2023年9月23日(土)に大阪府守口市佐太中町にある佐太天神宮に行ってきました。
佐太天神宮は菅原道真公が亡くなって50年後の天暦年中(947年~957年)、道真公を慕う里人によって道真公の領地であった佐太の地に道真公自身が残された自画像と自刻像をご神体として創建されました。
境内に戎社が鎮座していることから「守口佐太のえべっさん」として親しまれています。
今回、実際に佐太天神宮に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
佐太天神宮へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎大阪モノレール「大日駅」下車、寝屋川市駅[西口]行バスに約9分乗車、「佐太天神前」バス停下車、佐太天神宮まで400m、徒歩で約5分
◎大阪モノレール「大日駅」下車、佐太天神宮まで2.3km、徒歩で約32分
自動車を利用
◎カーナビに佐太天神宮の電話番号「06-6901-7500」を入力、または佐太天神宮の住所「大阪府守口市佐太中町7丁目16-25」を入力し検索
駐車場
佐太天神宮には普通自動車が30台駐車可能な無料駐車場があります。土曜日の午後に参拝に訪れましたが駐車場は混雑もなく空いていました。
佐太天神宮の参拝と見どころ
佐太天神宮の参拝開始
佐太天神宮の入口には昭和44年(1969年)に建立された社号標と石柱が建っています。参道が社殿まで真っすぐ続き、右側には参拝者専用の無料駐車場があります。
参道沿いには奉納された石燈籠が並び、地域で篤い崇敬と信仰を集めていると感じます。
参道をしばらく進むと石造の明神鳥居が建っています。
御旅所
参道の左側に最初に見える社殿は昭和44年(1969年)に建立された御旅所です。
愛宕社
御旅所の近くに鎮座しているのは寛保2年(1742年)に建立された愛宕社 です。御祭神に火の神様である火産霊神がお祀りされ、防火・防災・厄除・鍛冶・商売繁盛のご利益で知られています。
稲荷社
愛宕社から参道を直進すると神門の近くに元文2年(1737年)に建立された稲荷社が鎮座しています。御祭神は宇迦之御魂大神で、五穀豊穣・商売繁盛のご利益で知られています。手前の石造明神鳥居は天保13年(1842年)建立の銘が入っています。
門柱と冠木が石造で造られた神門
稲荷社の近くにある神門は門柱と冠木が石造で造られた珍しい構造をしています。慶安元年(1648年)に天下の豪商であった淀屋重當が資金を出して淀藩の初代淀藩主・永井尚政によって再建されました。
手水舎と石井筒
神門を潜り左側にある手水舎は昭和40年(1965年)に再建されました。こちらでしっかり心身を清めて参拝へ進みます。
手水舎にある石井筒も慶安3年(1650年)に神門と同じ淀屋重當によって寄進されたものです。
牛社・銅牛社と「撫で牛」
神門を潜り右側には菅原道真公の神使である神牛2体が牛社(1753年建立)と銅牛社(1985年建立)お祀りされています。「撫で牛」信仰で知られ、頭を撫でると学業成就、体の悪いところを撫でると良くなると信仰されています。
社殿は淀藩主・永井尚政の再建
手水舎から社殿(拝殿・幣殿・本殿)を見た光景です。社殿は淀藩主・永井尚政によって再建されたもので、拝殿と幣殿は慶安元年(1648年)の再建です。社殿の周囲には50本の梅の木が植えられており、初春になると梅の花が境内を彩ります。
御神木の銀杏の木
拝殿近くにある御神木の銀杏の木の高さは約20m、11月下旬から12月初旬にかけて黄金色に色付きます。
本殿、御祭神、ご利益
本殿は寛永17年(1640年)に一間社春日造で再建されました。御祭神には菅原道真公がお祀りされています。学問の神様として有名で、学業成就・試験合格のご利益を求めて受験シーズンになると多くの参拝者が訪れます。
菅公水鏡の池
本殿の後方には菅原道真公の御屋敷の池であったと伝わる「菅公水鏡の池」があります。創建時にご神体としてお祀りされた道真公の木像と自画像は、道真公がこちらの池に自身の姿を映して造られたと伝わります。
与謝蕪村の石碑
菅公水鏡の池の近くには「与謝蕪村の石碑」があります。与謝蕪村は都島区毛馬出身で、松尾芭蕉や小林一茶と共に江戸時代中期を代表する江戸俳諧の巨匠です。故郷の毛馬村に帰るため淀川を夜船で通った時に詠んだ句「窓の灯の 佐太はまだ寝ぬ 時雨かな」が書かれています。
「佐太えびす」として有名な戎社
佐太天神宮社殿の左側にある立派な建物は明和2年(1765年)に建立された戎社です。元は告文天満宮(末社)でしたが、昭和61年(1986年)に兵庫県西宮市の西宮神社から戎大神を勧請してお祀りしました。社殿の前には「佐太の戎さん」の石像があります。
お願い事は木の板を叩いてから
えべっさんの名前で親しまれる戎大神は耳が遠いといわれています。社殿は一周できるようになっており、神様がおられる本殿の壁には木の板が設置されています。こちらの木の板を叩いてから祈願すると願いをしっかりと聞いてくれるので叶いやすいといわれています。
白太夫社と『菅原伝授手習鑑』
手水舎の後方に鎮座するのは明和2年(1765年)に建立された白太夫社で、御祭神には菅原道真公のお供をした白太夫之命がお祀りされています。ご利益は子授かり・子育てですが、佐太天神宮は人形浄瑠璃および歌舞伎の演目のひとつ『菅原伝授手習鑑』三段目の舞台となりました。その影響で諸芸上達を祈願したお参りも行われていたと伝わります。
御朱印
御朱印は境内の社務所で頂くことが可能です。通常の御朱印と朔日の金文字の御朱印、書置き5種類の御朱印が頂けます。
■書置きの5種類の御朱印
①東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花あるじなしとて 春な忘れそ
②家の風 世々に伝えて 神垣や 絶えたるをつく 梅もにほはむ
③間(あい)の宿 佐太の御朱印
④与謝蕪村が佐太の地を詠んだお歌の御朱印
⑤松浦武四郎の「聖跡二十五霊社順拝双六」の第九番目の御朱印
雨風が少し強い中、守口市の佐太天神宮さんへお伺い。
直書き1体と書置き4体をいただきました。
限定とかでありません。
朔日には金文字の御朱印をいただけます。
女性の神職さん?がとても丁寧にいろいろ説明してくださいました。#大阪 #御朱印 pic.twitter.com/es9nOHBGCI— 市松 (@ichimatsu666) October 13, 2019
おわりに
佐太天神宮の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約20分でした。佐太天神宮は菅原道真公の領地があった場所に創建された神社で、道真公がご自身の姿を映すために使われた「菅公水鏡の池」が現存しています。境内は綺麗に整備・維持されており、天下の豪商であった淀屋重當が資金を出して淀藩の初代淀藩主・永井尚政が再建した建築物が数多く残ります。御神木の銀杏の木や社殿周辺に植えられた50本の梅の木は四季を美しく彩ります。『菅原伝授手習鑑』の舞台にもなり、江戸時代の俳諧の巨匠・与謝蕪村も句を詠んでいます。見どころいっぱいの佐太天神宮に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
佐太天神宮(さたてんじんぐう) | |
住所 | 大阪府守口市佐太中町7丁目16-25 |
電話番号 | 06-6901-7500 |
営業時間 | 午前9時~午後4時30分 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎大阪モノレール「大日駅」下車、寝屋川市駅[西口]行バスに約9分乗車、「佐太天神前」バス停下車、佐太天神宮まで400m、徒歩で約5分 ◎大阪モノレール「大日駅」下車、佐太天神宮まで2.3km、徒歩で約32分 ■自動車を利用 ◎カーナビに佐太天神宮の電話番号「06-6901-7500」を入力、または佐太天神宮の住所「大阪府守口市佐太中町7丁目16-25」を入力し検索 |
駐車場 | 普通自動車が30台駐車可能な無料駐車場あり |