2023年3月19日(日)に千葉県市原市八幡にある安産子育てのご利益と重要文化財の本殿が有名な飯香岡八幡宮に行ってきました。
飯香岡八幡宮は神社縁起によると、飯香岡八幡宮として鎮座する前は六所御影神社と称され、その後白鳳3年(675年)に天武天皇の勅命で八幡宮として創建されたと伝わります。平安時代の天平宝字3年(795年)には国府総社とされ、一国一社の八幡宮として、また上総国の総社として信仰を集めました。保元3年(1158年)の石清水八幡宮『諸国荘園官符』に記載された「上総国市原別宮」は本宮であるとされています。
源氏・千葉氏・北条氏・足利氏・徳川氏など東国に縁深い武門の崇敬が篤く、天正19年(1591年)には徳川家康より社領150石を安堵され、10万石の格式を与えられ明治時代を迎えました。明治維新以降は県社に列格されました。
御祭神は誉田別命・息長帯姫命・玉依姫命ほか7柱がお祀りされています。
ご利益は厄除け・所願成就・縁結び・子授け・子育て・安産等様々ありますが、特に「子育て八幡」と呼ばれ縁結びと子育てで有名です。
今回実際に飯香岡八幡宮に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
飯香岡八幡宮へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR内房線「八幡宿駅」下車、西口から飯香岡八幡宮まで220m、徒歩で約3分
自動車を利用
・カーナビに飯香岡八幡宮の電話番号「0436-41-2072」を入力、または飯香岡八幡宮の住所「千葉県市原市八幡1057-1」を入力し検索
駐車場
飯香岡八幡宮には境内に普通自動車が15台駐車可能な無料駐車場があります。日曜日の午後に参拝しましたが駐車場は空いていました。
飯香岡八幡宮の参拝と見どころ
飯香岡八幡宮の参拝開始
飯香岡八幡宮の表参道入口です。鳥居の前には立体的な龍や獅子の彫刻が見事な石燈籠があります。
こちらは裏参道入口です。神明鳥居があり、その近くに「飯香岡八幡宮」の社号碑が建っています。鳥居の前に架かる橋の下にはかつて小川が流れていました。
両部鳥居と額束の昇り龍・降り龍
鳥居は八幡宮では珍しい控柱がついた両部鳥居となっています。海面に立つ厳島神社の鳥居が両部鳥居で有名ですが、かつて飯香岡八幡宮の鳥居の前は海でした。そのため両部鳥居となっているのかもしれません。
鳥居の額束には見事な昇り龍・降り龍の彫刻が施されています。
放生池
鳥居の左側には放生池があります。放生とは殺生をやめて捕まえた動物を自然に放つことで、八幡宮でも江戸末期頃まで鳥居の前面の海水が打ち寄せてきていた海岸で行っていました。しかし海岸線が遠くなったため現在は放生池としてその名残を留めています。
鳥居を潜ると左前方に手水舎がありますのでしっかりと心身を清めて参拝へ進みます。
手水舎の左隣には神楽殿があります。
手水舎近くの狛犬一対は江戸尾立ちの特徴を持ったもので、境内を悪い気から護っていました。
拝殿(千葉県指定有形文化財)
拝殿(千葉県指定有形文化財)は江戸時代の元禄4年(1691年)に建立されました。正面5間(約9m)、側面3間(約5.4m)で、屋根は入母屋造の銅板葺となっています。正面中央に千鳥破風が付き、向拝中央は軒唐破風となっています。
海老紅梁は美しく彩色され、木鼻や蟇股には見事な彫刻が見られます。拝殿には「国府総社」の扁額がかかっています。
本殿(国指定重要文化財)
拝殿の後方にある本殿は国指定重要文化財に指定されており、千葉県では佐原市にある香取神社本殿と飯香岡八幡宮本殿のみとなっています。本殿は室町時代中期(1393年~1466年)に建立されました。本殿は桁行3間(約5.4m)、梁間二間(約3.6m)、入母屋造で向拝3間(約5.4m)の銅板葺となっています。
夫婦イチョウは安産子育て・縁結びのパワースポット
拝殿・本殿の右隣には縁結びのパワースポット「夫婦イチョウ(千葉県指定天然記念物)」があります。高さは約16m、幹周りは約7.6mで地上約2.8mのところから二又に幹が大きく分かれています。古来より安産子育てのシンボルとしても信仰されてきました。
富士塚と浅間神社
夫婦イチョウの近くには富士塚と浅間神社があります。入口の神明鳥居には「浅間神社」がかかり、鳥居を潜ると富士山を模して築かれた立派な富士塚があります。富士塚は小御嶽神社や烏帽子岩、頂上の奥宮がミニチュアで忠実に再現されており歩いて登ることができます。
本殿周辺の境内社
本殿の周囲には海辺大神・若宮八幡宮・天神宮・金毘羅宮・ものがみの社・八坂神社・厳島神社・御影神宮と境内社がたくさん鎮座しています。
源頼朝が植えたと伝わる「さかさ銀杏」
拝殿の左隣にある「さかさ銀杏」は源頼朝が植えたと伝わります。治承4年(1180年)に石橋山の戦いに敗れた源頼朝はこの地に逃れ、銀杏を逆さに植えたことが名前の由来です。逆さに植えたことによって銀杏は根付き源氏も再興されました。さかさ銀杏後方に見えるのは授与所です。
さかさ銀杏の近くには御神水がお水取りできる場所もあります。
鳩やイチョウがデザインされたお守り
授与所では萬葉集の神社朱印(1,000円)、八幡宮ですので神使の鳩がデザインされた鳩守(700円)、安産のご利益やイチョウが有名なのでイチョウがデザインされた安産守(700円)等が頒布されていました。
御朱印
御朱印は境内の授与所で頂くことが可能で、初穂料は300円となっています。
八幡宿にある飯香岡八幡宮を参拝し、御朱印をいただきました😊 pic.twitter.com/l69k52I7n0
— たんきち (@tanta1010) February 11, 2022
おわりに
飯香岡八幡宮の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。本殿(国指定重要文化財)、拝殿(千葉県指定文化財)、表参道鳥居額束の昇り龍・降り龍の彫刻は見ごたえがあります。安産子育て・縁結びのパワースポットである夫婦イチョウや、源頼朝が植えたと伝わる「さかさ銀杏」も必見です。その他、数多くの境内社や富士塚も見どころです。見どころいっぱいの飯香岡八幡宮に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
飯香岡八幡宮 | |
住所 | 千葉県市原市八幡1057-1 |
電話番号 | 0436-41-2072 |
営業時間 | 終日可能 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR内房線「八幡宿駅」下車、西口から飯香岡八幡宮まで220m、徒歩で約3分 ■自動車を利用 ・カーナビに飯香岡八幡宮の電話番号「0436-41-2072」を入力、または飯香岡八幡宮の住所「千葉県市原市八幡1057-1」を入力し検索 |
駐車場 | 境内に普通自動車が15台駐車可能な無料駐車場あり |