2018年10月26日(金)に広島県廿日市にある厳島神社から見える厳島のシンボル五重塔と豊臣秀吉が建立した豊国神社(千畳閣)に行ってきました。
豊国神社は伽藍に857畳の畳を敷くことができることから千畳閣とも呼ばれています。
五重塔は厳島神社とよくメディアで取り上げられ、厳島のシンボルとなっています。
豊国神社の創建は天正15年(1587年)に豊臣秀吉が安国寺恵瓊に戦没者を供養する為の供養堂の建設を命じて建立されました。創建当初は「大経堂(だいきょうどう)」と呼ばれていました。
しかし慶長3年(1598年)に秀吉が没すると工事は中止され未完のまま現在に至っています。
ご祭神は豊臣秀吉公と加藤清正公で、秀吉は織田家随一の「人たらし」として農民から天下人にまでのし上がった出世人です。そのことからご利益は出世・開運・良縁のご神徳があります。
千畳閣・五重塔に参拝してきましたので歴史や見どころ、御朱印やアクセスをわかりやすくご紹介したいと思います。
千畳閣へのアクセス・駐車場
交通機関を利用
・JR線「宮島口桟橋駅」または広島電鉄「広電宮島口」下車、「宮島口桟橋」よりフェリー※に約15分乗船後、「宮島改札口」到着、千畳閣・五重塔まで650m・徒歩9分
※JR宮島連絡船と宮島松大汽船がありますがどちらも片道大人180円、小人90円
自動車を利用
・山陽自動車道大野ICから宮島口まで5.3km、約15分
・山陽自動車道廿日市ICから宮島口まで5.5km、約15分
駐車場
千畳閣・五重塔には駐車場はありません。
また宮島(厳島)は道路が狭く運転が困難なため、駅周辺や宮島口桟橋周辺に駐車することをおすすめします。
千畳閣の参拝と見どころ
塔の岡の千畳閣と五重塔
千畳閣と五重塔は厳島神社社殿より小高い丘の上に建立されていますので、石段を登って進みます。
五重塔が建つ丘は古来より「塔の岡」と呼ばれており、弘治元年(1555年)に起きた毛利元就と陶晴賢の「厳島の戦い」で陶晴賢はこの場所に布陣しました。
厳島のシンボル五重塔
石段を登ってまず目に入るのが厳島のシンボルである五重塔です。
室町時代の応永14年(1407年)に創建され、国指定の重要文化財となっています。
和様と禅宗様が融合した高さ約27mの美しい五重塔は外観の見学のみ可能です。
豊臣秀吉が建立した千畳閣
五重塔の隣に豊臣秀吉が安国寺恵瓊(あんこくじえけい)に命じて建立した千畳閣があり、こちらも国指定の重要文化財です。
天正15年(1587年)に発願し慶長3年(1598年)まで建立が続けられましたが、秀吉が没した為、未完成のまま現在に至っています。
屋根は単層本瓦葺入母屋で、多くの支柱が屋根を支えています。
屋根瓦の「王」の刻印
屋根瓦はかつて金箔瓦が用いられ、瓦には「王」の文字が刻印されているのが分かります。
豊臣秀吉が千畳閣を建立した頃、日本をほとんど手中に収めており全国統一まであと僅かでした。
その為、天下人であることを内外にアピールする為、瓦に金箔と「王」の文字を入れ権力を誇示しようしたと考えられています。
縁側の下は通行可能
千畳閣は片側の縁側の下が歩けるようになっています。
縁側の下を歩ける建造物は見たことがなく、千畳閣の不思議な建築様式と巨大さを感じます。
千畳ある伽藍を参拝
内部の拝観も可能で、拝観料は大人100円、 小・中学生50円で、営業時間は午前8時30分から午後4時30分です。
千畳閣の名前の由来は伽藍に1000畳もの広さがあることに由来していますが、内部に入るとその広さとスケールの大きさに驚きます。
むき出しの天井裏
天井に目を向けて違和感を感じるのは、未完成の為に天井板が張られておらず、屋根裏の骨組みがむき出しになっているためです。
整然と並んだ屋根裏の骨組みの美しさや、天井まで続く巨大な空間に目を奪われます。
殿舎の巨大しゃもじ
かつて大経堂であった千畳閣には、ご本尊の釈迦如来(しゃかにょらい)・阿難尊者(あなんそんじゃ)・迦葉尊者(かしょうそんじゃ)が祀られていました。しかし、明治維新の神仏分離令により大願寺に移されました。
内部ではたくさんの宮島名物である巨大なしゃもじも見ることができます。ごはんをすくい取るから、勝利をすくい取るとされ、戦勝祈願の為に奉納されたものになります。
縁側の大量の支柱の謎
縁側には屋根を支える多くの支柱がありますが、大量の支柱を使わないで建築するのが一般的でした。しかし、秀吉はその方法を用いず支柱を多く用いています。少々不格好ですが、支柱を多く用いると一層豪快で迫力ある感じも受けますので派手好きの秀吉は好んだのでしょうか。
理由は現在もわかっていませんので色々想像しながら見学するのも楽しいですね♪
縁側にはまるで映画のワンシーンのような素敵な空間が広がっています。
厳島神社を一望
縁側からの眺望も見事で、厳島神社を一望することができます。
手前に見えるのが厳島神社の摂社客神社(まろうどじんじゃ)社殿で、その後方には本社社殿が見えます。上から見る厳島神社も素敵ですね♪
御朱印
御朱印は千畳閣の内部(拝観料大人100円)の授与所で頂くことが可能で、御朱印の種類は1種類、初穂料は300円となっています。
宮島の千畳閣(豊国神社)!中でゆっくり出来る感じになってる(*´ω`*)
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おわりに
千畳閣と五重塔の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。
厳島のシンボル五重塔は室町時代創建で和様と禅宗様が融合した美しい塔でした。
千畳閣は、屋根を支える多くの支柱、金箔瓦と王の刻印、1000畳もの広さを誇る堂内と秀吉の思いを随所に感じる豪快で巨大な建造物でした。
宮島名物で殿舎の中に多数奉納されている巨大しゃもじも見どころの一つです。
見どころいっぱいの五重塔と千畳閣に是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
豊国神社(千畳閣)・五重塔 | |
住所 | 広島県廿日市市宮島町1−1 |
電話番号 | 0829-44-2020 |
営業時間 | 午前8時30分~午後4時30分 |
定休日 | 年中無休 |
拝観料 | 無料 |
アクセス | ■交通機関を利用 ・JR線「宮島口桟橋駅」または広島電鉄「広電宮島口」下車、「宮島口桟橋」よりフェリー※に約15分乗船後、「宮島改札口」到着、千畳閣・五重塔まで650m・徒歩9分 ※JR宮島連絡船と宮島松大汽船がありますがどちらも片道大人180円、小人90円 ■自動車を利用 ・山陽自動車道大野ICから宮島口まで5.3km、約15分 ・山陽自動車道廿日市ICから宮島口まで5.5km、約15分 |
駐車場 | 千畳閣・五重塔には駐車場はありません。 |