【日本100名城第87番】豊臣秀吉が築城した幻の城・名護屋城!見どころや日本100名城スタンプ設置場所、所要時間やアクセス、駐車場を徹底解説!


2017年9月21日(木)に日本100名城第87番で豊臣秀吉が築城した幻の城で佐賀県唐津市にある「名護屋城(なごやじょう)」に行ってきました。

名護屋城は 天正19年(1591年)、文禄・慶長の役の大陸侵攻の拠点の為に豊臣秀吉によって築城されました。
標高約90mの佐賀県波戸岬の丘陵に築城された平山城で、わずか数ヵ月で完成したと伝わります。
五重天守や御殿が建てられ、城の周囲には130ヵ所以上の陣屋が構築され、城下町には最盛期には人口が20万人を超えるほど繁栄しました。
天正20年(1592年)に始まった文禄の役から秀吉の死で撤退する慶長3年(1598年)まで大陸侵攻の拠点になりました。
その後、大陸侵攻中止に伴い築城からわずか約7年で廃城となったので幻の城と呼ばれています。
廃城となった名護屋城の建物の多くは寺沢広高によって唐津城に移築され、大手門は伊達政宗によって仙台城に移築されたと伝わっています。

今回名護屋城を見学してきましたので見どころや日本100名城スタンプの設置場所や御城印、所要時間やアクセス、駐車場等ご紹介したいと思います。

「名護屋城」へのアクセス・駐車場

交通機関を利用

・JR線「唐津駅」下車、名護屋城まで約16.2km、タクシーで約31分
・JR線「唐津駅」下車、唐津市大手口バスセンターから昭和バス波戸岬行きバス乗車約40分、名護屋城址バス停下車、名護屋城まで約350m、徒歩で約5分

自動車を利用

・カーナビに名護屋城博物館の電話番号「0955-82-4905」を入力

駐車場

名護屋城には普通自動車が58台収容可能な無料駐車場があります。
駐車場は広く駐車しやすく、午後に訪れた際は混雑もなくすぐに駐車できました。

日本100名城スタンプ設置場所

日本100名城スタンプは、佐賀県立名護屋城博物館の入口にあります。
開館時間は午前9時~午後5時、入館料は無料となっています。
名護屋城に関する歴史や城郭に関してわかりやすく展示されていますので必見です。

「名護屋城」の見学と見どころ

名護屋城の見学開始

名護屋城の大手門から入城し見学を開始します。
駐車場に車をとめて名護屋城の入口に向かう途中にあるのが大手口前井戸です。
深さは約1.6mの浅い井戸で、名護屋城には他に6か所に井戸が確認されています。

観光案内所で史跡保護のための募金に協力すると、スタッフの方が丁寧に城内の説明をしてくれ、パンフレットもいただきました。

大手口と櫓台

大手口に「名護屋城址の碑」があり、ここから名護屋城の城内へ進みます。

大手口は城の正面入口で、左が復元された櫓台です。
櫓台下の東側の広場になっている場所からは掘立柱も見つかっています。

まっすぐ伸びる道を直進した石垣の辺りに東出丸(ひがしでまる)があります。
名護屋城34

大手口・三ノ丸を警護するための東出丸

東出丸は長方形の曲輪で、大手口・三ノ丸の警護の為の侍詰所があったと考えられています。
名護屋城3

東出丸から道なりに進むと広い敷地に大きな樹木が生い茂った場所が見えてきます。
名護屋城36

様々な石垣が残る三ノ丸跡

こちらは名護屋城の三ノ丸跡になり、修復された石垣や、破却された石垣の状態で整備された石垣、二重櫓が建っていた櫓台の石垣も残っています。
本丸より一段低い位置にあり、本丸を防御する重要な役割を担っていました。
名護屋城16

三の丸には名護屋城の中でも最も高所(標高76m)にある井戸の遺構があります。
現在の井戸は後の時代に埋め立てられた為、深さは約2mほどです。
当時の深さは不明ですが、三ノ丸から湧水の深さまで掘られたとすればかなりの深さがあったと思われます。
名護屋城17

写真の様に石垣の隅の部分を破壊すると石垣は強度を保てず櫓や塀を作ることができなくなります。
このような破却した状態まま整備・保存されているのは名護屋城の築城から廃城までの特異な歴史を考慮してこのような状態となっています。

三ノ丸辺りでは破却された当時のそのままの姿を各所で見ることができます。

三の丸から道なりに進むと本丸へと至る本丸大手門跡があります。

仙台城へ移築された本丸大手門

本丸大手門跡にはかつて二層の立派な門が建っており、門は名護屋城の破却に伴い伊達政宗が仙台の仙台城(青葉城)の大手門に移築したと伝わります。
残念ながら第二次世界大戦の時に焼失してしまいましたが、写真で往時の姿を見ることができます。
また仙台城の大手門は政宗没後400年を迎える2036年までの完成を目指して復元計画が進んでいます。

大広場の本丸と本丸御殿

本丸大手門跡を過ぎると見える大広場が本丸跡で、広さは東西130m、南北125mあります。
写真左の木がある西北の隅に天守閣が造られたと伝わります。
本丸には本丸御殿と呼ばれる建物が13棟程度建っていたことが、文禄2年(1593年)夏頃の情景を描いたと推定される『肥前名古屋城図屏風』に見られ、現在は石で建物の跡がわかるように工夫されています。

本丸跡中央ある「名護屋城址」碑の文字は東郷平八郎の筆によるものです。
名護屋城29

天守台近くには昭和八年(1933年)に名護屋城を訪れた正岡子規門下の俳人「青木月斗(あおきげっと)」が詠んだ「太閤が 睨みし海の 霞かな」という句碑があります。

豊臣秀吉も見た天守台からの景色

天守台は標高89mで城内で一番高い場所で周囲が一望することができます。
玄界灘を望む東松浦半島の最も端に位置し、天守台からの眺めは絶景です。
豊臣秀吉と同じ景色を見ていると思うと感動します。

見事な景色をパノラマ写真に収めてみました。
あいにくの天気でしたが、天気が良ければ壱岐や対馬を見ることもできます。

遊撃丸・二ノ丸・弾正丸・搦手口・見事な石垣群

天守台の真下の位置には「遊撃丸」と呼ばれる場所があります。
文禄2年(1593年)年に明より講和使節として来日した将軍が名前の由来となっています。
遊撃丸の隣には二ノ丸、その隣には浅野弾正長政が名前の由来の弾正丸があり、それらを見学して搦手口を通って帰路につきます。
名護屋城37

最後に「城のかげ溜池」を挟んで名護屋城の見事な石垣群を見学して駐車場へ戻ります。

御城印

御城印は佐賀県立名護屋城博物館の1階受付カウンターで頂くことが可能で、料金は300円となっています。
博物館の定休日は、毎週月曜日(祝休日の場合は翌平日)と年末(12月29日~31日)になっていますのでご注意下さい。

おわりに

名護屋城所要時間ですが、城跡と佐賀県立名護屋城博物館をゆっくり見学した場合で約2時間でした。
名護屋城を見学してみて、無料の佐賀県立名護屋城博物館は最初に見学した方が、城跡を巡るときに理解が深まります。
城跡見学の見どころは、本丸、二ノ丸、三ノ丸を中心とした高石垣で構築された曲輪や、破却時の状態のまま整備・保存されている石垣です。
豊臣秀吉も見たであろう天守台からの景色も必見です。
見どころいっぱいの名護屋城に是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。

名護屋城(なごやじょう)
住所 佐賀県唐津市鎮西町名護屋1938-3
電話番号 名護屋城跡観光案内所:0955-82-5774
営業時間 ■平日
午前9時~午後5時
■土日祝日
午前9時~午後5時
定休日 12月29日〜1月3日
見学料 無料
アクセス ■交通機関を利用
・JR線「唐津駅」下車、名護屋城まで約16.2km、タクシーで約31分
・JR線「唐津駅」下車、唐津市大手口バスセンターから昭和バス波戸岬行きバス乗車約40分、名護屋城址バス停下車、名護屋城まで約350m、徒歩で約5分
■自動車を利用
・カーナビに名護屋城博物館の電話番号「0955-82-4905」を入力
駐車場 普通自動車が58台収容できる無料駐車場あり