2019年1月27日(日)に東京都大田区大森北にある多くの御朱印と狛犬のこまちゃんが有名な磐井神社に行ってきました。磐井神社は北品川から大森までの旧東海道を約4.5㎞歩く「東海七福神」の一社で弁財天が祀られています。
今回磐井神社に参拝してきましたので歴史や御朱印、ご利益やアクセスをわかりやすくご紹介したいと思います。
磐井神社の概要
磐井神社の創建は敏達天皇(572年~585年)の代に創建されたと伝わり、別名「鈴森八幡宮」とも呼ばれました。
平安時代に編纂された歴史書『日本三代実録』によれば、貞観元年(859年)に「武蔵国従五位磐井神社官社に列す」と武蔵国の八幡社の総社に定めたとあります。同じく平安時代中期に編纂された『延喜式神名帳』にも記載されています。
7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された『万葉集』の「草陰の荒蘭の崎の笠島を見つつか君が山路越ゆらむ」の歌の笠島は万葉時代の神社周辺の地名で、笠島弁財天にその名残を見ることができます。弁財天は北品川から大森までの旧東海道を歩く「東海七福神」の一社に数えられています。
江戸時代には徳川家の将軍も参詣したことが記され、享保10年(1725年)には徳川8代将軍・徳川吉宗公が造営したとの記録が残ります。
昭和20年(1945年)の戦災で社殿を焼失し、昭和29年(1954年)に再建され現在に至ります。
ご祭神は、応神天皇、大己貴命、仲哀天皇、神功皇后、姫大神で、ご利益は厄祓・家内安全・諸願成就・病気平癒・安産子育・学業成就・商売繁盛等があります。
磐井神社へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・京浜急行線「大森海岸駅」下車、磐井神社まで300m、徒歩で約4分
・JR線「大森駅」下車、磐井神社まで950m、徒歩で約12分
自動車を利用
・カーナビに磐井神社の電話番号「03-3761-2931」を入力
駐車場
磐井神社には社務所前に普通自動車が3台程度収容可能な駐車場があります。
磐井神社の参拝と見どころ
磐井神社の参拝開始
磐井神社は第一京浜沿いに鎮座しており、駅から数分歩くと歴史を感じる石造鳥居が見えてきます。
鳥居横にある石造の社号碑には延喜式内社である事を伝える「延喜式内」と刻まれています。
正面に見えるのが社殿、左に社務所、右に手水舎、ご神木があります。
手水舎・ご神木
手水舎でしっかりと心身を清めて参拝へ進みます。
手水舎の隣にあるひときわ大きなご神木は『江戸名所図会』にも同じ位置に描かれています。
磐井の井戸(大田区文化財)
境内に入る前に見ておきたいのが磐井神社の名称の由来となった「磐井の井戸」です。
元は境内にありましたが、国道の拡幅により第一京浜沿いの現在地に移転されました。
昔から東海道往来の旅人によって利用されていた霊水(薬水)で、「心が正しければ清水、邪心があれば塩水になる」という伝説が伝わっています。
威厳を感じる社殿
磐井神社の社殿は昭和20年(1945年)の戦災で焼失し、現在の社殿は昭和29年(1954年)に再建されました。社殿には『日本三代実録』の中で、貞観元年(859年)に武蔵国の八幡社の総社に定められた伝承から「武蔵國八幡總社」の扁額が掛かっています。
大きく突き出した立派な破風からは迫力と威厳を感じます。
建築様式は歴史を感じる木造の八幡造銅板葺となっており、雰囲気がとても素敵な社殿です。
子だくさんの狛犬一対「こまちゃん」
社殿の前には子だくさんの狛犬一対が境内を悪い気から守っています。
子獅子は左右合計で6匹おり、仲睦まじい様子から人気の狛犬で、子宝・安産のご利益で信仰されています。平成30年(2018年)よりこちらの狛犬は「こまちゃん」の愛称で親しまれています。
安産や子宝のご利益があるとされる「こまちゃん」はオリジナル御朱印帳や御朱印にもデザインされています。かわいいデザインで癒されますね♪
万葉集にも記載が見られる古社・笠嶋弁天社
社務所の横にある弁天橋を渡った先にある笠嶋弁天社は「東海七福神」の一社に数えられ、弁財天が祀られています。『万葉集』の「草陰の荒蘭の崎の笠島を見つつか君が山路越ゆらむ」の笠島は笠嶋弁財天の事と伝わる古社で、『江戸名所図会』にも現在地と同じ場所に弁天池と弁天社を見ることができます。
境内社の笠嶋弁天社は周囲を池と緑に囲まれた中に鎮座しており、心地よく落ち着ける雰囲気がありました。
海豊稲荷神社
こちらは境内社の海豊稲荷神社で社殿の右隣にあります。神使である石造狐一対が神域を守護しており、五穀豊穣・商売繁盛のご利益があります。年3回の祭事(初午祭、御田植え祭、抜穂祭)では限定御朱印をいただくことができます。
海豊稲荷神社の左に神楽殿があります。
鈴石・烏石と江戸文人石碑群
神楽殿の左、社殿の右の場所に鈴石・烏石(非公開)と江戸文人石碑群があります。
「鈴ヶ森」の地名の由来になった鈴のような音がする鈴石と、鳥の模様のある珍しい自然石の烏石は現在非公開で屋内にあります。
御朱印
御朱印は境内の社務所で頂くことが可能で、初穂料は500円となっています。
受付時間は午前9時30分から午後4時30分までとなっています。
参拝時は限定御朱印とお札が頒布されてました。
社務所前には限定御朱印とお札を求めて長い行列が出来ており、受付までの待ち時間は約20分ほどでした。
その他、初穂料500円で月替りの御朱印や祭事に応じた御朱印等、様々な御朱印がありました。
詳しくは公式HPでご確認下さい。
色鮮やかな友禅紙の御朱印もあります。
おわりに
磐井神社の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約20分でした。
ただし御朱印をいただくことを考慮すると所要時間は1時間程度見ておいた方が良いと思います。
境内には『万葉集』や『江戸名所図会』に見られる笠嶋弁天社や、『江戸名所図会』と同じ位置にあるご神木が往時の姿を今に伝えていました。興味深い伝説が残る磐井の井戸も必見です。
子だくさんの狛犬「こまちゃん」は子宝・安産のご利益がある人気の狛犬です。
見どころいっぱいの磐井神社に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
磐井神社 | |
住所 | 東京都大田区大森北2丁目20-8 |
電話番号 | 03-3761-2931 |
営業時間 | 終日可能 社務所は午前9時30分~午後4時30分 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・京浜急行線「大森海岸駅」下車、磐井神社まで300m、徒歩で約4分 ・JR線「大森駅」下車、磐井神社まで950m、徒歩で約12分 ■自動車を利用 ・カーナビに磐井神社の電話番号「03-3761-2931」を入力 |
駐車場 | 磐井神社には社務所前に普通自動車が3台程度収容可能な駐車場があります |