【千葉県】西千葉総鎮守で精巧壮麗な本殿の彫刻が見事な登渡神社!見どころや御朱印、アクセス・無料駐車場をご紹介

登渡神社15
2023年3月19日(日)に千葉県千葉市中央区登戸にある西千葉総鎮守で精巧壮麗な本殿の彫刻が見事登渡とわたり神社に行ってきました。通称登戸のぶと神社と呼ばれています。

登渡神社の創建は江戸時代の正保元年(1644年)、千葉家の末孫である登戸権介平定胤のぶとごんのすけたいらのさだたねが祖先を供養するため千葉妙見宮(現在の千葉神社)の末寺として白蛇山真光院定胤寺通称:登戸妙見寺)を建立したのが始まりと伝わります。

明治時代の神仏分離令によって慶応3年(1867年)、社号を登渡神社に改称し、御祭神妙見大菩薩と同一視され高天原に最初に現れた神様といわれる造化三神天御中主命あめのみなかぬしのみこと高皇産霊命たかみむすひのみこと神皇産霊命かむむすひのみこと)がお祀りされました。明治41年(1908年)、登戸字鷲塚に鎮座していた鷲神社を合祀し、御祭神天日鷲命あめのひわしのかみのみことを加えて4柱となりました。

造化三神は商売繁昌・厄除開運・交通安全・学業成就・縁結び、天日鷲命は豊漁・商工業繁栄・開運・開拓・殖産のご利益で知られています。

現在の本殿は江戸時代の嘉永3年(1860年)に信徒の浄財500両によって建立されました。本殿の小壁嵌板彫刻こかべはめいたちょうこく(千葉市文化財)は諏訪大社上社本宮下社秋宮の幣拝殿を手掛けたことで知られる信州上諏訪立川流の彫刻師である立川和四郎富昌たてかわわしろうとみまさが関与していたと考えられています。

今回実際に登渡神社に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。

登渡神社へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

・京成千葉線「新千葉駅」下車、登渡神社まで200m、徒歩で約3分
・JR総部本線「千葉駅」下車、登渡神社まで700m、徒歩で約9分

自動車を利用

・カーナビに登渡神社の電話番号「043-242-3403」を入力、または登渡神社の住所「千葉県千葉市中央区登戸3丁目3-8」を入力し検索

駐車場

登渡神社には普通自動車が10台駐車可能な無料駐車場が境内裏手にあります。日曜日の午後に参拝しましたが混雑もなく空いていました。
登渡神社1

登渡神社の参拝と見どころ

登渡神社の参拝開始

登渡神社の入口の石の明神鳥居を通って境内に進みます。鳥居は正保元年(1644年)から鎮座350年を記念して平成6年(1994年)に建立されたもので「登渡神社」の扁額がかかります。鳥居の側には「登渡神社」の社号碑があります。登渡神社30

葛飾北斎も『冨嶽三十六景』で描いた神社

葛飾北斎『冨嶽三十六景 登戸浦』にも登場する神社で、鳥居の周辺で潮干狩りを楽しむ人々やはしゃぎ回る子ども達の姿が描かれています。鳥居の向こうには富士山の姿も見えます。登渡神社33

鳥居を潜ると綺麗に整備・維持された参道が社殿まで続きます。周囲は住宅街ですが、境内は厳かな雰囲気の神域となっています。
登渡神社31

参道の途中に社務所

参道途中の右側に社務所があり御朱印やお守りを頒布していただけます。
登渡神社28

立派な手水舎がありますのでしっかりと心身を清めて参拝へ進みます。
登渡神社23

参道石段を上ると登渡神社の拝殿が正面に見え、左にご神木の夫婦イチョウがあります。
登渡神社24

鎌倉時代の建築様式で造営された拝殿

拝殿の前では江戸時代の宝暦9年(1759年)に作られた江戸尾立ち狛犬一対が境内を悪い気から護っています。

拝殿は平成2年(1990年)に現在地に造営されたものです。鎌倉時代の建築様式で、桧造りで間口6間(約10.9m)、奥行2間(約3.6m)の入母屋造平入で銅板一文字葺屋根となっています。千葉氏ゆかりの神社ですので拝殿の提灯に九曜紋が見られます。
登渡神社32

信州上諏訪立川流の彫刻が残る本殿

拝殿の右側から後方へ進むと本殿の見事な彫刻を間近で見ることができます。また近くには浅間神社(境内社)、御神水があります。
登渡神社9

本殿は江戸時代の嘉永3年(1850年)に信徒の浄財500両によって建立されました。元々は拝殿の場所に鎮座していましたが、平成2年(1990年)の大造営で現在地に移築されました。本殿は総欅造り、銅板茅葺屋根、奥行4間(約7.2m)、間口4間(約7.2m)の伽藍構造となっています。
登渡神社17

本殿の小壁嵌板彫刻こかべはめいたちょうこく(千葉市文化財)は諏訪大社上社本宮下社秋宮の幣拝殿を手掛けたことで知られる信州上諏訪立川流の彫刻師である立川和四郎富昌たてかわわしろうとみまさが関与していたと考えられています。御祭神には造化三神(商売繁昌・厄除開運・交通安全・学業成就・縁結び)と、天日鷲命(豊漁・商工業繁栄・開運・開拓・殖産)がお祀りされています。
登渡神社12

蟇股かえるまた部分の鼠・龍・虎などの十二支や、正面向拝部の唐美人・鳳凰・木花の獅子や獏などの一連の彫刻は欅の白木で見せ洗練された写実風の表現は立川流の技法の特徴が見られます。かつて千葉神社にも立川和四郎の作の彫刻があったと伝わりますが、戦災で焼失したため登渡神社の作品が最も東方に残されているものになります。

御神水

御神水は井戸水で龍の吐水口から常に出ているので自由にいただけます。冷たくて飲みやすい御神水でした♪
登渡神社10

浅間神社(境内社)

境内社の浅間神社は御神水の隣に鎮座しています。御祭神木花咲耶姫命このはなさくやひめのみことで夫婦和合・安産・子育てのご利益で知られています。
登渡神社11

御神木の夫婦イチョウは縁結びのパワースポット

拝殿の右隣にある御神木の夫婦イチョウ縁結びのパワースポットとしても知られています。
登渡神社20

神楽殿と登戸神楽囃子連

御神木の左隣りにある神楽殿の屋根にも千葉氏ゆかりの九曜紋が見られます。登渡神社では明治時代に江戸深川囃子を習った人が登戸に移り住み作った「登戸神楽囃子連(千葉市無形民俗文化財)」が今も行われています。
登渡神社21

7社が合祀されている合祀殿

神楽殿の左隣に合祀殿があります。写真の左から八坂神社・金刀比羅社・天神社・阿夫利社・古峯社・痘神社・狭長田社と7社が並んで鎮座しています。
登渡神社22

稲荷神社(境内社)

手水舎の近くに鎮座する稲荷神社(境内社)です。御祭神は伏見稲荷大社と同じ宇迦之御魂神うかのみたまのかみで五穀豊穣・商売繁盛のご利益で知られています。
登渡神社25

水神社(境内社)

水神社(境内社)には御祭神大綿津見神おおわたつみがお祀りされています。大綿津見神は海の神様で、航海安全・ 海上安全・漁業繁栄・豊漁等のご利益で知られています。
登渡神社18

寺院の名残が残る大師堂・石塔群

創建時は寺院で、白蛇山真光院定胤寺(通称:登戸妙見寺)と呼ばれていました。その為、拝殿の北東にある駐車場の隣には寺院の名残で大子堂があります。
登渡神社3

大子堂の隣には石塔群が並んでいます。
登渡神社2

御朱印

御朱印は境内の社務所で書き置きを頂くことが可能で、初穂料は300円となっています。
登渡神社26

おわりに

登渡神社所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約15分でした。登渡神社は千葉氏ゆかりで葛飾北斎の『冨嶽三十六景 登戸浦』で描かれた神社です。本殿の見事な彫刻は諏訪大社と同じ信州上諏訪立川流で最も東方に残っているものになります。その他、境内には多くの境内社やご神木の夫婦イチョウ、御神水、寺院の名残が残る大師堂・石塔群があります。見どころいっぱいの登渡神社に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。

登渡神社
住所 千葉県千葉市中央区登戸3丁目3-8
電話番号 043-242-3403
営業時間 午前8時~午後5時
定休日 年中無休
拝観料 無料
アクセス ■交通機関を利用
・京成千葉線「新千葉駅」下車、登渡神社まで200m、徒歩で約3分
・JR総部本線「千葉駅」下車、登渡神社まで700m、徒歩で約9分
■自動車を利用
・カーナビに登渡神社の電話番号「043-242-3403」を入力、または登渡神社の住所「千葉県千葉市中央区登戸3丁目3-8」を入力し検索
駐車場 普通自動車が10台駐車可能な無料駐車場あり

周辺にあるスポット