2020年10月23日(金)に日本100名城スタンプラリー第5番で、青森県八戸市にある「根城(ねじょう)」に行ってきました。
根城は建武元年(1334年)に甲斐から陸奥に移り住んだ南部師行(なんぶもろゆき)によって築城された連郭式(れんかくしき)の平山城です。
南部師行は南北朝時代に奥州で活躍した人物で、南朝方の根本になる城となってほしいとの願いから根城と名付けました。
安土桃山時代の天正18年(1590年)、小田原征伐の際には豊臣秀吉の元へ帰参して所領の南部7郡が安堵されました。
江戸時代の寛永4年 (1627年)、南部氏が遠野(岩手県遠野市)へ所領替えに伴い廃城となりますが、約300年もの間、八戸地方の中心地として栄えました。
昭和16年(1941年)に国史跡に指定され、昭和58年(1983年)から11年間の発掘調査の後、平成6年(1994年)に本丸主殿をはじめ、鍛冶公房、馬屋、納屋、東門などが発掘調査で発見された建物跡をもとに立体復元され、廃城前の安土桃山時代の根城の姿を見ることができます。
日本100名城スタンプは八戸市博物館の入り口にあります。
今回根城を見学してきましたのでスタンプ設置場所や見どころ、見学順序や駐車場や所要時間等をご紹介したいと思います。
根城をゆっくり見学した場合、所要時間は60分でした。
根城へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR線「八戸駅」下車⇒市営・南部バス「田面木経由」に約12分乗車し「根城バス停」下車⇒根城(八戸市博物館)まで160m・徒歩約2分
・JR線「八戸駅」下車⇒根城(八戸市博物館)まで3.9km・タクシーで約9分
自動車を利用
・カーナビに根城(八戸市博物館)の電話番号「0178-44-8111」を入力
駐車場
根城は八戸市博物館の無料駐車場を利用します。
普通乗用車が24台収容可能で混雑もなく駐車しやすい駐車場です。
日本100名城のスタンプ設置場所
日本100名城スタンプは八戸市博物館の入り口にあります。
八戸市博物館の駐車場の目の前にあり、博物館前には根城を築城した南部師行公の立派な像があります。
スタンプは入口に設置されており、自由に押印することが可能です。
しっかりとコロナ対策もされていました。
根城の見学と見どころ
駐車場横に根城の入り口があり、ここから城内へ進んで行きます。
根城は本丸までの無料のエリアと本丸の有料エリアがあります。
本丸までの広場はきれいに整備されて歩きやすいです。
根城は8つの曲輪から構成された連郭式の平山城
根城は連郭式の平山城で、8つの曲輪から構成されています。
無料エリアの入口付近にある東善寺跡や、本丸までの広場の地形から曲輪があったことがわかります。
入り口から300m・徒歩で約3分歩いたところに、根城全体模型の展示があり、かつての根城のイメージが立体的に把握できるよう工夫が凝らされています。
主殿がある本丸エリアは有料
根城全体模型から根城の本丸を見ると、かつて接客や儀式の為に用いられた主殿が見えます。
有料エリアは写真の坂を登ったところからで、開場時間は午前9時から午後5時(入場は午後4時30分)までで、休場日は月曜日・祝日・年末年始(12月27日~1月4日)となっています。
入場料は一般250円、大学生・高校生150円、小・中学生50円です。
食料が保管されていた納屋
入場料を支払い有料エリアに入るとまず復原された納屋があります。
納屋は地面を30cmほど堀って土間にしており、窓がない構造となっています。
米・味噌・梅漬けなどが保管されていたと考えられています。
当主が来客と会ったり儀式を行った主殿
納屋の近くに当主が来客と会ったり儀式を行った主殿があります。
主殿は内部を見学することが可能です。
主殿内部には写真の祈祷之間や茶の間をはじめ、詰之間や控之間、二之間が再現されています。
主殿のメインルームになる広間ではお正月15日の儀式の様子が再現されています。
当主が所有する馬が繋がれていた上馬屋
主殿横にある上馬屋(かみのうまや)では当主が所有する馬が繋がれていた場所です。
南部地方は昔から駿馬の産地として有名で、全国の武士が南部地方の馬を欲しました。
来客用の中馬屋
上馬屋の近くにある中馬屋(なかのうまや)です。
こちらは来客の馬がつながれていた馬屋で、かなりの大きさを誇ります。
手前の部屋に馬を世話するためのほうきや桶、干し草などが入っていました。
馬の手入れを行った下馬屋
中馬屋の横には復原はされていませんが下馬屋(しものうまや)跡があります。
こちらでは夜間や冬の間馬を飼育していた施設で、馬の世話をする為に番人が交代で詰めていました。また、馬屋の他に倉庫としての役割もありました。
馬淵川を監視した物見
こちらは物見の跡で、かつては櫓があり、前方にある馬淵川を行き来する船の様子や敵を監視するために設置されていました。
西門と番所
物見跡近くには西門があります。
西門近くには通る人を監視するための番所が復原され、当時の様子をイメージすることができます。
武具の手入れなどが行われた工房
西門横にある竪穴式の工房で、地面を長方形に掘って40cm下がったところを床として作られています。
火が使用された形跡がないことから、工房内部では合戦や儀式に備えて職人たちが武具の手入れをしていたと考えられています。
鉄製品が作られた鍛冶公房
工房の近くには鍛冶工房があり、こちらでは職人によって鎧や刀、釘などの鉄製品が造られていました。
こちらも竪穴式となっており、地面から90cm下のところに鍛冶場が作られています。
内部を見学することが可能で、当時の熱気ある光景が想像できます。
当主やその家族の道具が収容された板倉
鍛冶工房の隣には当主やその家族が奥御殿で使う道具や衣類を収納していた板倉があります。
板倉には奥御殿に仕える女性たちが出入りし、品物の出し入れや手入れを行っていました。
内部には収納箱が再現され当時の様子を知ることができます。
当主や家族が住んだ常御殿・奥御殿跡
板倉から主殿の方角を見ると、常御殿(つねごてん)跡、奥御殿跡があります。
常御殿は当主が寝起きをしたり通常の業務を行っていた場所で、奥御殿は当主の家族が住み、先祖の霊が祀られていた場所になります。
当主は家族の様子や拝礼の為、常御殿から奥御殿へ通っていました。
奥御殿を過ぎると根城の有料エリア入口に戻ってきます。
おわりに
根城を訪れてみて、根城跡である史跡の広場を歩いてみて連郭式の平山城であったことが分かりました。
有料の本丸エリアには主殿をはじめ復原された建築物は安土桃山時代の姿を現在に蘇らせています。
コロナ禍の登城となりましたが、全く混雑しておらず、コロナの感染対策もしっかりとされ、安心してゆっくり落ち着いて見学することができました。
現存しているお城もよいですが、根城や吉野ケ里遺跡をはじめとした復原されたお城も見どころや解説が丁寧で良いと思います。
見どころいっぱいの根城に是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
根城(ねじょう) | |
住所 | 青森県八戸市根城根城47 |
電話番号 | 0178-41-1726 |
スタンプ設置場所 | 八戸市博物館の入り口 |
営業日 | 午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
定休日 | 月曜日・祝日・年末年始(12月27日~1月4日) |
入場料金 | 一般250円、大学生・高校生150円、小・中学生50円 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR線「八戸駅」下車⇒市営・南部バス「田面木経由」に約12分乗車し「根城バス停」下車⇒根城(八戸市博物館)まで160m・徒歩約2分 ・JR線「八戸駅」下車⇒根城(八戸市博物館)まで3.9km・タクシーで約9分 ■自動車を利用 ・カーナビに根城(八戸市博物館)の電話番号「0178-44-8111」を入力 |
駐車場 | ・根城は八戸市博物館の無料駐車場(収容24台)を利用 |