2018年8月25日(土)に北海道網走市にある「博物館網走監獄」に行ってきました。
博物館網走監獄は元は少し離れた場所にあった「網走刑務所」の旧建造物を保存・公開している野外歴史博物館です。
敷地面積は東京ドーム3.5個分の大きさとなり、建造物は明治・大正期の建物が25棟あります。
そのうち明治期の貴重な木造行刑建築として8棟が重要文化財に指定され、レンガ造りの独居坊や裏門、哨舎など6棟が登録有形文化財に指定されています。
今回、博物館網走監獄を見学してきましたので、広大な敷地を誇る博物館網走監獄の見どころや見学順序、所要時間をご紹介したいと思います。
見どころ・おすすめ・順路
見どころ・おすすめは以下の通りとなっています。
順路は1~19の順番で見学するのがおすすめです。
1.心を清める「鏡橋」
2.赤レンガが美しい「正門」
3.歴史や見どころ紹介がある重要文化財の「庁舎」
4.看守家族の生活風景が見れる「旧網走刑務所職員官舎」
5.受刑者が利用した有形文化財の「網走刑務所裏門」
6.見張りの為に使用された有形文化財の「哨舎(しょうしゃ)」
7.物資の運搬で利用された「刑務所水門」
8.当時の裁判所が再現された「釧路地方裁判所・網走支部法廷復元棟」
9.自給自足の為の施設「味噌醤油蔵」
10.過酷な条件だった開削作業の「休泊所」
11.農業技術の高さや自給自足の施設「耕耘庫」「漬物庫」
12.監獄の歴史や中央道路開削の様子がわかる「監獄歴史館」
13.「高見張」「登り窯」
14.開放的な囚人が暮らした重要文化財の「二見ヶ岡刑務支所」
15.一番見ごたえがある重要文化財の「舎房及び中央見張所」
16.入浴時間は15分「浴場」
17.有形文化財「煉瓦造り独居房」「独居房・独立型」
18.重要文化財で和洋折衷建築物「教誨堂」
19.監獄職が食べられる「監獄食堂」
アクセス
バスを利用
・女満別空港から「女満別空港線」に乗車、「天都山入口」で下車後、徒歩で約10分
・JR網走駅で「観光施設めぐり」に乗車、「博物館網走監獄」で下車
車を利用
車で行く場合はカーナビにMAPCODE「305 583 122*52」と入力して下さい。
駐車場
博物館網走監獄には車が400台駐車可能な無料駐車場があります。
駐車場は広くてかなり空いておりとても駐車しやすい駐車場です。
写真は朝8時30分の駐車場の状態ですが、昼の12時頃も半分ほど空きスペースがありました。
見学開始
駐車場から階段を登ると鏡橋がありその先に入場口があります。
1.心を清める「鏡橋」
入口までは「鏡橋」を通って進みます。
網走刑務所へ行くためには必ず川を渡る必要があり、「川面に我が身を見つめ自ら襟を正し心のあかを落とす目的で渡るように」という意味が込められていつしか鏡橋を呼ばれるようになりました。
こちらが入口になります。
年中無休で5月~9月は午前8時30~午後6時まで、10月~4月は午前9時~午後5時までとなっています。
料金は大人1,080円、大学・高校生750円、小中学生540円となっています。
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2.赤レンガが美しい「正門」
入口から進むと通称赤レンガ門と呼ばれる「正門」が見えてきます。
重厚で迫力ある門で、正門の左右にある部屋の一方には正門担当看守が、もう一方には面会に来た家族が使用していた部屋があります。
3.歴史や見どころ紹介がある重要文化財の「庁舎」
正門を過ぎると重要文化財に指定されている「庁舎」があります。
庁舎の内部には庁舎の見どころ紹介や、囚徒が北海道開拓した歴史が詳しく紹介されているので必ず最初にチェックしてから進むことをおすすめします。
4.看守家族の生活風景が見れる「旧網走刑務所職員官舎」
庁舎の次は「旧網走刑務所職員官舎」に向かいます。
1軒の広さは9坪で看守長屋とも呼ばれ、当時の看守家族の生活風景を見ることが出来ます。
内部はかなり狭く、家族で暮らすには狭く感じました。
5.受刑者が利用した有形文化財の「網走刑務所裏門」
旧網走刑務所職員官舎の次は登録有形文化財にも指定されている「網走刑務所裏門」です。
門の塀は受刑者が赤レンガを積み上げ総延長1,090mの赤レンガ塀を完成させました。
裏門は受刑者が塀の外の作業場に向かう際に使用されていました。
6.見張りの為に使用された登録有形文化財の「哨舎(しょうしゃ)」
外部からの侵入や作業場の見張の為に使用された「哨舎」と呼ばれる建物で有形文化財に指定されています。
全部で4ヶ所(裏門近く、登り窯近く、舎房及び中央見張所近く、教誨堂近く)にあります。
7.物資の運搬で利用された「刑務所水門」
網走刑務所裏門の次は「刑務所水門」です。
こちらの水路は生活物資の搬入や農場へ肥料を運ぶ用途等で使用されていました。
8.当時の裁判所が再現された「釧路地方裁判所・網走支部法廷復元棟」
刑務所水門の次は「釧路地方裁判所・網走支部法廷復元棟」です。
外観は明治33年(1900年)から昭和27年(1952年)まで使用された旧網走区裁判所が再現されています。
内部の法廷は全国で6番目に古く、昭和27年(1952年)から平成3年(1991年)まで使用されていたものが配置されています。
法廷のシャンデリアは公正に裁く意味を持つ天秤をイメージして作られています。
実際に目の前で裁判が行われている様子が再現されており緊迫した雰囲気が伝わってきます。
9.自給自足の為の施設「味噌醤油蔵」
釧路地方裁判所・網走支部法廷復元棟の次は「味噌醤油蔵」です。
網走刑務所は自給自足で味噌や醤油も刑務所で作られていました。
10.過酷な条件だった開削作業の「休泊所」
味噌醤油蔵の次は「休泊所」です。
休泊所は札幌と網走を結ぶ道路の開削作業の際、休泊所を移動しながら建てていました。
枕の代わりに丸太が釘付けで置いてあり、起床時はその丸太をたたいて起こされました。
布団も薄い布団が支給されたのみで200名以上の死者を出した開削作業は過酷な条件であったことがわかります。
11.農業技術の高さや自給自足の施設「耕耘庫」「漬物庫」
休泊所の次は「耕耘庫(こううんこ)」と「漬物庫」です。
耕耘庫は農機具や肥料、収穫した作物を入れる小屋です。
漬物庫は収穫した大根を漬けこんでおくための小屋です。
農業技術の高さや自給自足で生活していたことがわかりますね。