2019年1月25日(金)に日本100名城スタンプラリー10番で、山形市霞城町にある「山形城(やまがたじょう)」に行ってきました。
山形城は別名、「霞城(かじょう)」または「霞ヶ城(かすみがじょう)」とも呼ばれ、山形市内を歩いていると標識はほとんど霞城と記載されていました。
山形城は延文元年(1356年)に出羽国(現在の山形と秋田県の一部)を統括する為に山形に来た「斯波兼頼(しばかねより)」によって築城されました。
兼頼以後は地名の「最上(もがみ)」を名乗り、11代目「最上義光(もがみよしあき)」によって文禄年間(1592~1596年)に三ノ丸を構築し、家臣団の屋敷が形成され、城郭を拡大し基礎が完成しました。
城は平城で、土塁と水堀で守りが固められました。
最上義光の時代には石垣はありませんでしたが、元和8年(1622年)に城主となった「鳥居忠政(とりいただまさ)」によって石垣が作られ現在の城郭の形となったと考えられています。
平成3年(1991年)に二ノ丸東大手門が修復及び復元、平成18年(2006年)に 本丸一文字門に架かる大手橋が復元、平成25年(2013年) 本丸大手門枡形内の高麗門及び土塀が復元されました。
山形城をゆっくり見学した場合、所要時間は30分でした。
山形城の日本100名城スタンプがある山形市郷土館(所要時間30分)と最上義光歴史館(所要時間30分)を見学した場合、追加で1時間必要です。
アクセス
交通機関を利用する場合
・JR山形駅西口から山形城南門まで徒歩約600m・10分
・JR山形駅東口から二ノ丸東大手門まで徒歩約1km・13分
車を利用する場合
山形城跡(霞城公園)へのアクセスはカーナビにMAPCODE「62 009 293*45」を入力します。
山形城(霞城公園)の駐車場
山形城には収容台数が230台ある無料駐車場が霞城公園内(山形城敷地内)にあります。
車で入る場合は入場は北門からとなっていますのでご注意ください。
営業時間は4月1日から10月31日の期間は午前5時から午後10時まで、それ以外は午前5時30分から午後10時までとなっています。
山形城の見どころ
山形城の見どころは以下の通りとなっています。
・南大手門跡
・本丸御殿広場
・本丸一文字門と大手橋
・重要文化財に指定「山形市郷土館」
・二ノ丸東大手門
・最上義光歴史館
日本100名城スタンプ設置場所
山形城の日本100名城スタンプを押せる場所は2019年1月現在、3か所あります。
1つ目は霞城公園内にある山形市郷土館の入り口で押せます。
入口の受付の方にお声がけするとスタンプを貸してくれます。
2つ目が「最上義光歴史館」です。
こちらも入り口で受付の方にお声がけするとスタンプを貸してもらえます。
3つ目は山形城跡二ノ丸東大手門櫓にあります。
ただこちらの施設は公開期間が4月上旬から11月上旬までということで今回確認することができませんでした。
山形城見学開始
山形駅西口から山形城南門へはゆっくり歩いても10分もあれば到着します。
1月下旬の山形は雪が積もっていましたが、歩道は除雪されていましたので歩きやすかったです。
南大手門跡
こちらがかつて南大手門があった場所になります。
立派な石垣から当時の姿が想像できますね。
南大手門からは立派な石垣や水堀を見ることができます。
南大手門を通って城内へと進みます。
本丸御殿広場
城内に入ると県体育館の駐車場が見え、そこを直進すると写真の本丸御殿広場が見えます。
本丸御殿広場は現在も発掘調査中で新たな発見が楽しみです。
本丸一文字門と大手橋
本丸御殿広場から右に視線を移すと橋が架かっているの見えますが、こちらは本丸一文字門へ続く大手橋です。
石垣の角には高さ約80cm、長さ平均1.8mの長方形の切石「隅石」が使用され、「江戸切り」と呼ばれる先端を鋭利にみせる加工が施されています。
石垣の色が違うのが見て取れますが、下の黒い部分約6~7mは残存石垣で、上の色が明るいところが新しく復元した石垣になります。
本丸一文字門は元和8年(1622年)以降の山形城の改修によって築かれました。
現在の高麗門も当時と同様、木造で再建されています。
使用されている木は発掘調査で出土した遺物を樹種鑑定して決定されました。
雪景色と見事な調和でとても美しいですね。
重要文化財に指定「山形市郷土館」
本丸一文字門の近くに日本100名城スタンプがある「山形市郷土館(旧済生館本館)」があります。
初代山形県令「三島通庸(みしまみちつね)」の指示により、明治11年(1878年)に完成しました。
山形市郷土館は国の重要文化財に指定されている旧済生館本館を活用した施設で、受付で日本100名城のスタンプが押せます。
また山形市郷土館の内部見学は無料ですので見学をおすすめします。
旧済生館本館は明治11年(1878年)に山形の宮大工によって7ヶ月で完成した建物です。
近代的な医療機関・病院としてオーストリア人医師であるローレツが招かれ、医師及び教師として活躍しました。
アーチ欄間色のガラスや螺旋階段が素敵ですね。
外観は三層楼で内部は四階建てになっています。
庭園を中心に回廊となっており、8つの部屋が作られています。
それぞれの部屋には展示物が展示され、見学することができます。
建物は擬洋風建築(欧米の建築を日本の大工が真似て建設した建物)で、和風、洋風、中華の建築技術の要素を様々な場所でみることができます。
長野県松本市にある「開知学校」と共に擬洋風建築の最高傑作の一つに数えられています。
独創的で複雑な構造をした建物で、日本の木造建築技術の高さを感じることが出来ます。
二ノ丸東大手門
本丸一文字門まで戻り、少し進むと二ノ丸が見えてきます。
二ノ丸広場には立派な「最上義光騎馬像」があります。
二ノ丸土塀辺りから二ノ丸を見た光景です。
二ノ丸の中心に最上義光騎馬像があるのがわかりますね。
奥の高台が本丸です。
山形城跡にはなぜかふっくらした人懐っこい猫がたくさんいて、特にこの茶トラの猫は鳴き声を上げながら膝の上に乗ってきました。
毛並みもよくてかわいくて癒されました♪
櫓門がとても立派で、江戸城にも勝るとも劣らない規模の大きさを誇ります。
江戸城のシーンとして映画「超高速!参勤交代」で撮影場所としても使用されました。
雪景色と北櫓、高麗門の光景もいいですね♪
この辺りは「枡形(ますがた)」と呼ばれる広場になっています。
堀の外から二ノ丸東大手門を見たところです。
枡形を中心に高麗門、櫓門、続櫓、北櫓など資料が最も残る江戸時代中期の姿で忠実に復元されました。
二ノ丸東大手門の堀も深く、手前は石垣、奥は土塁となっています。
斜面も急角度で強固なお城であったことがわかります。
二ノ丸東大手門の北側の堀は、横矢をかけられるように張り出しているのがわかります。
三ノ丸土塁は山形駅東口から徒歩約9分の歌懸稲荷神社境内でみることができます。
最上義光歴史館
二ノ丸東大手門から徒歩約2分のところに「最上義光歴史館」があります。
日本100名城のスタンプ設置場所で、最上義光の貴重な資料が多数展示されているのに入場料は無料です。
ガイドの方もとても丁寧にわかりやすくお話してくださいますので、山形城の歴史を詳しく知りたい方は必見です!
おわりに
山形城(霞城)に訪れてみて、史実に忠実に基づいて再建された本丸一文字門や二ノ丸大手門は山形城があったころの姿を目の前に再現してくれて見ごたえがありました。
本丸、二ノ丸は霞城公園内で、三ノ丸土塁は山形駅東口から徒歩約9分の歌懸稲荷神社境内でみることができます。
霞城公園内にある重要文化財の山形市郷土館も日本建築技術の高さが随所にみられる美しい建築物でした。
また山形城の基礎を作った最上義光の歴史館も無料で見学できるので、時間があれば是非見学することをおすすめします。
山形城(霞城) | |
住所 | 山形市霞城町1番7号(管理事務所) |
スタンプ 設置場所 |
・山形市郷土館 ・最上義光歴史館 |
営業時間 | ・4月1日~10月31日:午前5時~午後10時 ・11月1日~3月31日:午前5時30分~午後10時 |
定休日 | 年中無休 |
料金 | 無料 |
駐車場 | 自動車が230台駐車可能な無料駐車場あり |