日本100名城第40番 後北条氏と豊臣秀吉が激突した城で畝堀(うねぼり)・障子堀(しょうじぼり)の築城技術が見どころ!山中城(やまなかじょう)

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2017年10月20日(金)
日本100名城スタンプラリー40番で、静岡県三島市にある「山中城(やまなかじょう)」に行ってスタンプを押してきました。

山中城永禄年間(1558年~1570年)小田原防備の為北条氏康によって築城されました。
北条氏政の代に豊臣秀吉との関係が悪化すると、天正17年(1589年)の小田原征伐に備え、急遽西の丸や出丸等の増築を進めますが間に合わず未完成の状態で秀吉軍と激突します。
北条軍4千に対し、豊臣軍7万の圧倒的兵力で包囲し、わずか半日で落城したと伝わっています。
北条氏が滅亡した天正18年(1590年)に廃城となりました。
城郭構造は山城で、石を使わない土だけの山城となっており全国でも非常に珍しいお城です。
山中城の発掘調査は昭和48年(1973年)から行われ、北条氏の築城技術障子掘」や「畝掘」が復元整備され、土盛りと芝生によって遺構が保存されています。

山中城をゆっくり見学した場合、所要時間は1時間30分でした。

山中城の見どころ

山中城の見どころ北条氏の山城の築城技術で以下の通りとなっています。

・山中城の見どころ「畝堀」
・北条流築城技術の高さを感じる「障子堀」
・水資源確保の努力が見える「溜池」
・最重要拠点の「本丸跡」「天守櫓跡」
・推定樹齢500年「矢立ての杉」
・広大な面積を誇る「西の丸」
・山城の重要な水資源「箱井戸」

山中城の駐車場

山中城には無料駐車場2か所あります。
山中城まで歩いて約3分位のところにある駐車場は広くて駐車しやすいです。
駐車場の時間は午前9時から午後5時までとなっています。
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山中城売店前の駐車場は山中城の入り口前にありますので大変便利です。
駐車可能な台数が少ないですが、半分ほど空きがありました。
こちらの売店前に日本100名城のスタンプがあります。
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日本100名城スタンプ設置場所

山中城の日本100名城スタンプは2017年10月現在、山中城売店前に設置されており自由にスタンプを押すことが可能でした。
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山中城見学開始

日本100名城スタンプのある売店から山中城へ進むと整備された散策道が見えてきます。
散策道の横はかつて「三の丸堀」でした。
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三の丸堀は自然の谷を利用して作られた堀で、長さは約180m、最大幅約30m、深さ約8mあります。
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三の丸堀を道なりに進むと「田尻の池」があります。
山城では水の貯蓄が重要で、この場所は重要なため池のひとつであったと考えられています。
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池を通過すると「元西櫓下(もとにしやぐらした)の堀」が見えてきます。
敵を城内に侵入させない為人工的に掘られた堀で、石が全く用いられていないのが特徴です。
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山中城の見どころ「畝堀」

元西櫓下の近くに山中城の見どころの「西ノ丸畝堀(にしのまるうねぼり)」があります。
敵が西ノ丸に侵入しないよう5本の畝が並んでいます。
畝の高さは約2m、西ノ丸の曲輪までは約9mもあります。
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遺跡保護の芝生が綺麗に整備された畝堀となっていますが、当時は滑りやすいローム層が露出しており、敵の侵入を防いだのではないかと思います。
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こちらの角度からみると斜面が急なのが良くわかります。
石垣より土の方が滑って攻め辛いかもしれませんね。
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西ノ丸畝堀を進むと「史蹟 山中城址」の石碑が見えてきます。
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石碑の近くには絶景の展望スポットがあります。
眼下には三島市街地が見え、遠望には愛鷹連山、天気が良ければ富士山が見えます。
訪れた日は天気が悪く、富士山は見えませんでした。。
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北条流築城技術の高さを感じる「障子堀」

展望スポットから少し進むと見どころの「障子堀」が見えてきます。
複雑な堀の構造をしており、北条流築城技術の高さを感じることが出来ます。
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こちらは変形した「障子堀」です。
日本100名城巡りをしていますが、このような形の堀は初めて見ました。
非常に見ごたえがありますので是非見てみてください。
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