2016年3月18日に 京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町にある常寂光寺(じょうじゃっこうじ)に行ってきました。
常寂光寺は、本国寺十六世究意院日禎によって慶長元年(1596年)創建されました。山号は小倉山、日蓮宗の仏教寺院です。
本堂は、慶長年間に小早川秀秋公の助力によって、伏見城の建物の一部を移転修造したものです。
仁王門は元和二年(1616)に、大本山本圀寺客殿の南門を移築したもので、仁王像は運慶が作ったと伝わっています。
紅葉が美しいことで有名な小倉山の中腹に常寂光寺はあり、山が紅葉に包まれるのが、常寂光土(じょうじゃくこうど)のような風情があることから寺号がつけられたとされています。
常寂光寺の見どころは、南北朝時代建立の仁王門、伏見城を移築したと伝わる本堂、多宝塔が見どころとなっています。
特に、常寂光寺の多宝塔の風景は、紅葉の時期には嵐山屈指の紅葉スポットとなります。
今回ゆっくり参拝して、所要時間は約60分でした。
常寂光寺へのアクセス・駐車場
電車の場合、JR嵯峨野線・嵯峨嵐山駅から徒歩約15分で到着します。
京福電鉄・嵐山駅からは徒歩約20分で到着します。
車の場合は常寂光寺に公式駐車場はありませんので、別途確保する必要があります。
おすすめは、常寂光寺から徒歩約10分のところにある清涼寺の駐車場です。
こちらの駐車場は1日駐車して800円(周囲の駐車場は2時間500円位が相場)で土日もあいています。
下の写真は、清涼寺の駐車場ですが、かなり駐車スペースに余裕があり、紅葉の時期も駐車可能ですのでおすすめです!
また、清涼寺の駐車場管理人の方が清涼寺周りのお寺の回り方や道順、時間などとても丁寧に説明してくれて、迷うことなく参詣できました!
常寂光寺参拝
常寂光寺の入り口の山門です。
江戸後期に作られたもので、角材を格子に組んで作られています。
山門をくぐって左側に拝観受付があり拝観料400円を支払います。
拝観時間は午前9時~午後5時までとなっています。
拝観受付から直進してすぐに仁王門があります。
大本山本圀寺客殿の南門を移築したもので、運慶作と伝わる仁王像が見どころです。
仁王門をくぐり、左手には美しい苔と、小さな滝が流れています。
常寂光寺は紅葉が美しいのは知っていましたが、苔も大変見事で見ごたえがあります。
仁王門をくぐったところからの光景で、順路としては直進して階段を登って本堂へむかいます。
右は末吉坂と呼ばれる坂になっており、帰路で通ります。
本堂へ向かう石段からの光景ですが、仁王門のわらぶき屋根や苔、周囲の緑が美しいですね。
紅葉の時期は辺り一帯真っ赤な紅葉の風景が広がります。
石段を登ったところに本堂があります。
小早川秀秋公の助力のもと、伏見桃山城客殿を移築し、本堂としたそうです。
左へ進むと妙見堂、多宝塔、右は帰路になります。
妙見堂で、能勢妙見堂を分祀したものです。
北極星信仰で、除厄開運、社運隆昌のご利益があります。
本堂横の道を進んで、登っていくと時雨亭跡、多宝塔へ行くことができます。
藤原定家が小倉百人一首を編んだ、時雨亭跡です。
江戸時代中期頃まで、この場所に時雨亭があったそうですが、昭和初期の台風で倒壊して、今は碑がたっています。
尚、時雨亭の場所は諸説あり、二尊院にも時雨亭跡があります。
多宝塔で、1620年に建立されました。
国の重要文化財で、檜皮葺(ひわだぶき)の屋根で、高さは12メートルです。
多宝塔から少し山を登ったところからの風景が常寂光寺では一番美しい光景だと思います。
手前に多宝塔、遠くに京都の街、紅葉の時期は小倉山一帯が紅葉で色づき、大変見ごたえのある風景になります。
多宝塔から本堂へ戻って帰路を歩きます。
左手に見えるのは鐘楼です。
本堂を過ぎ、庫裡の前の階段を降り、末吉坂をおりて仁王門へ向かいます。
この辺りは美しい苔が見どころとなっていますので、是非見てみてください。
末吉坂から鐘楼を見たところです。
常寂光寺は小倉山の中腹に建っており、参拝時は傾斜があるので、歩きやすい靴をおすすめします。
おわりに
常寂光寺は小倉山の中腹に建っており、11月中旬から下旬にかけての紅葉シーズンは嵐山屈指の紅葉スポットになります。
特におすすめスポットは多宝塔からの風景で、テレビや雑誌でよく紹介されています。
その他見どころとしては、伏見城から移築した本堂、運慶作の仁王像がある仁王門、小倉百人一首を編集した藤原定家の時雨亭跡も見どころとなっています。
美しい苔も見どころになっており、紅葉シーズン以外に行くと、静かにゆっくり拝観することができます。
常寂光寺の徒歩圏内には、二尊院、清凉寺、落柿舎、化野念仏寺、愛宕念仏寺、祇王寺もありますので、一緒に参拝してみてはいかがでしょうか。
場所 | 京都府京都市右京区嵯峨小倉山 小倉町3 |
電話番号 | 075-861-0435 |
拝観料 | 大人400円 |
拝観時間 | 午前9:00〜午後5:00 |
拝観日 | 無休 |
交通 | ・JR嵯峨野線・嵯峨嵐山駅より 徒歩約20分 ・京福電鉄・嵐山駅より 徒歩約25分 ・駐車場なし |
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