鎌倉 岩窟の十六ノ井がミステリー 海蔵寺(かいぞうじ)

2015年12月26日に神奈川県鎌倉市扇ガ谷にあるお寺、海蔵寺(かいぞうじ)に行ってきました。

鎌倉海蔵寺鎌倉時代の1253年に創建さ、かつて七堂伽藍(しちどうがらん)があるほど大きなお寺でした
しかし、鎌倉幕府滅亡時に焼失し、1394年に心昭空外(しんしょうくうがい)を招いて再建されました。

海蔵寺の見どころは、庫裡、仏殿の薬師如来坐像、本堂、鎌倉のミステリーのひとつ岩窟にある十六ノ井が見どころとなっています。
海蔵寺は花の寺としても有名で、四季折々色々な花が境内を彩ります。

海蔵寺
は、JR鎌倉駅から約1.4キロ、徒歩約19分で到着します。

今回ゆっくり参拝して、所要時間は約40分でした。

海蔵寺拝観

海蔵寺の入口前にはかなりの広さの無料駐車場があります。
鎌倉駅から徒歩約19分と少し遠いことから車で来るのも良いと思います。

写真の通り、かなりの広さと、土曜日に来ましたがかなり空きがありました。
海蔵寺1

海蔵寺入口です。
拝観可能時間は午前9時から午後4時半までで、境内の拝観料無料となっています。
海蔵寺2

入口の右側には鎌倉十井(じっせい)のひとつ、底脱(そこぬけ)の井があります
室町時代に、水を汲みに来た女性・千代能の水桶の底がすっぽりと抜けた時

千代能が いただく桶の 底脱けて 水たまらねば 月もやどらず

と歌ったことから底脱の井という名前がつきました。
底脱は井戸の底ではなく、心の底が抜けて悟りが開けたという解脱の歌となっています。
海蔵寺3

山門です、江戸時代の建築物になります。
海蔵寺4

境内はとても綺麗で自然の山に囲まれたお寺でした。
左に仏殿、正面が本堂、右が庫裏となっています。
朱色の野点傘(のだてがさ)がいいですね♪

海蔵寺は鎌倉花の寺として有名ですが、本堂と庫裏の前のカイドウは春にピンク色の花を咲かせ境内が一気に華やかになります。
海蔵寺5

十六ノ井へは仏殿の横の細い道から向かいますが、拝観料が100円必要です。
野点傘(のだてがさ)のところで100円置いて、資料を受け取って向かいます。
海蔵寺6

仏殿横の細い道を道なりに進んでいきます。
十六ノ井は拝観料必要との注意看板が立っています。
海蔵寺7

道なりへ進むと十六ノ井への看板が出ていますので迷うことはないと思います。
鎌倉の岩石は柔らかい特徴があり、鎌倉散策するとこのような岩をほった場所が多く見られます。
こちらの穴を通り抜けるともうすぐ十六ノ井です。
海蔵寺8

十六ノ井です。
小高い山の岸壁を掘った中に十六ノ井はあります。
海蔵寺9

内部は外気温より3度位寒く神聖な冷気が洞窟内部から流れてきます。
十六ノ井の名の通り、円形に彫られた穴が4×4の16個規則正しく並んでいます。
ひとつの穴の直径は約70センチ、深さは約50センチで今も水が湧き続けています。
なぜ16個の穴が必要なのか、どのような意図があったのか、諸説ありますが、鎌倉ミステリーのひとつです。
観音菩薩像の石像が奥に祀られています。
海蔵寺10

十六ノ井から境内にもどって、こちらは仏殿(薬師堂)です。
1777年に鎌倉五山の4位の禅寺、浄智寺から移築したものと伝わっています。
海蔵寺11

仏殿内部です。
土間になっており、向かって正面が薬師如来坐像、左に月光菩薩像、右に日光菩薩像がまつられ、その周りには十二神将像が安置されています。

薬師如来坐像は、啼薬師(なきやくし)とも児護(こもりやくし)薬師との通称でも呼ばれます。

本尊薬師如来坐像の胎内には、昔、源翁和尚が毎晩赤児の泣き声が聞こえてきたので、声を頼りに土中をほると、仏面が出てきたので、それを胎内に納めているため、そのような通称で呼ばれています。
海蔵寺12

本堂です、心昭空外坐像が安置されています。
周りを山に囲まれた、自然のエネルギーが強く感じられるお寺です。
本堂裏手には石庭があるそうですが、非公開となっています。
海蔵寺13
海蔵寺14

本堂内部は広々としており、畳敷きとなっていました。
とても禅宗の厳かな雰囲気が感じられる本堂です。
屏風の力強い字がいいですね♪
海蔵寺17

庫裏は1785年、江戸時代のものです。
昔の姿を良く伝えている建築物で、2階建て、桁行き七間半、梁間五間の寄棟造りで、屋根は茅葺です。
庫裏の前には、春に美しいピンクの花をつけるカイドウがありますので、春に再訪したいですね♪
海蔵寺15

庫裏の隣には鐘楼があります。
12月下旬ですが、紅葉が少し残っていてとても美しい風景でした♪
海蔵寺16

海蔵寺まとめ

海蔵寺は山に囲まれた自然のエネルギーにあふれたお寺でした。

薬師如来坐像の、啼薬師(なきやくし)や児護(こもりやくし)の不思議な伝承、十六ノ井のなぜ16個の穴があるのかというミステリーが多く興味が惹かれました。
また、十六ノ井底脱の井があることから、水を連想させるお寺でもありました。

境内は江戸時代の貴重な建築物も残っており、四季折々美しい花が彩る花の寺海蔵寺、是非一度訪れてみてくださいね♪

場所 神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-18−8
電話番号 0467-22-3175
拝観料 境内無料
十六ノ井:大人 100円
拝観時間 9時00分~16時30分
拝観日 無休
交通 JR鎌倉駅から徒歩約19分

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