2020年11月22日(日)に日本100名城スタンプラリー30番で、長野県伊那市高遠町にある土塁や堀、曲輪が見事で桜の名所としても有名な「高遠城(たかとおじょう)」に行ってきました。
別名「兜山城」とも呼ばれています。
高遠城は、三峰川と藤沢川に挟まれた河岸段丘上に築城された平山城です。
高遠城の正確な築城年は不明ですが、南北朝の頃より諏訪氏の支族である高遠氏によって治められていました。
戦国時代の天文年間(1522年~1555年)、武田信玄が高遠城を支配し、統治は35年続きました。
重要な交通の要所であったことから城主には武田勝頼や仁科盛信といった信玄の近親者が城主を務めました。
天正10年(1582年)、織田信長が長男の織田信忠に命じた甲州征伐によって、武田方の仁科盛信は破れ高遠城は落城しました。
江戸時代になると、保科氏、鳥居氏、内藤氏によって約270年統治されました。
明治時代、高遠城は廃城となり本丸御殿や門、橋など全ての建物が取り壊されました。
明治8年(1875年)に「高遠公園」に指定され、昭和48年(1973年)には国の史跡に指定されました。
現在は「高遠城址公園」として本丸跡、二ノ丸跡、土塁や空堀、勘助曲輪、南曲輪、法憧院曲輪が当時の姿と今に伝えています。
日本100名城スタンプは、伊那市立高遠町歴史博物館の玄関外に設置されており、いつでもスタンプを押印することが可能です。
今回高遠城跡を見学してきましたのでアクセスや駐車場、見どころや所要時間等をご紹介したいと思います。
高遠城へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR線「伊那市駅」下車、高遠城跡まで約11km、タクシーで約20分
・JR線「伊那市駅」下車、高遠行きバス乗車約25分乗車、高遠駅下車徒歩約20分(またはタクシー約5分)
自動車を利用
・カーナビで「高遠城址公園」を目的地に設定
駐車場
高遠城跡(高遠城址公園)には複数個所に駐車場があり、合計約400台普通自動車が駐車可能な無料駐車場※があります。
さくら祭りの期間は混雑しますが、それ以外の時期は駐車場は空いていて駐車しやすいです。
※高遠さくら祭りの期間中は駐車料金1,000が必要です。
今回はグランドゲート近くの大きな駐車場に駐車しました。
日本100名城のスタンプ設置場所
日本100名城スタンプは、伊那市立高遠町歴史博物館の玄関外に設置されており、いつでもスタンプを押印することが可能です。
博物館へは高遠城跡南ゲートから徒歩約7分で行くことが可能です。
高遠城の見学と見どころ
勘助曲輪
グランドゲートから高遠城跡へと階段を登って進みます。
この辺りの駐車場の場所にはかつて武田信玄が山本勘助に命じて作らせた勘助曲輪(かんすけぐるわ)があった場所とされています。
高遠閣と天下第一桜の碑
直進して突き当りまで進むと登録有形文化財に指定されている高遠閣があります。
高遠閣は昭和11年(1936年)に建立されました。
高遠閣から少し本丸の方へ進むと「天下第一桜の碑」があります。
この辺りにかつて二ノ丸があり、桜雲橋(おううんきょう)と呼ばれる橋で堀を超えると本丸があります。
高遠城のシンボル桜雲橋・問屋門と空堀
桜雲橋で、桜の時期は大変混雑し、一方通行となります。
桜雲橋からは空堀が確認でき、かつての高遠城の姿を想像することができます。
桜雲橋の先にある門は問屋門(とんやもん)と呼ばれ、かつては高遠城下の問屋役所にあった門が移築されたものです。
桜雲橋と共に高遠城跡のシンボルとなっており、撮影スポットとなっています。
本丸跡と新城神社
問屋門を過ぎた開けた場所が本丸跡になります。
本丸跡には新城神社(しんじょうじんじゃ)があります。
天正10年(1582年)にに織田軍と戦った武田軍の武将で武田信玄の5男である仁科五郎信盛を「新城神」として祀っています。
高遠城のシンボル太鼓櫓
本丸南隅櫓跡には、大正2年(1913年)に太鼓櫓が建てられました。
こちらも高遠城のシンボルで撮影スポットとなっています。
南曲輪
太鼓櫓から順路に沿って進むと南曲輪になります。
高遠固有種のタカトオコヒガンザクラがたくさん植えられており、桜のシーズンには桜の花に埋め尽くされます。
白兎橋と空堀
南曲輪から白兎橋(はくときょう)と呼ばれる橋を渡ると法憧院曲輪(ほうどういんくるわ)があります。
白兎橋からも空堀が確認でき、当時の高遠城の堅固な守りを知ることができます。
法憧院曲輪
法憧院曲輪はかつて法憧院というお寺がありました。
この曲輪は二ノ丸から堀内道で通じ、城郭の南端に位置しています。
南ゲートから百名城スタンプがある歴史博物館へ
法憧院曲輪を進むと南ゲートがあり、日本百名城スタンプが押印できる歴史博物館まではここから徒歩約7分かかります。
おわりに
高遠城をゆっくり見学した場合、所要時間は1時間でした。
高遠城を訪れてみて、桜雲橋や白兎橋付近の土塁や空堀は見事で当時の姿を想像することができました。
勘助曲輪、南曲輪、法憧院曲輪も残っており堅固な城であったことがわかりました。
桜雲橋や問屋門、太鼓櫓は高遠城のシンボルとなっており撮影スポットでおすすめです。
高遠城は桜の名所として有名ですので次回は桜祭りのシーズンに訪れたいと思います。
見どころいっぱいの高遠城に是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
高遠城(たかとおじょう) | |
住所 | 長野県伊那市高遠町東高遠 |
電話番号 | 伊那市役所 商工観光部 高遠商工観光課 高遠商工観光係:0265-94-2556 |
スタンプ設置場所 | 伊那市立高遠町歴史博物館 |
営業日 | 終日可能 |
定休日 | 年中可能 |
見学料金 | 無料(高遠城址さくら祭りの期間は入園料500円必要) |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR線「伊那市駅」下車、高遠城跡まで約11km、タクシーで約20分 ・JR線「伊那市駅」下車、高遠行きバス乗車約25分乗車、高遠駅下車徒歩約20分(またはタクシー約5分) ■自動車を利用 ・カーナビで「高遠城址公園」を目的地に設定 |
駐車場 | 約400台普通自動車が駐車可能な無料駐車場あり(高遠城址さくら祭りの期間は駐車料金1000円必要) |