2022年5月2日(月)に奈良県桜井市初瀬にある花の御寺と呼ばれる長谷寺に牡丹の見頃に行ってきました。
長谷寺は初瀬山の中腹に建ち、初瀬山は牡丹の名所で4月下旬~5月上旬にかけて150種類以上、7,000株の牡丹が満開になります。
ゴールデンウィーク中に参拝してきましたので牡丹の見頃に加えて混雑状況や見どころ、所要時間、アクセス・駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
長谷寺の概要
長谷寺の創建は不詳ですが奈良時代の8世紀前半と推定されています。
社伝によると天武天皇の朱鳥元年(686年)に道明上人が天武天皇の銅板法華説相図を西の丘(現在の本長谷寺)に安置し、神亀4年(728年)に徳道上人が聖武天皇の勅命によって東の岡(現在地)に御本尊・十一面観音像(重要文化財)をお祀りしたのが起源と伝わります。
平安時代中期以降は貴族から信仰を集め、万寿元年(1024年)には藤原道長が参詣したと伝わります。中世以降は武士や庶民からも信仰を集めました。
天正16年(1588年)、豊臣秀吉の紀州攻めによって根来寺を追われた新義真言宗門徒が入山し宗派は「真言宗豊山派」となりました。
その後の度重なる火災によって本堂を焼失しますが、慶安3年(1650年)に徳川家光公の寄進によって本堂(国宝)が再建され現在に至ります。
長谷寺へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎近鉄大阪線「長谷寺駅」下車、長谷寺まで1.4km、徒歩で約21分
自動車を利用
◎カーナビに長谷寺の電話番号「0744-47-7001」を入力、または長谷寺の住所「奈良県桜井市初瀬731-1」を入力し検索
駐車場
長谷寺には参拝者専用の駐車場がありますがおすすめは少し手前にある「いせ辻駐車場」です。料金は12時間500円で長谷寺駐車場と同料金です。長谷寺へ続く道は狭く、長谷寺に駐車すると渋滞によってかなりの渋滞待ち時間が発生します。いせ辻駐車場には午前8時30分に到着しましたが、半分ほど空きがありました。しかし午前10時になると満車になり駐車場待ち行列が発生していました。
長谷寺の参拝と見どころ
長谷寺の参拝開始
少し手前の「いせ辻駐車場」に駐車しお土産屋さんを見ながら長谷寺へ向かいました。いせ辻駐車場から長谷寺入口までは260m、徒歩で約4分です。入口には「総本山 長谷寺」の石碑が立っています。
入山受付
参道を進むと長谷寺の入山受付があります。入山時間は午前8時30分~午後5時まで、入山料金は大人(中学生以上)500円、小学生250円となっています。
仁王門(重要文化財)
入山受付を済ませて正面に見えるのは明治27年(1894年)に再建された「仁王門(重要文化財)」です。重厚な造りで門の両側には仁王像が立ち、上階には釈迦三尊と十六羅漢がお祀りされ、門の中央上部には後陽成天皇の宸筆である「長谷寺」の勅額が掛かっています。
登廊(重要文化財)
仁王門を潜ると本堂まで続く「登廊(重要文化財)」があり、石段は399段にもなります。登廊は上(1650年建立)・中(1650年建立)・下(1889年建立)から構成され全て重要文化財に指定されています。登廊の天井に吊るされている丸い燈籠は「長谷型」と呼ばれます。
登廊は緩やかな石段になっているので上るのはそれほど大変ではないと思います。登廊の脇には牡丹園があり見頃の時期には登廊が牡丹で包まれます。かつては「長谷寺のぼたんは屋根で咲く」と言われるほど多くの牡丹が植えられており、登廊の屋根に届くほど茎を伸ばしていたそうです。
5月2日は少し見頃を過ぎていて牡丹園の牡丹はあまり見られませんでした。しかし登廊のあちこちに牡丹の鉢植えが設置されており見事な花を咲かせていました。
本堂(国宝)
本堂(国宝)は江戸時代の慶安3年(1650年)、徳川3代将軍・徳川家光公の寄進によって再建されました。参拝時には御本尊・十一面観音像の特別拝観が行われていました。特別拝観料を納めると本堂の内陣に入ることが可能で、高さ10m以上ある十一面観音像の周囲は歩けるようになっており様々な角度から拝観することが出来ました。
長谷寺の本堂は京都の清水寺の本堂と同じ、崖などの急な斜面に張り出して建てられた懸造となっています。本堂の舞台からは初瀬の山々や五重塔を一望することができます。
本長谷寺
本堂から五重の塔に向かうと西の丘に「本長谷寺」があります。社伝によると天武天皇の朱鳥元年(686年)に道明上人が天武天皇の銅板法華説相図を安置して本長谷寺の場所にお祀りしたのが長谷寺の起源と伝わります。
五重塔
長谷寺の象徴のひとつになっている五重塔は戦没者慰霊の為に昭和29年(1954年)に建立されました。朱塗りが美しい塔の周辺は緑や美しい花で彩られています。
本坊・大講堂(重要文化財)
五重塔から道なりに進むと見えてくる「本坊・大講堂(重要文化財)」は大正8年(1919年)に再建されました。本堂と谷を挟んで建てられており、この場所からは長谷寺の全景を見ることができます。また本坊・大講堂の内部は拝観可能です。
御朱印
長谷寺では通常御朱印が「大悲閣」「御詠歌」「慈悲佛」「大黒天」「愛染明王」の5種類、特別御朱印が季節や行事によって頒布されています。
奈良県桜井市の長谷寺の御朱印です🎵 pic.twitter.com/L9RcVRAo6K
— 御朱印巡り (@GXMdhangdbYJscg) December 17, 2019
おわりに
長谷寺の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約50分でした。国宝の本堂や重要文化財の登廊、仁王門、本坊・大講堂は必見です。長谷寺の象徴になっている朱塗りの五重塔や、創建の地に建つ本長谷寺も見ごたえがあります。牡丹の見頃は4月下旬~5月上旬ですが、2022年の参拝時には牡丹が結構散っており少し遅かったです。牡丹の時期は車が大変混雑しますので長谷寺手前にある「いせ辻駐車場」に駐車することをおすすめします。見どころいっぱいの長谷寺に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
長谷寺 | |
住所 | 奈良県桜井市初瀬731-1 |
電話番号 | 0744-47-7001 |
営業時間 | 午前9時~午後5時 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎近鉄大阪線「長谷寺駅」下車、長谷寺まで1.4km、徒歩で約21分 ■自動車を利用 ◎カーナビに長谷寺の電話番号「0744-47-7001」を入力、または長谷寺の住所「奈良県桜井市初瀬731-1」を入力し検索 |
駐車場 | ◎長谷寺に参拝者専用の有料駐車場あり ◎長谷寺周辺は混雑が発生するので手前の「いせ辻駐車場」がおすすめ |