2022年5月2日(月)に奈良県高市郡明日香村飛鳥にある飛鳥寺に行ってきました。
飛鳥寺は崇峻元年(588年)、蘇我馬子によって創建された日本最古のお寺(日本最古の現存の木造建築のお寺は法隆寺)です。別称「法興寺」「元興寺」「飛鳥寺」とも呼ばれますが正式名称は「安居院」です。
ご本尊は推古天皇13年(605年)に天皇の勅命で造られた日本最古の仏像である飛鳥大仏(銅造釈迦如来坐像)で重要文化財に指定されています。宗派は「真言宗豊山派」、山号は「鳥形山」になります。
日本初の本格的寺院で西・中・東の3金堂が塔を囲む大寺院でしたが、旧伽藍は平安時代の仁和3年(887年)と鎌倉時代の建久7年(1196年)に発生した火災で焼失し、室町時代以降は荒廃しました。
江戸時代の寛永9年(1632年)と文政9年(1826年)に再建され現在に至ります。
今回、実際に飛鳥寺に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
飛鳥寺へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎近鉄橿原線・南大阪線・吉野線「橿原神宮前」下車、駅東口バス2番乗り場から「飛鳥駅・岡寺前ゆき」バスに約14分乗車し「飛鳥大仏」バス停下車、飛鳥寺まで35m、徒歩で約1分
自動車を利用
◎カーナビに飛鳥寺の電話番号「0744-54-2126」を入力、または飛鳥寺の住所「奈良県高市郡明日香村飛鳥682」を入力し検索
駐車場
飛鳥寺には普通自動車が約20台駐車可能な駐車場があり、参拝者は30分無料です。ゴールデンウィークのお昼頃に訪れましたが駐車場は混雑もなく半分ほど空いていました。
飛鳥寺の参拝と見どころ
「飛鳥大佛」の石碑
飛鳥寺の東側に正門があり、入口手前には寛政4年(1792年)に建立された「飛鳥大佛」の石碑があります。
拝観受付
正門を潜ると拝観受付があり、拝観時間は午前9時~午後5時30分(最終受付は午後5時15分)、料金は大人(大学生以上)350円、中学生250円、小学生200円です。御朱印(300円)を希望する場合は本堂拝観前にこちらで出していきます。
日本最古の仏像「飛鳥大仏」
本堂に入ると日本最古の仏像で推古天皇13年(605年)に造られた飛鳥大仏(銅造釈迦如来坐像)がおられます。仏像は高さ約3mで、飛鳥時代の渡来系の仏師である「鞍作鳥」よって造られました。大仏の前では案内係の方が大仏や歴史、由来などをわかりやすく丁寧に説明してくれます。
日本最古の仏像ですので元々は国宝でしたが火災で補修された箇所が多いことが原因で現在は重要文化財に指定されています。仏像の面長な顔とアーモンドの形をした目には大陸の影響が色濃く残っています。飛鳥大仏は飛鳥寺創建以来1,400年ずっとこの場所におられるので聖徳太子と同じ場所から拝観できます。また飛鳥大仏はなんと写真撮影可能です。
阿弥陀如来坐像(ご本尊右)
飛鳥大仏の右には藤原時代に作られた木造の阿弥陀如来坐像がおられます。飛鳥大仏に比べふくよかな顔の輪郭と柔和な表情が特徴です。
聖徳太子孝養像(ご本尊左)
左には室町時代の聖徳太子孝養像がお祀りされています。
本堂と金堂の礎石
飛鳥大仏がおられる本堂は江戸時代の文政9年(1826年)に再建されました。本堂の前には創建当初で日本で最古の金堂の礎石が残っています。かつて飛鳥寺は日本初の本格的寺院で西・中・東の3金堂が塔を囲む大寺院で、礎石は中金堂のものです。
塔跡と心礎
礎石の近くには金堂が囲んでいた塔跡を示す表示柱があります。地下3mのところに塔の中心柱の礎石である心礎があり、その周辺より舎利や様々な埋納品が発見されました。
蘇我入鹿の首塚
境内から西門を潜り西に80m進むと「蘇我入鹿の首塚」があります。
西門を潜ったところです。「入鹿の首塚」と書かれた看板が出ていますので迷うことはないと思います。
「蘇我入鹿の首塚」といわれる場所には五輪塔が立っています。蘇我入鹿は皇極4年(645年)6月12日に飛鳥板蓋宮で中大兄皇子と中臣鎌足等によって殺害されました(乙巳の変)。その時切り落とされた首がそこから約600m離れたこの地まで飛んだので祟りを鎮める為に首塚が造られました。
飛鳥寺西門跡
飛鳥寺と首塚の間には「飛鳥寺西門跡」がありかつて広大な寺院だったことが伺えます。西門には礎石を置いて柱を置いて瓦葺の門がありました。中大兄皇子と中臣鎌足はここの蹴鞠の場で出会い「乙巳の変」で蘇我入鹿を倒し大化の改新を成し遂げました。
御朱印
御朱印は拝観受付で頒布されており、300円で頂くことが可能です。
飛鳥寺の御朱印です^_^ pic.twitter.com/bV4OmlRGy4
— つばき@御朱印 (@Shelling999) July 25, 2017
おわりに
飛鳥寺の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。飛鳥寺の飛鳥大仏は飛鳥寺創建1,400年以来同じ場所におられるので聖徳太子と同じ場所から拝観することができます。境内には金堂の礎石や塔の心礎が残り往時の姿を想像することが出来ます。お寺の西側には蘇我入鹿の首塚や中大兄皇子と中臣鎌足が出会った西門跡があります。教科書で見たことがある多くの偉人の舞台となった飛鳥寺に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
飛鳥寺 | |
住所 | 奈良県高市郡明日香村飛鳥682 |
電話番号 | 0744-54-2126 |
営業時間 | 午前9時~午後5時30分 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 大人(大学生以上)350円、中学生250円、小学生200円 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎近鉄橿原線・南大阪線・吉野線「橿原神宮前」下車、駅東口バス2番乗り場から「飛鳥駅・岡寺前ゆき」バスに約14分乗車し「飛鳥大仏」バス停下車、飛鳥寺まで35m、徒歩で約1分 ■自動車を利用 ◎カーナビに飛鳥寺の電話番号「0744-54-2126」を入力、または飛鳥寺の住所「奈良県高市郡明日香村飛鳥682」を入力し検索 |
駐車場 | 普通自動車が約20台駐車可能な駐車場あり(参拝者は30分無料) |