2016年11月20日(日)に東京都北区にある「旧古川庭園(きゅうふるかわていえん)」の紅葉を見にいってきました。
「旧古川庭園」は、明治20年代に、政治家の「陸奥宗光」が購入し別邸とし、明治38年に宗光の長男が古河財閥創業者の「古河市兵衛」の養子になった為、古河家の所有になりました。
大正8年(1919年)に、「古河虎之助」男爵の邸宅として現在の形となりました。
「旧古川庭園」の特徴は、武蔵野台地の斜面を活かし、北側の小高い丘には洋館が建てられ、斜面には洋風庭園、低地には日本庭園を配置しています。
洋館は、鹿鳴館、ニコライ堂、旧岩崎邸庭園洋館を手掛けた英国人建築家の「ジョサイア・コンドル」(1852~1920年)によって設計されました。
日本庭園は、近代日本庭園の先駆者で、平安神宮や円山公園等の国の名勝を数多く作庭した、京都の庭師「小川治兵衛(おがわじへい)」、通称「植治」の作庭です。
平成18年(2006年)に「旧古河氏庭園」として国の名勝に指定されました。
旧古川庭園の所要時間ですが、ゆっくり散策した場合で約1時間でした。
旧古川庭園へのアクセス
電車でアクセス
・JR京浜東北線「上中里」より徒歩約7分
・JR山手線「駒込」より徒歩約12分
・東京メトロ南北線「西ヶ原」より徒歩約7分
旧古川庭園の園路を歩く
紅葉の時期の混雑状況
「旧古川庭園」には13時頃に到着しました。
紅葉の時期ということもあり、かなりの混雑を見込んでしましたが、行列もなくそれほど混雑はしていませんでした。
入園券購入受付ですが、「六義園」と同様にSuicaが利用できるので、とても便利でした。
開園時間は午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)で、入園料は大人150円、65歳以上は70円になります。
北側の小高い丘には石造りの洋館
入園受付を済ませると、目の前に石造りの洋館が見えてきます。
英国貴族の邸宅にならった古典様式で、当時の建築様式を見ることができます。
絵画に出てくるような、大変お洒落で綺麗な建物でした。
洋館は、北側の小高い丘に建てられていることがわかりますね♪
洋館から斜面になっており、低地にある日本庭園を見ることができます。
紅葉が一面に広がっており、大変美しい風景です。
斜面には洋風庭園が広がる
こちらでも洋館から斜面になっていることがわかります。
斜面には洋風庭園が広がっており、色とりどりのバラが美しく咲いていました(秋と春が見頃です)。
洋風庭園には、バラ園とツツジ園がありました。
斜面をもう少し降りたところです。
紅葉と、洋風庭園と、洋館が絶妙な調和を生んでおり、美しいと思います。
低地には日本庭園
低地に歩を進めると、日本庭園へと風景が変わります。
明治・大正期の庭師、「植治」が作庭した庭として有名で、心字池を中心に庭園が広がっています。
イチョウも見ごろで、灯籠と相まってより風情を感じます。
心字池の優雅な曲線や、池に映える紅葉、雪見灯籠が何とも言えず心を癒してくれます。
水を使わず、山水の表現をする枯山水の道具立てのひとつ、「枯滝(かれたき)」も庭園にありました。
こちらも紅葉との調和が美しい風景でした。
日本庭園には「茶室」もあり、一服500円でいただく事ができます。
茶室の中の庭園も見事で、お茶をいただきながら見るのもまた格別でした。
お茶を頂けるのは、午前11時からとなっていました。
「大滝」で、高所と低地の斜面を巧みに利用した、「植治」が最も力を入れて作庭した場所の一つです。
まわりは森に囲まれており、滝つぼまで20メートル落ちる景観は、植治の作庭の中でもとても珍しいものです。
曲折した流れから、小滝が数段あり、最後は深い滝つぼに落ちるという凝ったもので、庭園でこのような凝った滝を見たのは初めてです。
庭園を散策すると、多くの灯籠があり、紅葉と美しい風景をつくりだしていました。
灯籠も色々な種類のものがあり、解説もありますので、灯籠をみてまわるのも楽しいと思います。
おわりに
「旧古河庭園」に入園してみて、武蔵野台地の斜面を利用して、和と洋が絶妙に調和する美しい庭園でした。
庭園は主に3つの見どころがあり、小高い丘にある「石造りの洋館」、斜面にある「洋風庭園」、低地にある「日本庭園」それぞれが見ごたえがありました。
紅葉のシーズンでもそれほど混雑しておらず、ゆっくり自分のペースでまわることができます。
「旧古河庭園」の近くには、和歌の心が息づく庭園「六義園」もありますので、是非一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
場所 | 東京都北区西ヶ原一丁目 |
電話番号 | 03-3910-0394 |
拝観料 | 一般150円、65歳以上70円 |
開園時間 | 午前9時から午後5時 (入園は午後4時30分まで) |
交通 | ・JR京浜東北線「上中里」より 徒歩約7分 ・JR山手線「駒込」より 徒歩約12分 ・東京メトロ南北線「西ヶ原」より 徒歩約7分 |
コメント