2020年10月22日(木)に日本100名城スタンプラリー第4番で、青森県弘前市にある「弘前城(ひろさきじょう)」に行ってきました。
弘前城は鷹岡城、高岡城とも呼ばれています。
弘前城は、慶長8年(1603年)に弘前藩・初代藩主「津軽為信」によって鷹岡に築城が計画され、慶長16年(1611年)2代藩主・津軽信枚(のぶひら)の時に完成しました。
完成当初の天守は五層で鷹岡城と呼ばれていましたが、寛永4年(1627年)の落雷により焼失し、その翌年に津軽信枚は徳川家康の側近であった南光坊天海の助言により鷹岡を弘前に改められたことから弘前城と呼ばれるようになりました。
その後、武家諸法度により築城や五層以上の天守閣の建築が禁止されていた為、約200年もの間天守がない状態が続きましたが、文化7年(1810年)に9代藩主・津軽寧親(やすちか)によって現在の三層からなる御三階櫓(ごさんかいやぐら)の天守が建てられました。
弘前城は現存天守12城のひとつで、天守をはじめ現存する3棟の辰巳櫓・丑寅櫓・未申櫓と5棟の三の丸追手門・三の丸東門・二の丸南門・二の丸東門・北の郭北門(亀甲門)は国の重要文化財に指定されています。
日本100名城スタンプは弘前城天守1階にあります。
今回弘前城を見学してきましたのでスタンプ設置場所や見学順路、見どころやおすすめの駐車場、所要時間等をご紹介したいと思います。
弘前城をゆっくり見学した場合、所要時間は1時間30分でした。
弘前城へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR線「弘前駅」下車⇒弘前城まで2.4km・徒歩で約30分
・JR線「弘前駅」下車⇒市内100円バス(詳しくはこちら)約15分乗車⇒弘前城まで徒歩約4分
・JR線「弘前駅」下車⇒弘前城まで3.4km・タクシーで約12分
自動車を利用
・カーナビに弘前城の駐車場がある市立観光館の電話番号「0172-37-5501」を入力
駐車場
弘前城には周辺に有料の駐車場が複数個所ありますが、おすすめは市立観光館の駐車場です。
弘前城近くにあり、収容台数は普通車88台で駐車に困ることもありません。
また、観光後は市立観光館でお土産を選んだりレストランで食事をすることができます。
料金も周辺の駐車場の中では一番安く、最初の1時間は無料で、それ以降は30分ごとに100円となっています。
日本100名城のスタンプ設置場所
日本100名城スタンプが設置されているのは弘前城天守1階になります。
弘前城の見学と見どころ
今回、市立観光館に車を駐車して弘前城を見学しました。
市立観光館は周辺の駐車場の中で一番安く、大手門から順番に弘前城を見学できるのでおすすめです。
市立観光館ではお土産を購入したり、レストランで食事をしたり、ねぶた祭り等の展示を見たりすることができます。
市立観光館の前の道路を渡ると弘前城の正面玄関ともいえる三の丸追手門が見えてきます。
弘前駅からバスを利用した場合は「市役所前」で降りると大手門が見えてきます。
三の丸追手門
三の丸大手門は築城期からある建築物で、弘前城の正面の門になります。
戦国時代の建築様式を残した簡素な素木造りとなっており、当初屋根は本瓦葺でしたが銅瓦葺となっています。
近くで見学すると歴史と迫力を感じる門です。
大手門から城内に道なりに進むと朱色が美しい杉の大橋があります。
二の丸南門
二の丸南門も大手門と同じく建築年代は築城期辺りになります。
一階の正面の柱にはケヤキの板が化粧の為の鏡板として張り付けられています。
さくらまつりの時期には、この門から下条橋、天守と進む道は満開の桜が広がり幻想的な景色を楽しむことができます。
二の丸未申櫓(ひつじさるやぐら)
二の丸未申櫓は三重三階の土蔵造りの隅櫓で、城郭の防御や物見の為の建築物です。
櫓の名前は天守からの方角を12支で表したもので、未申は南西に当たります。
【#弘前城】2016年5月6日
未申櫓。#陸奥国 #青森県 #日本100名城 #旅にいけないので過去旅を振り返る
(@ #未申櫓 in #弘前市 青森県) pic.twitter.com/82aGay5UKF— 大神【@箕輪衆 尾張大将】信貫 (@wolf8810) May 6, 2021
二の丸辰巳櫓(たつみやぐら)
二の丸辰巳櫓も三重三階の土蔵造りの隅櫓で、歴代藩主が辰巳櫓から三の丸を通る弘前八幡宮の山車行列などを観覧したと伝わります。
櫓の名前の辰巳は天守から見た方角を12支で表したもので、辰巳は南東になります。
下乗橋を通って天守へと進みます。
さくらまつりにはこの辺り一帯満開の桜が見頃を迎えます。
下条橋は二の丸と本丸を結ぶ橋で、藩士は本丸へ向かう時は馬から降りて向かうよう決められていました。
下乗橋から道なりに進むと目の前に天守が見えてきます。
天守・御三階櫓(ごさんかいやぐら)
天守は本来石垣の上にありますが、石垣の老朽化の為、見学した際は本丸の仮天守台にありました。天守は御三階櫓とも呼ばれ、層塔型で三重三階の銅瓦葺です。
慶長16年(1611年)の築城当初は天守は五層でしたが、寛永4年(1627年)の落雷により焼失し、文化7年(1810年)に再建時に現在の三層からなる御三階櫓の天守が建てられました。
展望台から見た天守は矢狭間と切妻破風を特徴に持つ迫力のある天守の姿が確認できます。
一方、天守の入り口の方は矢狭間や切妻破風はなく、採光を考えた大きな窓に鉄扉がついた実用的な造りとなっており、対照的な表情をもつ天守です。
天守への入場は午前9時~午後5時まで可能で、料金は大人(高校生以上)310円、こども100円になります。
弘前城天守1階入り口付近に日本100名城スタンプが設置されています。
訪れた時は特に待ち行列もなく、天守内も混雑はありませんでした。
天守内では弘前城のジオラマ展示もされており江戸時代の弘前城の全体をイメージすることができます。
天守を見学後、北の方へ向かうと青森県護国神社の一の鳥居が見えてきて、その先に四の丸北門(亀甲門)があります。
四の丸北門(亀甲門)
四の丸北門は、北方に亀の姿をした玄武という守護神がいたとされることから亀甲門とも呼ばれています。
現在は搦手門ですが、築城当初は弘前城の大手門(正門)として建築されました。
その為、現存する他の4棟の城門と比べ大きな規模が特徴の城門となっています。
二の丸丑寅櫓 (うしとらやぐら)
北門から南方へ移動すると三重三階で土蔵造りの二の丸丑寅櫓が見えてきます。
櫓の軒下や出格子の木部は素木がそのまま使用されたシンプルな造りとなっています。
櫓の名前は天守からの方角を12支で表したもので、丑寅は北東に当たります。
二の丸東門与力番所 (よりきばんしょ)
与力番所とは城内の主要な箇所の見張り所として配置され、かつて弘前城には12箇所の与力番所がありました。
こちらの与力番所の建築年代は不明ですが、江戸時代初期に造られ、建築構造から江戸時代中期に一度改修されたと推測されています。
二の丸東門
与力番所すぐ近くに二の丸東門があります。
東門の建築年代は築城期と考えられ、二の丸南門と同様、一階の正面の柱にはケヤキの板が化粧の為の鏡板として張り付けられています。
東門をくぐり本丸を見上げると天守の姿が目の前にあります。
三の丸東門
二の丸東門から城外の方へまっすぐ進むと三の丸東門があります。
弘前公園に現存する5棟の門で、他の4棟は昭和12年(1937年)年に重要文化財に指定されましたが、この東門のみ昭和28年(1953年)に指定されました。
東門前には弘前文化センターの駐車場や100円バスの停留所もあり、弘前城へのアクセスは追手門かこちらの三の丸東門からが便利です。
おわりに
弘前城を訪れてみて、現存する3棟の辰巳櫓・丑寅櫓・未申櫓と5棟の三の丸追手門・三の丸東門・二の丸南門・二の丸東門・北の郭北門(亀甲門)は歴史を感じられ見ごたえがある建造物でした。
現存天守12城のひとつである天守は、一方は矢狭間や切妻破風がある迫力ある造りで、一方は実用的な採光を考えた大きな窓に鉄扉がついた造りとなっており、対照的な表情をもつ天守で見ごたえがあります。
コロナ禍の登城となりましたが、感染対策もしっかりとされ、ゆっくり落ち着いて見学することができました。
今度は4月下旬からはじめる弘前さくらまつりの時期に訪れてみたいと思います。
見どころいっぱいの弘前城に是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
弘前城(ひろさきじょう) | |
住所 | 青森県弘前市下白銀町1 |
電話番号 | 0172-33-8739(弘前市役所 公園緑地課) |
スタンプ設置場所 | 弘前城天守1階 |
営業時間(天守) | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 11月24日~3月31日 |
入園料 | 大人(高校生以上)310円、こども100円 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR線「弘前駅」下車⇒弘前城まで2.4km・徒歩で約30分 ・JR線「弘前駅」下車⇒市内100円バス(詳しくはこちら)約15分乗車⇒弘前城まで徒歩約4分 ・JR線「弘前駅」下車⇒弘前城まで3.4km・タクシーで約12分 ■自動車の場合 ・カーナビに弘前城の駐車場がある市立観光館の電話番号「0172-37-5501」を入力 |
駐車場 | ・周辺に有料の駐車場が複数個所あり ・おすすめは市立観光館の駐車場(台数88台)で、駐車料金は一番安く、最初の1時間は無料、それ以降は30分ごとに100円 |