【岩手県遠野市】遠野の原風景が再現された園内やオシラ堂が見どころの伝承園！アクセス方法や所要時間、駐車場等をご紹介！

2020年10月24日（土）に岩手県遠野市にある遠野の原風景が再現された園内やおしら堂などが有名な「伝承園」にいってきました。

伝承園には遠野のかつての農家の生活様式を再現した施設で、施設内には国の重要文化財に指定されている旧菊池家住宅や、東北地方で家の神様として信仰される「オシラ様」が祀られている「御蚕神堂（オシラドウ）」、『遠野物語』を柳田國男に伝えた佐々木喜善（きぜん）の記念館があります。
また園内には民芸・木工品の製作実演ができる工芸館や、岩手県の郷土料理「ひっつみ汁」がいただけるお食事処もあります。

今回伝承園に観光してきましたので見どころやアクセス方法、所要時間や駐車場等をご紹介したいと思います。

伝承園の所要時間ですが、ゆっくり見学した場合で約1時間でした。

「伝承園」へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

・JR線「遠野駅」下車⇒バスに乗車し「足洗川バス停」下車⇒伝承園まで230m・徒歩で約3分
（バスは約1時間に1本）
・JR線「遠野駅」下車⇒伝承園まで5.1km・タクシーで約10分
・JR線「遠野駅」下車⇒伝承園まで4.8km・徒歩で約59分

自動車を利用

・カーナビに伝承園の電話番号「0198-62-8655」を入力

駐車場

伝承園には乗用車が約100台駐車可能な無料駐車場があります。
写真の通り、広くて駐車しやすい駐車場です。

伝承園の見どころ

伝承園の入り口は1850年頃に建てられた農家の納屋が移築された、立派な茅葺き屋根が特徴の入り口ですが訪れた時は改修中でした。
近くにはカッパ伝説で有名なカッパ淵があり、遠野のお土産で人気のカッパ捕獲許可証は伝承園で購入することができます。
開園時間は午前9時〜午後4時（入園受付は午後3時30分）、入園料は大人330円、小・中・高校生220円で年中無休となっています。

伝承園の入り口を通ると遠野の農家のかつての景色が広がっています。
正面の建物が工芸館、右手の蔵づくりの建物が佐々木喜善記念館です。
工芸館では民芸品の製作実演が行われています。

佐々木喜善記念館

佐々木喜善は『遠野物語』を柳田國男に伝えた人物で、佐々木喜善の資料や関係のあった人々との交流の資料が展示されています。
見学の所要時間の目安は30分くらいです。

佐々木喜善記念館前からの景色です。
遠野の原風景が広がっていて風情があって懐かしい気持ちになります。

かつての農家の生活が感じられる湯殿・井戸・水車小屋

伝承園を道なりに進むと井戸と湯殿があります。

井戸と湯殿の近くには水車小屋もあり、かつての農家の生活を知ることができます。
紅葉と水車小屋の組み合わせは風情があって良かったです。

子宝、安産、縁結びのご利益がある金勢様のお社も伝承園にあります。

旧菊池家住宅は国の重要文化財

伝承園でも一際大きな建物が1750年頃に建てられたと伝わる「旧菊池家住宅」で、国指定の重要文化財に指定されています。
「曲り家」と呼ばれ、人が暮らす母屋に馬屋をL字形に接続し一体化した、この地方の伝統家屋の形式で、かつて人と馬が一緒に生活していたことを知ることができます。

旧菊池家住宅から御蚕神堂へ

伝承園の見どころである御蚕神堂へは旧菊池家住宅から入ります。

旧菊池家住宅（曲がり家）の細長く薄暗い廊下を進むと御蚕神堂があり、『遠野物語』第69話に収められた娘と馬の恋物語で知られるオシラ様が展示されています。

『遠野物語』第69話収録の「娘と馬の恋物語」

昔、父と娘の二人暮らしの農家があり、その家では馬を一頭飼っていました。娘と馬はいつも一緒に過ごし、その後相思相愛となり結婚しましたが、そのことを知った父親は、娘には告げず馬を桑の木に吊り下げて殺してしまいました。その事を知った娘は、吊り下げられた馬の首に取りすがって泣き叫び、それを見た父親は更に激高し斧で馬の首を斬り落としてしまいました。すると馬の首が天へと飛んでいき、娘もそれに取りすがったまま天へと昇っていきました。その後、父親は不思議な夢を見ました。夢に娘夫婦が現れ、裏庭の桑の木で娘夫婦を彫ってお祀りすればよいというものでそれがオシラ様として現在に伝わっています。

御蚕神堂には圧巻の1,000体のオシラ様

オシラ様とは人の顔や馬の顔を30cmほどの桑の木の棒の先端に彫り、幾重にも布を着せてたもので、迷い事などがあると頭がどちらかへ向いてお知らせしてくれることからオシラ様と呼ばれるようになりました。
御蚕神堂には1,000体ものオシラ様が展示されており、幽玄で独特の迫力があるお堂は圧巻です。

オシラ様は農業・馬・蚕、そして「お知らせ」の神様と言われています。
人形に願い事が書かれた布が着せられ、御蚕神堂に所狭しと掛かっています。