2017年3月5日(日)に東京都小金井市にある滄浪泉園(そうろうせんえん)にいってきました。
滄浪泉園の所要時間ですが、ゆっくり参詣した場合で約30分でした。
滄浪泉園とは
滄浪泉園は、明治・大正期の実業家・政治家であった波多野承五郎氏の別荘でした。滄浪泉園の名前は、大正8年(1919年)に友人で元首相の犬養毅によって名付けられました。
「手や足を洗い、口をそそぎ、俗塵(ぞくじん)に汚れた心を洗い清める、清清(せいせい)と豊かな水の湧き出る泉のある庭」という深い意味を持っています。
また入り口の石の門標文字は犬養毅の自筆によるものです。
昭和52年(1977年)に東京都が買収し、小金井市が管理する有料の「自然緑地」として現在残っています。
当初は33,000平米余りあったといわれる庭園ですが、現在は1/3程度となっています。
しかし、園内は武蔵野の面影を十分とどめ、うっそうと茂る樹林では野鳥の鳴き声が一年中絶えることなく、またこんこんと湧く清水をたたえた池にはカモやカワセミ等も飛来します。
滄浪泉園の見どころ
・入り口の犬養毅の自筆の石の門標文字
・地形を巧みに取り入れた庭園
・はけ(湧き水)
・庭園のお地蔵様
滄浪泉園へのアクセス
電車でアクセス
・JR中央線「武蔵小金井駅」から徒歩約11分
滄浪泉園散策
入り口の文字は犬養毅自筆の門標文字
入り口の石の門標文字は犬養毅の自筆によるものです。
流れるような力強い文字ですね。
入り口の右側に受付があり、入園料は100円で開園時間は午前9時から午後5時までです。
毎週火曜日と年末年始(12月28日~1月4日まで)が休園日となっています。
入り口からはなだらかな傾斜になっており、樹木がうっそうと茂っています。
鳥の鳴き声があちこちから聞こえてきて都会であることを忘れさせてくれます。
地形を巧みに取り入れた庭園
斜面を下っていくと池があります。
この斜面は国分寺崖線とよばれ、立川市の北東から世田谷区の野毛町まで続いています。
崖下からは「はけ」と呼ばれる地下水が湧き出ており、池を形成しています。
散策路には灯籠があり何とも風情があります。
池の側は散策路となっており、池の周りを散策しながら豊かな自然の景色を楽しみます。
杉や赤松といった樹木や、貴重な野草も数多く生息しています。
はけと呼ばれる湧き水
散策路には「はけ」が湧き出ている場所が2か所あり、近くで見ることができます。
都会の真ん中で野草や湧き水の姿が残っていることに感動を覚えます。
野草や苔、清らかな湧き水を見ていると癒されますね♪
時間を忘れて鳥の声を聞きながらしばらく眺めていました。
庭園のお地蔵様
散策路途中には、かなり年月か経過している「馬頭観音」と書かれた石碑もありました。
武蔵野の面影が残る景色で、コゲラ、アオゲラ、メジロ、キジバト、ウグイス等が一年中絶えることなく聞くことができます。
カワセミも飛来するそうですよ!
池の散策路終盤には「おだんご地蔵」と呼ばれるお地蔵様がおられます。
正徳3年(1713年)に造られたお地蔵様です。
穏やかで柔和なお顔で、かすかに笑みを浮かべているように見えます。
こちらは「鼻欠け地蔵尊」です。
寛文6年(1666年)に造られたもので、市内で最もふるいお地蔵様です。
目や鼻は信仰の為に何度も触られた為、欠け落ちたとされています。
昔の人々が祈願している様子が目に浮かびますね。
鼻欠け地蔵尊の側に寄り添うように大木がありました。
池の散策を終えると休憩所が見えてきます。
休憩所側には水琴窟があります。
側に水琴窟構造図の説明があり、説明によるとひしゃくでたまいしに水をかけると、水は水滴となり、たまいしの下にあるみずがめに溜まった水に落ち、みずがめの空洞で共鳴し、琴のような音を響かせているとのことです。
とても美しい音色を響かせるので、何度もひしゃくでたまいしに水をかけて楽しみました。
おわりに
滄浪泉園を訪れてみて、小金井市に武蔵野の面影を残した庭園があることに驚きました。
庭園は貴重な樹木や野草、野鳥の鳴き声が聞ける自然を活かした庭園でした。
「鼻欠け地蔵尊」や「おだんご地蔵」等江戸時代の信仰を感じる歴史文化財もあり、「はけ」と呼ばれる湧き水を都会の真ん中で見ることが出来ることにもとても感動しました。
紅葉の時期は特に庭園が美しく彩られますので秋に再訪したいと思います。
場所 | 東京都小金井市3丁目2番28号 |
電話番号 | 042-387-9860 |
開園時間 | 午前9時から午後5時まで (入園受付は午後4時30分まで) |
休園日 | 毎週火曜日及び年末・年始 (12月28日~1月4日まで) |
入園料 | ・15歳以上100円 ・6歳以上15歳未満及び60歳以上50円 |
交通 | ・JR中央線「武蔵小金井駅」から徒歩約11分 |
コメント