2023年9月18日(月)に和歌山県和歌山市秋月にある伊勢神宮と並び別格の大社に位置付けられている日前宮(日前神宮・國懸神宮)に行ってきました。
和歌山では古来より初詣に「日前宮(日前神宮・國懸神宮)」「伊太祁曽神社」「竈山神社」の3社に参詣する「和歌山三社巡り」の風習があり、日前宮(日前神宮・國懸神宮)はその一社となっています。
日前神宮・國懸神宮は同一境内に2社の大社が鎮座しており、伊勢神宮と並び朝廷から神階が贈られない別格の大社として位置づけられていました。紀伊国一之宮で、日前神宮と國懸神宮の2社を総称して「日前宮」の名前で親しまれています。
今回、実際に日前宮(日前神宮・國懸神宮)に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
日前宮(日前神宮・國懸神宮)の概要
日前神宮・國懸神宮は約2,600年前に創建されたと伝わる大社です。
日本神話の時代、天照大神が天の岩戸にお隠れになった時に石凝姥命によって天香山から採取された銅によって「八咫鏡」が鋳造されました。八咫鏡に先立って「日像鏡」「日矛鏡」が鋳造され、日像鏡が日前神宮へ、日矛鏡が國懸神宮の御神体としてお祀りされました。
創建時は名草郡毛見郷浜宮にお祀りされていましたが、垂仁天皇16年(紀元前16年)に現在地に遷座したと伝わります。元々現在地には伊太祁曽神社がありましたが、日前神・国懸神が土地を譲り受け伊太祁曽神社は現在地(和歌山市伊太祈曽)に遷座したといわれています。
平安時代の延長5年(927年)に編纂された『延喜式神名帳』では名神大社に列し、中世に盛んになった熊野詣では途中に参拝されたと記録が残っています。
戦国時代の天正13年(1585年)、豊臣秀吉の紀州攻めの兵乱によって社殿の取り壊しと社領没収により荒廃しました。江戸時代になると紀州藩初代藩主・徳川頼宣公によって社殿が再興されました。
明治4年(1871年)に両宮ともに官幣大社に列しました。
大正8年(1919年)に国費により境内の建物が全て改善工事によってすべて一新され、大正15年(1926年)の工事完了に伴い現在の左右対称の姿となりました。
日前神宮の御祭神は主祭神が日前大神で日像鏡をご神体としています。
國懸神宮の御祭神は主祭神が國懸大神 で日矛鏡ををご神体としています。
ご利益は良縁・結婚・家内安全で知られています。
日前宮(日前神宮・國懸神宮)へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎わかやま電鉄貴志川線「日前宮駅」下車、日前宮(日前神宮・國懸神宮)まで100m、徒歩で約2分
自動車を利用
◎カーナビに日前宮(日前神宮・國懸神宮)の電話番号「073-471-3730」を入力、または日前宮(日前神宮・國懸神宮)の住所「和歌山県和歌山市秋月365」を入力し検索
駐車場
日前宮(日前神宮・國懸神宮)には普通自動車が100台駐車可能な参拝者専用の無料駐車場があります。駐車場は入口鳥居の周辺にあり、祝日の午後に訪れましたが混雑もなく空いていました。
日前宮(日前神宮・國懸神宮)の参拝と見どころ
日前宮(日前神宮・國懸神宮)の参拝開始
日前宮(日前神宮・國懸神宮)は樹木が生い茂る鎮守の森となっています。
入口には大正14年(1925年)に建立された「官幣大社日前神宮 官幣大社國懸神宮」の社号碑が立っています。神橋を渡って境内へ進みます。
神橋を渡ると石造の大鳥居がありますので潜って先に進みます。
大鳥居を潜り左に手水舎がありますのでしっかりと心身を清めて参拝へ進みます。
手水舎を過ぎると社務所があり、こちらで御朱印やお守りの頒布が行われています。
社務所を通り過ぎると緑の生い茂る神域となり、ここから先は写真撮影禁止です。参道は途中で左右に分岐し、左に日前神宮と摂末社、右に國懸神宮と摂末社が鎮座しています。
左に鎮座する「日前神宮・天道根神社・深草神社・邦安神社」
日前神宮(ひのくまじんぐう)
日前神宮の御祭神は日前大神で、相殿に思兼命・石凝姥命がお祀りされています。ご利益は良縁・結婚・家内安全です。
天道根神社(摂社)
天道根神社の御祭神は天道根命です。天道根命は天孫降臨の時に従臣として仕え、紀伊國の初代國造職に任命されました。
深草神社(末社)
深草神社の御祭神は野槌神です。草や野の守護神で、病気平癒のご利益で知られています。
邦安神社(末社)
邦安神社の御祭神は松平頼雄命です。松平頼雄公は紀州藩主・徳川吉宗公と縁がある人物で、非業の死を遂げた人物として知られています。死後、和歌山城に神社が創建され徳川家からお祀りされていましたが、幕末に日前宮へ遷座されました。
右に鎮座する「國懸神宮・中言神社・松尾神社・市戎神社」
國懸神宮(くにかかすじんぐう)
國懸神宮の御祭神は國懸大神で、相殿に玉祖命・明立天御影命・鈿女命がお祀りされています。ご利益は良縁・結婚・家内安全です。
中言神社(摂社)
中言神社の御祭神は夫婦神の名草姫命・名草彦命です。名草郡の地主の神として篤く崇敬され、明治10年(1877年)に日前神宮・國懸神宮の摂社となりました。
松尾神社(末社)
松尾神社の御祭神は大山咋神・中津島姫命で、お酒の神様として有名な京都洛西に鎮座する松尾大社から勧請され創建されました。
市戎神社(末社)
市戎神社の御祭神はえびす様とも呼ばれる蛭子神です。ご利益は漁業豊漁・海上安全・商売繁盛で有名です。
御朱印
御朱印は境内の社務所で頂くことが可能です。
おはようございます。😃
和歌山県 和歌山市日前宮(日前神宮・國懸神宮)さま⛩️
日前宮は、1つの境内に日前神宮・國懸神宮という2つの本社が同列で配置されている珍しい神社です。日本書紀には神武天皇の時代に起源をもつと記されているほどの歴史ある大社でした。🙏⛩️✨
#御朱印#神社 pic.twitter.com/DTYzYB7c5J— eriko/ (@Eri358Uchi) September 4, 2023
おわりに
日前宮(日前神宮・國懸神宮)の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。和歌山三社巡りの一社で紀伊国一之宮となっており、大樹に包まれた鎮守の森は神秘的な雰囲気でパワースポットでした。森の中には日前神宮・國懸神宮の2社の大社が鎮座し、その周辺には摂末社群が鎮座しています。創建は約2,600年以上で伊勢神宮と並び神階を持たない別格の大社に位置付けられています。建造物は撮影不可となっていますのでご注意ください。見どころいっぱいの日前宮(日前神宮・國懸神宮)に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
日前宮(日前神宮・國懸神宮) | |
住所 | 和歌山県和歌山市秋月365 |
電話番号 | 073-471-3730 |
営業時間 | 午前8時~午後5時 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎わかやま電鉄貴志川線「日前宮駅」下車、日前宮(日前神宮・國懸神宮)まで100m、徒歩で約2分 ■自動車を利用 ◎カーナビに日前宮(日前神宮・國懸神宮)の電話番号「073-471-3730」を入力、または日前宮(日前神宮・國懸神宮)の住所「和歌山県和歌山市秋月365」を入力し検索 |
駐車場 | 普通自動車が100台駐車可能な無料駐車場あり |