2019年9月2日(月)に宮城県塩竈市にある東北屈指のパワースポットで陸奥国一之宮である鹽竈神社(しおがまじんじゃ)に行ってきました。
境内には明治時代に遷座された志波彦神社(しわひこじんじゃ)も鎮座されており、2社が同一境内にあります。
鹽竈神社の創建は不詳ですが、平安時代の弘仁11年(820年)に編纂された『弘仁式』に鹽竈神社が初めて記されています。
中世では奥州藤原氏や鎌倉幕府の留守職であった伊沢氏、江戸時代には伊達氏から篤く崇敬されていました。
現在の社殿は、伊達家4代藩主・伊達 綱村(だてつなむら)と5代藩主・伊達吉村(だてよしむら)によって9年の歳月をかけて宝永元年(1704年)に建立されました。
平成14年(2002年)、本殿・拝殿・門(唐門)・廻廊・楼門(随神門)以下社殿14棟と、石鳥居1基が重要文化財に指定されています。
ご祭神は「塩土老翁神(しおつちおじのかみ)」「武甕槌神(たけみかづちのかみ)」「経津主神(ふつぬしのかみ)」です。
塩土老翁神は、東北平定の為に武神の神様である武甕槌神・経津主神が訪れた際、道案内したと伝わり、海上守護や道標の神として信仰を集めています。
塩土老翁神は塩釜の地で製塩の方法を伝え、その後神社に鎮座したと伝わります。塩釜の地名の由来にもなっています。
ご利益は安産守護・海上守護・延命長寿・交通安全・家内安全・商売繁盛・開運成就・勝負運・縁結び等のご神徳があります。
今回鹽竈神社に参拝してきましたのでパワースポットや見どころ、御朱印や所要時間、ご利益やアクセス、駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
「鹽竈神社」へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR線「本塩釜駅」下車、鹽竈神社表参道まで約1.0km、徒歩で約14分
・JR線「塩釜駅」下車、鹽竈神社表参道まで約1.1km、徒歩で約15分
自動車を利用
・カーナビに鹽竈神社の電話番号「022-367-1611」を入力
駐車場
鹽竈神社社殿近くには無料の第1駐車場(収容100台)、第2駐車場(収容80台)、第3駐車場(収容170台)があります。
駐車場の利用可能時間は午前9時から午後5時までとなっています。
駐車場は広く駐車しやすく、午後に訪れた際は混雑もなくすぐに駐車できました。
鹽竈神社の参拝と見どころ
重要文化財の鳥居
鹽竈神社は小高い丘の上に鎮座されており、表参道から男坂と呼ばれる202段の石段を登って行きます。
入口の石造明神鳥居は江戸中期の寛文3年(1663年)に建立されたもので、国の重要文化財に指定されています。
パワースポットの男坂
氏子祭と呼ばれる帆手祭・花祭・みなと祭の3つの祭典では男坂を約1トンある神輿が市内巡行の為、男坂の石段を昇り降りします。
神聖な祈願祭で使用される坂でパワースポットとなっています。
重要文化財の楼門(随身門)
男坂を登りきると重要文化財に指定された楼門(随身門)が見えてきます。
楼門は三間一戸、入母屋造、銅板葺で、宝永元年(1704年)に建立されました。
境内末社
楼門を入って左側には境内末社があり、左から稲荷神社・住吉神社・八幡神社・神明社が並んでいます。
手水舎で心身を清めて参拝へ進みます。
正面奥に見えるのは門です。
重要文化財の門
屋根に唐破風が付いていないため、唐門ではなく門と呼ばれます。
門も国の重要文化財で、四脚門、切妻造となっており、宝永元年(1704年)に建立されました。
門の左右からは廻廊が周囲を囲っています。
樹齢800年の御神木
門の先に御神木の杉があります。
樹高は31m、幹囲6.6m、推定樹齢は800年になります。
左右宮拝殿・本殿2棟、廻廊、幣殿2棟、瑞籬7棟は重要文化財
門の正面にあるのは、江戸中期の寛文3年(1663年)に建立された左右宮拝殿(さゆうぐうはいでん)です。
左右宮拝殿・本殿2棟、廻廊、幣殿2棟、瑞籬の7棟が重要文化財に指定されています。
左右宮拝殿からは左右宮廻廊と、右宮本殿の屋根のみ見えます。
三間社流造りで、宝永元年(1704年)に建立されました。
右宮本殿には経津主神を祀っています。
こちらからは左右宮廻廊と左宮本殿の屋根のみ見えます。
三間社流造りで、宝永元年(1704年)に建立されました。
右宮本殿には武甕槌神を祀っています。
別宮拝殿、本殿、廻廊、幣殿、瑞籬の5棟
左右宮拝殿を正面に右手には別宮拝殿(べつぐうはいでん)があります。
別宮拝殿、本殿、廻廊、幣殿、瑞籬の5棟も国の重要文化財に指定されています。
寛文3年(1663年)に建立され、造りは入母屋造り銅板葺で、ご祭神に主祭神である塩土老翁神を祀っています。
塩土老翁神は道標の神で、安産守護・海上守護のご利益で有名です。
奥の細道に綴られた「文治の燈籠」
左右宮拝殿前には「文治の燈籠」があります。
文治3年(1187年)に奥州藤原氏の藤原忠衡が寄進したもので、扉の碑文に「文治三年七月十日泉三郎忠衡敬白」とあります。
松尾芭蕉が鹽竈神社に参詣した際、この燈籠を見て奥の細道に綴っています。
志波彦神社
文治の燈籠を見学後、東神門から出て隣接する「志波彦神社(しわひこじんじゃ)」へ向かいます。
志波彦神社の朱色の鳥居を通り参道を進みます。
志波彦神社は元は仙台市宮城野区岩切の冠川の辺に鎮座していましたが、明治時代に鹽竈神社の境内に遷座されました。
志波彦神社の拝殿は屋根は入母屋造り、銅板葺きで朱黒漆塗りの極彩色社殿となっています。
ご祭神は志波彦大神(しわひこのおおかみ)で産業開発、農業守護のご神徳があります。
平安時代の歌にも詠まれた千賀の浦の絶景
志波彦神社からの景色は素晴らしく、遠くに塩釜港や松島、金華山を望むことができます。
塩釜港は古来「千賀の浦(ちがのうら)」と呼ばれ、平安時代には藤原道綱母が「道のくの ちかの浦にて 見ましかば いかにつつじの をかしからまし」と詠んでいます。
現在はマンションやビルによって視界が一部遮られていますが、昔は様々な歌人に歌われるほど絶景が広がっていました。
志波彦神社を出て志波彦神社の朱色の鳥居を過ぎた先に鹽竈神社の裏参道の石の明神鳥居があります。
鹽竈神社博物館
鳥居近くにある鹽竈神社博物館では、国指定重要文化財の「来国光」「雲生」をはじめとした鹽竈神社に関わる宝物や歴史資料が展示されており、大人200円で見学することができます。
見学の所要時間は1時間程度で、鹽竈神社をより詳しく知ることができるおすすめの施設です。
創建時の参道「七曲坂」はパワースポット
鹽竈神社博物館近くに七曲坂(ななまがりさか)と呼ばれる鹽竈神社で最も古い参道があります。
参道が形成されたのは神社の創建と同時期の奈良時代頃と推測され、名前の通り曲がりくねった坂が続く参道です。
ご祭神の塩土老翁神も通られたと伝わり、森に包まれた静寂な参道はパワースポットになっています。
参道は歩くことは可能ですが、道は整備されていませんので歩きやすい靴をおすすめします。
御朱印
御朱印は境内の社務所で頂くことが可能で、初穂料は志波彦神社・鹽竈神社の2社分で500円となっています。
御朱印は2社分を見開きの状態で頂きますので、御朱印帳のページを用意しておきましょう。
鹽竈神社で御朱印を拝受してまいりました。
大安吉日🌸🌸🌸
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おわりに
鹽竈神社の所要時間ですが、ゆっくり参拝して博物館を見学した場合で約2時間でした。
鹽竈神社に参拝してみて、パワースポットの男坂や七曲坂、国の重文の本殿・拝殿・門(唐門)・廻廊・楼門(随神門)以下社殿14棟と、石鳥居1基は必見です。
志波彦神社からの千賀の浦の絶景や、国の重文「来国光」「雲生」をはじめとした貴重な文化財が展示されている博物館も見ごたえがありました。
見どころいっぱいの鹽竈神社に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
志波彦神社・鹽竈神社(しわひこじんじゃ・しおがまじんじゃ) | |
住所 | 宮城県塩竈市一森山1−1 |
電話番号 | 022-367-1611 |
営業時間 | 3月~10月:午前5~午後6時 11月~2月:午前5~午後5時 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR線「本塩釜駅」下車、鹽竈神社表参道まで約1.0km、徒歩で約14分 ・JR線「塩釜駅」下車、鹽竈神社表参道まで約1.1km、徒歩で約15分 ■自動車を利用 ・カーナビに鹽竈神社の電話番号「022-367-1611」を入力 |
駐車場 | 無料の第1駐車場(収容100台)、第2駐車場(収容80台)、第3駐車場(収容170台)あり |