2023年6月18日(日)に神奈川県川崎市川崎区渡田にある新田神社に行ってきました。
新田神社は新田義貞が越前国藤島(現在福井市内)で討死した後、家臣であった亘新左衛門尉早勝が義貞の「名剣・七ツ入子の名鏡・錦の陣羽織」の3種の品をこの地に持ち帰り供養していたところ、里人も追慕し、早勝と共に3種の品を埋納して永和元年(1375年)に村内の鎮守社として創建したと伝わります。
言い伝えによると、正月元旦と7月2日(新田義貞の討死された日)の夜半から夜の明けるころまでこの地で軍馬が声高く鳴く声が聞こえました。これは河北矢口村(現在の東京都大田区)の新田神社に鎮座している義貞の次男・義興が父霊のもとを訪れる為といわれていました。
昭和20年(1945年)、川崎大空襲によって境内の建物全てを焼失しますが、昭和31年(1956年)に社務所、昭和38年(1963年)に社殿、昭和43年(1968年)に神楽殿、平成3年(1991年)に社務所が改築され現在に至ります。
今回、実際に新田神社に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
新田神社へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎JR南部線「小田栄駅」下車、新田神社まで750m、徒歩で約10分
自動車を利用
◎カーナビに新田神社の電話番号「044-344-1038」を入力、または新田神社の住所「神奈川県川崎市川崎区渡田2-14-8」を入力し検索
駐車場
新田神社には普通自動車が5台駐車可能な無料駐車場があります。駐車場は入口鳥居の右にあります。日曜日に参拝に訪れましたが混雑もなく空いていました。
新田神社の参拝と見どころ
新田神社の参拝開始
新田神社の入口には鳥居と「新田神社」と書かれた社号碑あります。鳥居の右のスペースが参拝者専用駐車場になります。
鳥居は石造の明神鳥居で「新田神社」の扁額が掛かっています。
鳥居を潜ると左に手水舎があります。水は張られていませんがこちらでしっかりと心身を清めて先に進みます。
手水舎の右に昭和43年(1968年)に再建された神楽殿があります。
参道を直進すると新田神社の社殿があります。社殿の右には稲荷宮(境内社)や力石があります。左には新田義貞像、亘新左衛門尉早勝の墓、姥ヶ森弁財天(境内社)、神明社(境内社)があります。
台座に「一つ引両」が施された阿吽狛犬
社殿の前には丸みを帯びた阿吽狛犬が鎮座しています。狛犬は大正15年(1926年)に奉納されたもので、阿形が子持ち、吽形が玉持ちとなっています。狛犬の台座には新田家の家紋である「一つ引両」がデザインされています。
社殿・御祭神・ご利益
社殿は昭和20年(1945年)の川崎大空襲によって焼失しますが、昭和38年(1963年)に再建されました。拝殿の中央には精緻で見事な鳳凰の彫刻が施され、瓦には新田家の家紋が見えます。
御祭神は、主祭神に新田義貞をお祀りし、配祀神として、天照大御神・市杵島姫之命・宇迦之御魂之神・亘新左衛門尉早勝がお祀りされています。新田義貞は夫人を大切にしたことで知られ、縁結び・恋愛成就・夫婦和合・家庭円満のご利益で知られています。
稲荷宮2社と力石
社殿の右には石祠と木造の稲荷宮2社が鎮座しています。石祠の稲荷宮は江戸時代に村民が五穀豊穣を祈願して勧請したものです。木造の稲荷宮は氏子会社の敷地内から昭和30年代にここに遷されました。御祭神は宇迦之御魂之神で五穀豊穣・商売繁盛のご利益で有名です。
力石はかつて力自慢の若者達が境内で力比べを行う時に用いられました。
新田義貞の像
社殿の左には昭和37年(1962年)に作られた御祭神の新田義貞の像があります。
新田義貞の像の隣には、左から亘新左衛門尉早勝墓、姥ヶ森弁財天(境内社)、神明社(境内社)と並びます。
亘新左衛門尉早勝の墓
亘新左衛門尉早勝は新田義貞の四天王の一人で、新田神社の創建に深くかかわった人物です。永和元年(1375年)に義貞の「名剣・七ツ入子の名鏡・錦の陣羽織」の3種の品を里人と協力し埋納して新田神社を創建しました。
姥ヶ森弁財天(境内社)
その隣には姥ヶ森弁財天(境内社)が鎮座しています。御祭神は杵島姫命で、ご利益は学問・芸術上達・福徳円満です。かつては「姥ヶ森(現在の鋼管通3丁目)」に鎮座しており、その森には新田義貞が寄進した馬場と御手洗のあったと伝わります。
神明社(境内社)
姥ヶ森弁財天の隣に鎮座する神明社(境内社)の社殿は神明造で平成8年(1996年)に建立されました。御祭神は伊勢神宮の内宮と同じ天照大御神がお祀りされています。江戸時代、この地でも伊勢信仰が盛んで例年村民数名が村民を代表して「お伊勢参り」する慣習がありました。
御朱印
御朱印はありません。
おわりに
新田神社の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約15分でした。境内は綺麗に整備・維持されており、新田義貞の像や亘新左衛門尉早勝の墓、狛犬の台座や社殿の瓦の新田家の家紋など篤い崇敬と信仰を集めていると感じました。稲荷宮、神明社、力石はかつての村民の生活を今に伝えます。見どころいっぱいの新田神社に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
新田神社 | |
住所 | 神奈川県川崎市川崎区渡田2-14-8 |
電話番号 | 044-344-1038 |
営業時間 | 終日可能 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎JR南部線「小田栄駅」下車、新田神社まで750m、徒歩で約10分 ■自動車を利用 ◎カーナビに新田神社の電話番号「044-344-1038」を入力、または新田神社の住所「神奈川県川崎市川崎区渡田2-14-8」を入力し検索 |
駐車場 | 普通自動車が5台駐車可能な無料駐車場あり |