【所要時間1時間】江戸時代へタイムスリップ!箱根関所の見どころやモデルルート、アクセス・無料駐車場をご紹介

箱根関所24
2023年6月29日(木)に神奈川県足柄下郡箱根町箱根にある箱根関所に行ってきました。箱根関所は江戸時代の元和4年(1618年)頃には設置されていたと考えられ、「入り鉄砲に出女」と呼ばれる監視体制が敷かれた重要な関所です。

「入り鉄砲に出女」とは、江戸の治安維持の為に江戸に入る鉄砲の監視と、江戸屋敷に人質として暮らした大名の妻女が江戸から出るのを取り締まったことからそのように表現されます。

箱根関所は明治2年(1869年)に役割を終えましたが、平成19年(2007年)に当時の技法を用いて芦ノ湖畔に復元されました。往時の姿が忠実に再現され、箱根関所を歩けばまるで江戸時代にタイムスリップしたような感覚になります。

今回、実際に箱根関所に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。

箱根関所へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

◎「小田原駅」バス停から「箱根町港行」箱根登山バス、または「箱根関所跡行」伊豆箱根バスに約55分乗車、「箱根関所跡」下車、箱根関所まで170m、徒歩で約2分
◎「箱根湯本駅」バス停から「箱根町港行」箱根登山バス、または「箱根関所跡行」伊豆箱根バスに約40分乗車、「箱根関所跡」下車、箱根関所まで170m、徒歩で約2分

自動車を利用

◎カーナビに箱根関所の電話番号「0460-83-6635」を入力、または箱根関所の住所「神奈川県足柄下郡箱根町箱根1番地」を入力し検索

駐車場

箱根関所には専用駐車場はありませんが、箱根関所から220m、徒歩約3分の場所にある「箱根関所 旅物語」に駐車することができます。平日は無料で休日は1回500円になります。

箱根関所の見どころ

お店が並ぶ「関所通り」

箱根関所見学券売場までは「関所通り」と呼ばれる道が通っており、道沿いにはお土産屋さんや軽食ができるお店が並んでいます。
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箱根関所見学券売場

「箱根関所」の看板から箱根関所見学券売場までは約50mです。箱根関所の料金は大人500円、小人250円で、開館時間は3月1日〜11月30日は午前9時〜午後5時、それ以外の期間は午前9時〜午後4時30分までとなっています。
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「京口千人溜」と「京口御門」

見学券売場から進むと広い空間になっています。こちらは「京口千人溜」と呼ばれ、関所改めを待つ待機場として利用されました。後方に見える高麗門は京都方面から来た旅人が通過する門で「京口御門」と呼ばれます。門の高さは6.1m、屋根は屋根板が美しく重ねられた栩葺とちぶき渋墨塗ぶすみぬりとなっています。
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納屋を兼用した「厩」

京口御門を潜るとまず左のうまやから見学がスタートします。
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厩に馬は5頭つなぐことが可能ですが、幕末には馬は2頭だけでした。その他のスペースは納屋として利用され、その様子が忠実に再現されています。
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厩の「ひかりづけ」技法

厩の建物と石垣は「ひかりづけ」と呼ばれる技法が用いられています。ひかりづけとは礎石や土台に合うように木材が手作業で凹凸がつけられ石面にぴったりと密着させる技術です。
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役人が使用した「上番所下雪隠」

厩を抜けると箱根関所の役人のみが利用した「上番所下雪隠かみばんしょしもせっちん」と呼ばれるトイレが復元されています。
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食事を作ったり湯浴みをする「台所土間・湯殿」

上番所下雪隠から右に進むと「台所土間だいどころどま湯殿ゆどの」があります。
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台所土間では関所の役人の食事が作られました。湯殿では現在のようにお風呂に浸かるのではなく、たらいに湯を汲んで湯浴ゆあみをしていました。

関所の中心「大番所・上番休息所」

台所土間・湯殿の隣にある入口から進むと「大番所おおばんしょ上番休息所かみばんきゅうそくじょ」があります。
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面番所

大番所・上番休息所の面番所めんばんしょと呼ばれる部屋で、関所の役人や小田原藩から雇われ役人の補佐をした定番人じょうばんにんが詰めて旅人の関所改めを行いました。箱根関所16

出女

面番所の縁側では、「出女」の取調べが行われておりその様子が再現されています。箱根関所の展示の人形は全てシルエット展示となっていますが、これは当時の人々の身体的特徴や衣服の色・模様なのが詳細に分かっておらず史実と異なった印象を避ける為です。箱根関所15

上の間

面番所の隣の部屋は「上の間」で、箱根関所の中で最も格が高い部屋です。番頭や横目付が業務を行っている様子が再現され、大名や家老などの接待の場としても利用されました。部屋の奥には鉄砲や弓が旅人を威嚇するように立てかけられています。
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足軽番所

休息所

大番所・上番休息所出て道を挟んで向かいにある建物は「足軽番所あしがるばんしょ」です。足軽が昼間控えていた場所で、夜はこちらの「休息所」を寝床としました。
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獄屋

足軽番所には関所破りの罪人を留め置く「獄屋ごくや」もありました。復元された獄屋に靴を脱いで中に入って体験することができます。
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井戸

足軽番所の裏手にまわると「井戸」があります。平成13年(2001年)に行われた調査で発見され、平成19年(2007年)に井戸が復活しました。現在も山水を蓄え井戸は一定水位を保っています。
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足軽番所雪隠

井戸の近くには足軽番所雪隠あしがるばんしょせっちんがあります。休息所や井戸、雪隠などが忠実に再現され、当時の足軽の生活を体感することができます。
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足軽番所の後方の小高い丘は上れるようになっており、丘の上には遠見番所と展望広場があります。
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芦ノ湖や街道を監視した「遠見番所」

遠見番所は足軽が昼夜を問わず芦ノ湖や街道沿いを監視した建物です。
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遠見番所からの景色は今も昔と変わらず絶景でここからの景色は江戸時代にタイムスリップした感覚になります。左の門が「①京口御門」、奥の建物が「②大番所・上番休息所」、手前の建物が「③足軽番所」、右が「④江戸口御門」です。ここまで①~③の順で見学してきました。最後に④へとすすみます。
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展望広場

遠見番所の隣にある「展望広場」からの絶景です。展望広場には椅子も設けられておりゆっくり景色を楽しむことができますよ♪
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江戸口御門

遠見番所や展望広場の絶景を楽しんだ後は丘を下り、足軽番所の隣にある「江戸口御門えどぐちごもん」から「箱根関所資料館」に向かいます。箱根関所資料館の入館料は箱根関所の料金に含まれていますので是非行きましょう!
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箱根関所資料館

箱根関所資料館では関所手形や関所破り、像が関所を超えた話など興味深い展示があります。箱根関所の歴史を詳しく学べる資料館で、箱根関所の復元工事の様子も放映されています。
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おわりに

箱根関所所要時間ですが、ゆっくり見学した場合で約1時間でした。箱根関所は、江戸時代の慶応元年(1865年)に提出された箱根関所の解体修理の詳細な報告書『相州箱根御関所御修復出記形帳』を元に忠実に復元されており、一歩足を踏み入れると江戸時代にタイムスリップしたような感覚になります。説明員の方も多くおられ、展示物を見ながら知識を深めることができました。絶景が楽しめる遠見番所や、箱根関所の歴史が展示されている箱根関所資料館も必見です。見どころいっぱいの箱根関所に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。

箱根関所
住所 神奈川県足柄下郡箱根町箱根1番地
電話番号 0460-83-6635
営業時間 ◎3月1日〜11月30日:午前9時〜午後5時00分
◎12月1日〜2月末日:午前9時〜午後4時30分
定休日 年中無休
観覧料 大人500円、小人250円
アクセス ■交通機関を利用
◎「小田原駅」バス停から「箱根町港行」箱根登山バス、または「箱根関所跡行」伊豆箱根バスに約55分乗車、「箱根関所跡」下車、箱根関所まで170m、徒歩で約2分
◎「箱根湯本駅」バス停から「箱根町港行」箱根登山バス、または「箱根関所跡行」伊豆箱根バスに約40分乗車、「箱根関所跡」下車、箱根関所まで170m、徒歩で約2分
■自動車を利用
◎カーナビに箱根関所の電話番号「0460-83-6635」を入力、または箱根関所の住所「神奈川県足柄下郡箱根町箱根1番地」を入力し検索
駐車場 駐車場なし、近隣のパーキングを利用

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