【兵庫県】広大な須磨寺から厳選した見どころを徹底解説!御朱印・所要時間・アクセス・無料駐車場もご紹介

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2021年12月29日(水)に兵庫県神戸市須磨区にある源平ゆかりの名刹として有名須磨寺すまでらに行ってきました。境内には一の谷の合戦で源氏方の熊谷次郎直実に打ち取られた平敦盛の首塚や、源義経が平敦盛の首を実検する際に腰かけた義経腰掛松があります。地元では「須磨のお大師さん」の愛称で親しまれています。

須磨寺に参拝してきましたので見どころや所要時間、御朱印、アクセス・駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。

須磨寺の概要

『須磨寺略歴縁起』によると平安時代の初め、兵庫区和田岬で漁師が聖観音像を引き上げ、その観音像を安置する為に兵庫区会下山に「恵偈山北峰寺」が建立されました。仁和2年(886年)、光孝天皇の勅命により聞鏡もんきょう上人が「上野山福祥寺じょうやさんふくしょうじ」を建立し、北峰寺よりその本尊である聖観世音菩薩像を遷して福祥寺の本尊としてお祀りしたのが創建と伝わります。

しかし南北朝時代から江戸時代にかけて歴代住職が書いた県指定文化財の『当山歴代』によると、本尊聖観世音は嘉応元年(1169年)に源頼政が安置したとあります。

宗派は真言宗須磨寺派、山号は上野山、正式名称は福祥寺ですが、古くから「須磨寺」の通称で親しまれています。御本尊は聖観世音菩薩像です。

慶長7年(1602年)、豊臣秀頼の命によって片桐且元が本堂を再建しました。

平成7年(1995年)、阪神・淡路大震災で被災し、塔頭桜寿院本堂と塔頭蓮生院本堂が倒壊しましたが、後に復興されました。

平敦盛遺愛の「青葉の笛」や弁慶の鐘、敦盛首塚や義経腰掛の松など多数の重宝や史跡があることから「源平ゆかりの古刹」として有名です。

須磨寺へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

・山陽電鉄「須磨寺駅」下車、須磨寺まで450m、徒歩で約6分
・JR線「須磨駅」下車、須磨寺まで950m、徒歩で約13分

自動車を利用

・カーナビに須磨寺の電話番号「078-731-0416」を入力

駐車場

須磨寺には普通自動車が30台収容可能な無料駐車場があります。駐車場はトンネルを出てすぐ左のところにあります。広くて駐車しやすい駐車場で、初詣等を除くと駐車するのに困ることはないと思います。須磨寺1

須磨寺の参拝と見どころ

須磨寺の参拝開始

須磨寺の境内へは龍華橋と呼ばれる朱色が鮮やかな橋を渡ります。須磨寺27

仁王門

龍華橋を渡った先にある仁王門の両側には仁王像一対が安置されています。
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阿吽の筋肉隆々とした仁王力士像は迫力満点!こちらの像は東大寺南大門の金剛力士像を作成した運慶うんけいとその息子・湛慶たんけいの作と伝わります。

仁王門から本堂

仁王門から本堂までは参道を直進すると行くことができます。参道右側の「弘法岩五鈷水」と呼ばれる手水舎で心身を清めて参拝へ進みます。
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仁王門を潜りすぐ左にはご本尊に阿弥陀如来が祀られている櫻寿院おうじゅいん、右には千手観世音菩薩が祀られています。

源平ゆかりのスポット・源平の庭

櫻寿院の隣に源平ゆかりのスポット「源平の庭」があります。一の谷合戦の際、源義経が須磨寺に陣地を構えたと伝わります。右が源氏の武将・熊谷直実くまがいなおざね、左が平氏の武将で平清盛の甥・平敦盛たいらのあつもりです。源義経の山からの奇襲により平氏が海に逃れる中、逃げ遅れた敦盛に直実が「敵に後ろを見せるは卑怯なり。返せ返せ」と呼びかけた場面が表現されています。その後一騎打ちの末、敦盛は首を取られます。敦盛は17歳で直実の息子と同年代でした。悲哀の物語として『平家物語』の「敦盛最期」で語り継がれています。
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七福神マニコロ・ぶじかえる

源平の庭近くにある「七福神マニコロ」は、上に乗っている七福神が描かれた球を回すと経典一巻を読んだことと同義になります。「ぶじかえる」は目と首がまわり、ビックリしたい人は目を、借金で首が回らない人は首を回したら良いそうです。

重要文化財の本堂

参道から石段を上り唐門を潜ると、右から護摩堂・本堂・太師堂・八角堂の順で建物が並びます。護摩堂の周囲には弁慶の鐘、福禄寿尊像、1周させると1回写経した事と同義になる写経輪堂があります。
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太子堂には弘法大師が祀られています。

本堂は慶長7年(1602年)に豊臣秀頼が片桐且元を建築奉行に命じて再建されました。内陣の宮殿は応安元年(1368年)の造りで国の重要文化財に指定されています。ご本尊には聖観世音菩薩しょうかんぜおんぼさつがお祀りされています。

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義経義腰掛の松(首実検の松)

八角堂と太子堂の中間の場所に源義経が腰をかけて平敦盛の首実検を行ったと伝わる「義経義腰掛の松」があります。「首実検の松」とも呼ばれています。
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ひとすじ辨財天・出世稲荷社

八角堂から三重塔の道中には「ひとすじ辨財天」と「出世稲荷社」が鎮座しています。
ひとすじ辨財天には須磨琴を弾くひとすじ辨財天が祀られており芸能上達・商売繫盛のご利益があります。出世稲荷社には尾玉・荒熊・末広の3神が祀られており出世開運のご利益があります。
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出世稲荷社は平清盛公が福原遷都の際に都の守護神として祀ったのが始まりで、清盛が立身出世したことから出世稲荷として信仰を集めるようになりました。
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三重塔

三重塔は室町時代様式を基調とし、昭和59年(1984年)に建立されました。塔の高さは約25mで、内部には大日如来が祀られています。
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三重塔の塔の敷地内には塔を囲むように四国八十八カ所お砂踏み霊場があります。ガラス越しに各札所の砂を踏んでお詣りすることができるようになっています。
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五猿

三重塔近くには五猿(人生で大切な見ザル、言わザル、聞かザル、怒らザル、見てごザル)と呼ばれるかわいい猿が座っています。頭をやさしく撫でてあげると手がそれぞれ違った動きをして癒されますよ♪
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親子地蔵

三重塔の隣にある親子地蔵は、大正4年(1915年)に須磨沖で起きた母親の川上愛子と子供の初音の母子心中事件の霊を慰める為に建立されました。
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敦盛塚(首塚)

平清盛の甥・平敦盛の首が埋葬されている敦盛塚(首塚)です。敦盛は寿永3年(1184年)の一の谷の戦いで、源氏の武将・熊谷直実に討たれ戦死しました。胴体は須磨浦公園の「敦盛塚」に埋葬されています。須磨寺9

奥の院

奥の院へは本堂隣の護摩堂近くの傾斜がある石段を上って向かいます。奥の院までは結構上る必要があります。
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こちらが奥の院で、弘法大師が祀られています。
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奥の院の隣には稲荷社があります。奉納された赤提灯や朱色の鳥居から篤い崇敬を集めていることがわかります。須磨寺39

御神木の窪みには龍が祀られていました。須磨寺の雰囲気とは違った幻想的な景色が広がり、フォトジェニックなスポットとなっています。
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御朱印

須磨寺の御朱印は全8種類で本堂の南にある納経所で頂くことが可能です。敦盛桜が美しいオリジナル御朱印帳もあります。

おわりに

須磨寺所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約1時間20分でした。
須磨寺に参拝してみて、源平ゆかりの「源平の庭」、「義経義腰掛の松」、「敦盛塚」は必見です。重要文化財に指定されている貴重な本堂も見ごたえがあります。
それ以外にも広大な境内に見どころが多数ありますのでご参考にしていただければ幸いです。
見どころいっぱいの須磨寺に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。

須磨寺
住所 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6−8
電話番号 078-731-0416
営業時間 午前8時30分~午後5時
定休日 年中無休
拝観料 無料
アクセス ■交通機関を利用
・山陽電鉄「須磨寺駅」下車、須磨寺まで450m、徒歩で約6分
・JR線「須磨駅」下車、須磨寺まで950m、徒歩で約13分
■自動車を利用
・カーナビに須磨寺の電話番号「078-731-0416」を入力
駐車場 普通自動車が30台収容駐車できる無料駐車場あり