どころ

野上八幡宮の参拝開始

野上八幡宮の入口には「野上八幡宮」の社号碑が立ち、石段が境内まで続いています。車で石段を上った先の境内まで行くことが可能です。
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石段を上り中腹辺りに木造の明神鳥居があります。鳥居を潜り左に高良玉垂神社こうらたまだれじんじゃ(摂社)があります。
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摂社・高良玉垂神社(重要文化財)

摂社・高良玉垂神社こうらたまだれじんじゃ重要文化財)は天正6年(1578年)に再建された一間社流造の建物で、屋根はとち葺となっています。
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石段を上ると朱塗りの門あり、潜ると絵馬殿があります。
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絵馬殿(和歌山県指定有形文化財)

境内に入って最初に目に入る絵馬殿和歌山県指定有形文化財)には大きな絵馬が掛かっています。この絵馬は地元の高校生が作って奉納したもので、かわいい干支の兎と鮮やかな色で描かれた絵馬には「野上八幡宮 開運招福」と達筆で書かれています。
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拝殿(重要文化財)

拝殿重要文化財)は天正元年(1573年)に再建された一重入母屋造の建築物で、屋根は本瓦葺となっています。
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本殿(重要文化財)、摂社・武内神社(重要文化財)

本殿重要文化財)と本殿手前にある小さなお社が摂社・武内神社たけうちじんじゃ重要文化財)です。本殿は三間社流造、檜皮葺で元亀3年(1572年)に再建されました。武内神社は一間社流造、檜皮葺で本殿と同じ元亀3年(1572年)の再建です。御祭神誉田別命ほんだわけのみこと息長帯姫命おきながたらしひめのみこと玉依姫尊たまよりひめのみことの3柱がお祀りされ、成功勝利・厄除け・子宝・安産・子育てご利益が有名です。
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摂社・平野今木神社(重要文化財)

本殿の右奥にある朱塗りの建物が摂社・平野今木神社ひらのいまきじんじゃ重要文化財)です。三間社流造、檜皮葺で拝殿と同じ天正元年(1573年)に再建されました。
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本殿後方の一段高い場所には末社群が並んでいます。
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境内の末社12社

本殿左奥から右奥の摂社・平野今木神社まで末社11社が並んでいます。左から恵美須神社・須佐神社・子守社・倉稲魂社・愛宕社・太神宮・春日社・住吉社・天満社・稲荷社・熊野社となります。

楠社(末社)は鐘楼(駐車場)の近くに鎮座しています。
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鐘楼

明治2年(1869年)に神仏分離令によって本願寺・神宮寺等は廃絶、撤去されました。しかし鐘楼のみ撤去されず現存し、往時の名残を留めています。
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御朱印

御朱印は境内の社務所で頂くことが可能です。

おわりに

野上八幡宮所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。境内には安土桃山建築の本殿・拝殿・武内神社・平野今木神社・高良玉垂神社があり重要文化財に指定されています。絵馬殿は和歌山県指定有形文化財となっており、地元の高校生が制作した大きな絵馬や絵馬殿の展示から地域で篤い崇敬と信仰を集めていることか感じられました。境内に鎮座する12社の末社群や神仏習合の名残である鐘楼も必見です。見どころいっぱいの野上八幡宮に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。

野上八幡宮
住所 和歌山県海草郡紀美野町小畑625
電話番号 073-489-2162
営業時間 午前9時~午後5時
定休日 年中無休
拝観料 無料
アクセス ■交通機関を利用
◎JRきのくに線「海南駅」下車、「海南駅前」バス停からバスに乗車し約20分、「野上八幡宮」バス停下車すぐ
■自動車を利用
◎カーナビに野上八幡宮の電話番号「073-489-2162」を入力、またはカーナビに野上八幡宮の住所「和歌山県海草郡紀美野町小畑625」を入力し検索
駐車場 普通自動車が約5台駐車可能な無料駐車場あり

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