2023年9月19日(火)に大阪府堺市西区草部にある本殿と石燈籠が重要文化財に指定されている日部神社に行ってきました。
日部神社の創建は明暦年間(1655年~1657年)の火災により焼失したため不詳ですが、平安時代に編纂された『延喜式神名帳』にも「日下部神社」と記載されている古社です。
御祭神には日下部の祖神の彦坐命、神武天皇、道臣命がお祀りされています。
本殿と石燈籠は南北朝時代の作と考えられ、国指定重要文化財に指定されています。神門は桃山時代の特徴が見られる17世紀前期の四脚門で堺市指定文化財となっています。
今回、実際に日部神社に参拝してきましたので見どころや御朱印、ご利益、アクセス・無料駐車場をわかりやすくご紹介したいと思います。
日部神社へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
◎JR阪和線「富木駅」下車、日部神社まで1.5km、徒歩で約21分
◎JR阪和線「鳳駅」下車、「鳳駅前」バス停から約6分乗車し「上」バス停で下車、日部神社まで400m、徒歩で約5分
自動車を利用
◎カーナビに日部神社の電話番号「072-271-2647」を入力、または日部神社の住所「大阪府堺市西区草部262」を入力し検索
駐車場
日部神社には普通自動車が約20台駐車可能な参拝者専用の無料駐車場が正面鳥居右の空き地にあります。
日部神社の参拝と見どころ
日部神社の参拝開始
日部神社の入口には『延喜式神名帳』の式内社ですので「式内日部神社」の社号碑があります。一の鳥居が建ち、参道が社殿まで真っすぐ続きます。江戸時代の国学者・本居宣長の『古事記伝』によると神武天皇の東征で長髄彦と戦った「日下の蓼津」の場所と記載されています。
一の鳥居を潜ると阿吽狛犬が境内を悪い気から守っています。
狛犬を通り過ぎると二の鳥居があり、鳥居の左には社務所があります。社務所では午前9時~午後4時の間で御朱印を頂くことができます。
二の鳥居を潜ると少し細長な阿吽狛犬がいます。
江戸時代初期の「神門」(堺市指定有形文化財)
参道を直進して見えてくる神門は江戸時代初期(17世紀前期)に造られた本瓦葺・平入切妻造の四脚門で、桃山時代の特徴が見られます。平成20年(2008年)に堺市指定有形文化財に指定されました。
神門を潜り右に手水舎がありますのでしっかりと心身を清めて参拝へ進みます
拝殿
社殿(拝殿・本殿)の前にも阿吽狛犬がおり神域を守っています。拝殿は明治44年(1911年)に上村の菅原神社から移築されたもので、本瓦葺・平入入母屋造で千鳥破風と唐破風の向拝となっています。
南北朝時代の「本殿」(国指定重要文化財)、御祭神とご利益
本殿(国指定重要文化財)は旧八坂神社から移築されたもので、南北朝時代の建築物です。本殿は本瓦葺・入母屋造で、向拝の蟇股には八坂神社の御祭神の牛頭天王にちなんだ牛、左右の蟇股には唐獅子の彫刻が施されています。御祭神には彦坐命、神武天皇、道臣命がお祀りされ、ご利益は子孫繁栄・出世開運・健康長寿などで知られています。
南北朝時代の「石灯籠」(国指定重要文化財)がある「収蔵庫」
社殿の左側にある白い建物は収蔵庫です。中には正平24年(1369年)の銘があり、四天王像や唐草文、牡丹の彫刻が施されている石灯籠(国指定重要文化財)が保管されています。通常は見ることが出来ませんが、毎年6月30日に行われる大祓式の神事の中で本殿と共に見ることが出来ます。
社殿の右側にある祖霊社には戦没者の御霊がお祀りされています。
御朱印
御朱印は境内の社務所で頂くことが可能です。
和泉國 日部神社
大阪府堺市西区草部石津川旧河道流域の
この辺りは
縄文期頃より人々が住み
太陽信仰に纏わる
何かしらの原始信仰が
始まりとされ
祖神崇拝が重なりし
延喜式内社と云われ
明治期に
八坂神社の現社地に遷座旧社地は
等乃伎神社と共に
金剛山からの
冬至の夜明け陽を感じる杜🌿✨ pic.twitter.com/IBtZRU1O56— 続まーねこ神名帳🐾🌿✨ (@kutushitanekoR) September 1, 2022
おわりに
日部神社の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約15分でした。平安時代に編纂された『延喜式神名帳』にも記載された古社で、南北朝時代に造られた本殿と石燈籠は国指定重要文化財に指定されています。本殿と石燈籠は毎年6月30日に行われる大祓式の神事の中で見ることができます。江戸時代初期に建立された神門は堺市指定文化財で、境内には歴史を感じる狛犬や石燈籠がたくさん保管・展示されています。見どころいっぱいの日部神社に是非一度参拝してみてはいかがでしょうか。
日部神社(くさべじんじゃ) | |
住所 | 大阪府堺市西区草部262 |
電話番号 | 072-271-2647 |
営業時間 | 終日可能(御朱印受付は午前9時~午後4時) |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ◎JR阪和線「富木駅」下車、日部神社まで1.5km、徒歩で約21分 ◎JR阪和線「鳳駅」下車、「鳳駅前」バス停から約6分乗車し「上」バス停で下車、日部神社まで400m、徒歩で約5分 ■自動車を利用 ◎カーナビに日部神社の電話番号「072-271-2647」を入力、または日部神社の住所「大阪府堺市西区草部262」を入力し検索 |
駐車場 | 普通自動車が20台駐車可能な無料駐車場あり |