2017年7月29日(土)に滋賀県大津市坂本にある日吉大社(ひよしたいしゃ)にいってきました。
日吉大社の所要時間ですが、境内はかなり広く、全て参詣した場合で2時間30分でした。
日吉大社の御由緒
日吉大社の創建は、今から約2100年前の崇神天皇の時代に創建されたと伝わっています。
滋賀県の日吉大社は全国の「日吉神社」「日枝神社」「山王神社」の総本宮で、日吉大社の神様の御霊を分霊した「分霊社」は全国に約3800あります。
「日吉大社・日吉神社・日枝神社・山王神社」の名前について
日吉大社は「比叡山」が「日枝(ひえ)の山」と称されていた頃、「日枝大社」と称し、その後縁起が良いということから「日吉大社」と称するようになりました。
その後、日吉大社は戦前まで「ひえ」と呼ばれ、戦後「ひよし」という呼び方に統一されました。
「山王」という名前は「山王信仰」の日吉の神様の別名で、天台宗・比叡山延暦寺の守護神をあらわしています。
天台宗の信仰が全国に広がるにつれて「山王神社」も増えていきました。
「日吉神社」「日枝神社」「山王神社」は名前は異なりますが、日吉大社から分霊・勧請された神社で同じものと考えられます。
日吉大社のお社・ご祭神・ご利益
日吉大社は山王七社からなり、2つの本宮(西本宮、東本宮)と5つの摂社(牛尾宮、三宮宮、樹下宮、宇佐宮、白山宮)があります。
・本宮
西本宮:大己貴神(おおなむちのかみ)
東本宮:大山咋神(おおやまくいのかみ)
・5摂社
牛尾宮:大山咋神荒魂(おおやまくいのかみのあらみたま)
樹下宮:鴨玉依姫命(かもたまよりひめのかみ)
三宮宮:鴨玉依姫命荒魂(かもたまよりひめのかみのあらみたま)
宇佐宮:田心姫神(たごりひめのかみ)
白山宮:菊理姫命(くくりひめのかみ)
ご利益は、方除け・厄除け・縁結び・家内安全・夫婦和合・商売繁盛等のご利益があります。
日吉大社の神猿(まさる)さんと魔除けについて
期限は不明ですが、古来より日吉は魔除けの象徴として「魔がさる」「勝る」に通じるとして「神猿(まさる)」さんは大変縁起の良いお猿さんとして大切に扱われてきました。
延暦13年(794年)に京都に平安京が遷都される際、東北の鬼門に比叡山があることから地相が悪いという声がありましたが、延暦寺と日吉大社によって魔除けされていることから京都が都に選ばれ平安京ができました。
日吉大社へのアクセス
電車でアクセス
・京阪電気鉄道石山坂本線「坂本駅」から約750メートル・徒歩約11分
駐車場情報
日吉大社の境内には無料駐車場が2か所あり、合計約50台の自家用車を駐車できます。
駐車場は半分程度空いていましたので駐車しやすかったです。
日吉大社の参拝順序
日吉大社の境内は広大ですので参拝順序を予めご紹介します。
おすすめは、無料駐車場が「山王鳥居」付近にありますので「山王鳥居」から進むのがおすすめです。
以下に順序を記載しますが、5.は山登りがかなりきついので体力に自信がある方におすすめします。
1.山王鳥居
2.神猿舎(まさるしゃ)
3.西本宮
4.東本宮
5.金大巌・三宮・牛尾宮※山登りで往復約1時間かかります
日吉大社参拝
1.山王鳥居
無料駐車場側にある「山王鳥居」です。
笠木の上に三角形の装飾があるのが特徴です。
東京の日枝神社の鳥居も同じ山王鳥居ですね♪
日吉大社に参拝するためには入苑協賛金(大人300円、子人100円)を納める必要があります。
「山王鳥居」までの間に「西受付」がありますのでそちらで納めます。
なお、参拝時間は午前9時から午後4時30分までとなっています。
「山王鳥居」から参道をまっすぐ進むと「神猿舎」「白山宮」「宇佐宮」の横を通り「西本宮楼門」へつきます。
これからまわる日吉大社の建造物は天正・文禄・慶長時代に再建されたものがほとんどですが、これは織田信長の焼き討ちの為です。
2.神猿舎
参道右側に「神馬舎」と「神猿(まさる)舎」があります。
「神馬舎」は模型が置かれていますが、「神猿舎」では本物の猿が飼われています。
古来から境内で神猿は飼われており、室町時代の記録には既に登場しています。
江戸時代には神猿に対して大人一人が一年に食べるお米の予算が確保されていました。
「神猿舎」を過ぎると右手に重要文化財に指定されている摂社の「白山宮(しらやまぐう)」が見えます。
慶長3年(1598年)に建てられました。
「白山宮」を過ぎると同じく右手に摂社で重要文化財の「宇佐宮(うさぐう)」がみえます。
こちらも慶長3年(1598年)に建てられました。
「西本宮楼門」前から「山王鳥居」を見た光景です。
手前の赤い柵の中には「祇園岩(ぎおんいわ)」と呼ばれる祇園の神様が降り立つ霊石があります。
岩の窪みに溜まる水は目に良く効くといわれています。
3.西本宮
重要文化財に指定されている「西本宮楼門」です。
楼門の軒下に魔除けの「神猿(まさる)」さんがいるので是非探してみてください。
「魔去る・勝る」といったご利益をわけていただきましょう。
結構小さくて知っていないと見逃してしまいそうですね。
見つけた時は嬉しくなりました♪
重要文化財に指定されている「西本宮拝殿」です。
天正14年(1586年)に再建されました。
こちらは国宝に指定されている「西本宮本殿」です。
こちらも天正14年(1586年)に再建されました。
「西授与所」があり、お守りやおみくじ等がありますが、後程まわる「東本宮」の「東授与所」にも同様のものを受け取ることができますのでそちらでご紹介します。
「西本宮本殿」横の参道から抜けて「宇佐宮」「白山宮」を横に見ながら直進し「東本宮」への向かいます。
途中「三宮遥拝所」「牛尾宮遥拝所」の前を通りますがまずは「東本宮」へ進みます。
とても日本古来の風景が残っていて、時代をタイムスリップしたような気持ちになります♪
境内は神聖で厳かな雰囲気があり身が引き締まる思いがします。
4.東本宮
重要文化財に指定されている「東本宮楼門」です。
「東本宮楼門」を通ると左の建物が重要文化財で摂社の「樹下宮(じゅげぐう)本殿」、右が「樹下宮拝殿」、真ん中は重要文化財の「東本宮拝殿」で奥には国宝の「東本宮本殿」があります
こちらは国宝の「東本宮本殿」で、文禄4年(1595年)に「西本宮本殿」に続いて再建されました。
お社にいる大きな狛犬が悪い気から守っていました。
授与所でおすすめのお守り・おみくじ
「東本宮」には「西本宮」と同様の「授与所」が設置されていますので、こちらでお守りやおみくじを受けましょう。
おすすめはこちらの「神猿守(800円)」です。
魔除け・必勝のご利益があり様々な場所でご利益が得られますがなにより一番かわいいです!
神猿みくじもおすすめで、厄除・健康長寿なら左のシルバーの神猿おみくじを、厄除・金運上昇なら右のゴールドの神猿みくじをひきます。
5.金大巌・三宮・牛尾宮
健脚で時間があれば是非山頂にある摂社の「三宮宮(さんのみやぐう)」「牛尾宮(うしおぐう)」と「金大巌(こがねのおおいわ)」も参拝しましょう。
「金大巌」は日吉大社の始まりの地ともいわれています。
ここから「金大巌」までは往復で1時間は必要で、傾斜や道も険しいので登る際は登りやすい靴で覚悟を決めて登りましょう!
片道30分の道を黙々と登ると左側に重要文化財の「三宮宮」と、右側に同じく重要文化財の「牛尾宮」が崖上に建っています。
「三宮宮」は慶長4年(1599年)、「牛尾宮」は文禄4年(1595年)に建てられた桃山時代の特徴をよくあらわした建築物です。
階段を登りきると「金大巌」が見えます。
ここから日吉大社や信仰が始まり全国に広がっていったと思うとすごい場所に今立っているのだと感動します。
いうまでもなくこちらはとても強力なパワースポットとなっており、全国でも有数のパワースポットのひとつに数えられます。
「金大巌」前からの光景です。
琵琶湖やその向こうの風景まで見渡せる絶景のスポットで、頑張って登ってよかったと思える光景です♪
おわりに
日吉大社に参拝してみて、魔除けといえば古来より日吉で、平安京遷都にも大きな影響を与えたことをから今の日本を形成した神社だと思いました。
境内の建築物はほとんど国宝や重要文化財で見ごたえがあります。
山頂の「金大巌」は往復1時間かかる山道の頂上にありますが、日吉大社の信仰の原点で日本有数の強力なパワースポットです。
近くには近江八景「唐崎の夜雨」や「唐崎の松」で有名で日吉大社の摂社である「唐崎神社」もありますので是非一緒に参拝してみてくださいね♪
場所 | 滋賀県大津市坂本5丁目1-1 |
電話 | 077-578-0009 |
休日 | 無休 |
入苑協賛金 | 大人300円、子人150円 |
参拝時間 | 9:00~16:30 |
駐車場 | 約50台駐車できる無料駐車場あり |
交通 | ・京阪電気鉄道石山坂本線「坂本駅」 から約750メートル・徒歩約11分 |