2017年 京都の紅葉の名所「東寺(とうじ)」に早朝行ってきました!見どころや混雑状況をご紹介します

東寺20
2017年11月17日(金)に京都府京都市南区にある東寺(とうじ)」にいってきました。
別名「教王護国寺(きょうおうごこくじ)」とも呼ばれます。
東寺は京都に唯一残る平安京の遺構で、古都京都の文化財として世界遺産にも登録されています。
新幹線から見える東寺の五重塔東寺のみならず京都のシンボルとなっています。

東寺の創建は延暦15年(796年)、「藤原伊勢人(ふじわらのいせんど)」が造寺長官(建設工事責任者)となり平安京の正門の羅城門東に建立したと伝わります。

弘仁14年(823年)、嵯峨天皇は唐で密教を学んだ空海(弘法大師)に東寺を給預しました。
この時、日本で初めて東寺は国家鎮護の寺院になり、真言密教の根本道場(こんぽんどうじょう)となりました。

平安時代後期には寺勢は一時衰退しますが、鎌倉時代に入ると弘法大師の高まりにより皇族から庶民まで篤い信仰を集めます。
その後「後宇多天皇」「後醍醐天皇」「足利尊氏」など、多くの為政者の援助を受けて繁栄しましたが、文明18年(1486年)に発生した文明の土一揆の火災で主要堂塔をほとんど焼失してしまいます。

桃山・江戸時代に入り、豊臣家徳川家によって焼失した堂塔を約100年ぶりにほぼ復元しました。
五重塔はその後の落雷で焼失しますが、寛永21年(1644年)に徳川家光の寄進で再建されました。

度重なる火災により創建東寺の建造物は残っていませんが、弘法大師が建立した南大門・金堂・講堂・食堂が南から北へ一直線に整然と並ぶ大伽藍の配置やそれぞれの建物の規模は今も変わらず残っています

東寺は京都の紅葉の名所としても有名で、今回午前7時から7時30分紅葉を見てきました。

早朝ですので有料拝観エリアは見学できませんが、無料拝観エリアの境内の見どころ混雑状況等ご紹介したいと思います。

東寺の紅葉を見学した場合の所要時間ですが、約30分でした。

東寺の紅葉シーズンの見どころ

東寺の紅葉シーズンは11月中旬~12月上旬になります。
見どころ・おすすめ
は以下の通りとなっています。

・東寺の入り口「南大門」
・ご本尊薬師如来坐像が安置されている「金堂」
・重要文化財「講堂」には国宝・重要文化財が多数安置
・講堂の先にある「食堂」
・「五重塔」と池泉回遊式庭園
・平安時代後期の校倉造り「宝蔵」

拝観料・拝観時間

今回ご紹介する場所は全て無料で拝観可能で、拝観可能な時間は午前5時~午後5時までです。
拝観料が必要な場所は通年公開している「金堂・講堂・五重塔」、特別公開や特別参拝で期間限定で公開している「五重塔初層内部・宝物館」があります。
詳しくはこちらをご覧ください。

アクセス

公共機関を利用

・近鉄「東寺駅」下車、徒歩約500m・6分
・地下鉄烏丸線「九条駅」下車、徒歩約1.2km・14分
・JR「京都駅」下車、京都駅八条口より徒歩約1.5km・18分

東寺紅葉見学開始

東寺の美しい「五重塔」が見えてきました。
東寺や京都のシンボルともいえる五重塔は国宝に指定されています。
南大門近くには立派なイチョウの木があり、美しい黄色の葉が目を楽しませてくれます。
東寺18

五重塔と紅葉の組み合わせが風情があって美しいですね。
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東寺の入り口「南大門」

重要文化財に指定されている「南大門」で、ここから境内へ進みます。
慶長6年(1601年)に三十三間堂の西門として建立された門で、明治元年(1868年)に以前の門が焼失した為、明治28年に現在地に移築されました。
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太い木の柱は迫力と歴史を感じます。
門の先に見えるのは金堂です。
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南大門をくぐって反対から見たところです。
黄色に色づいてイチョウと南大門が美しいですね♪
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南大門をくぐって右側には「八島社殿」があります。
ご祭神は東寺の地主神、または「大己貴神(おおなむちのかみ)といわれています。
東寺建立以前よりこの場所に鎮座されていると伝わります。
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ご本尊薬師如来坐像が安置されている「金堂」

南大門の正面には国宝に指定されている「金堂」があります。
弘仁14年(823年)に建立されましたが文明18年(1486年)で焼失し、慶長8年(1603年)に豊臣秀頼の寄進によって再建されました。
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金堂は入母屋造・本瓦葺となっており、内部には重要文化財でご本尊の「薬師如来坐像」と両脇には「日光菩薩・月光(がっこう)菩薩」が安置されています。
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重要文化財「講堂」には国宝・重要文化財が多数安置

金堂の先には重要文化財の「講堂」があります。
天長2年(825年)に空海により着工され、承和2年(835年)頃に完成しました。
講堂も文明18年(1486年)に焼失しましたが、室町時代の延徳3年(1491年)に再建されました。
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左が講堂、右が金堂になります。
講堂は単層入母屋造で、講堂には五仏(大日如来・阿閦如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来)」「五菩薩(金剛波羅蜜菩・金剛薩埵・金剛宝菩薩・金剛法菩薩・金剛業菩薩)」「五大明王(不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王)」「梵天帝釈天(梵天・帝釈天)」「四天王(持国天・増長天・広目天・多聞天)」が安置されています。
五仏全て重要文化財五菩薩・五大明王・梵天帝釈天・四天王全て国宝に指定されています。
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講堂、金堂のまわりは紅葉が色づいていて素敵ですね♪
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講堂の先にある「食堂」

講堂の先にある「食堂(じきどう)」です。
9世紀末~10世紀初めに建立されましたが、文禄5年(1596年)の地震で倒壊し、寛政12年(1800年)に再建されますが火災で焼失し、現在の建物は昭和9年(1934年)に再建されました。
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「五重塔」と池泉回遊式庭園

食堂から五重塔を見た光景です。
五重塔は弘法大師によって天長3年(826年)より建立が始まり9世紀末に完成しました。
その後雷や不審火で4度焼失しており、現在は寛永21年(1644年)に徳川家光によって再建された5代目の塔になります。
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五重塔の高さは約55mで、木造の建築物では日本一の高さです。
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五重塔の周りは拝観料が必要ですが、瓢箪池を中心とした池泉回遊式庭園が広がっており四季折々の景色を楽しむことができます。
五重塔と紅葉や周りの木々が美しく調和された景色だと感じます。
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平安時代後期の校倉造り「宝蔵」

食堂から先に進むと重要文化財宝蔵」があります。
宝物絵巻を収蔵していた建物で、長保2年(1000年)と大治元年(1126年)に焼失後、建久9年(1198年)に再建されたと伝わります。
建物は平安時代後期の校倉(あぜくら)造りとなっています。
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おわりに

今回紅葉のシーズンの東寺に午前7時から7時30分に訪れてみて境内に人はほとんどおらゆっくり紅葉を楽しむことが出来ました。
無料で拝観できる境内からも紅葉が素晴らしく見ごたえがありました。
ゆっくり東寺の紅葉を楽しみたい方は早朝見学をおすすめします!
次回は拝観料が必要で国宝や重要文化財が多数安置されている「金堂・講堂・五重塔」の内部拝観で再訪したいと思います。

東寺(とうじ)
場所 京都府京都市南区九条町1番地
電話 075-691-3325
アクセス ■交通機関を利用
・近鉄「東寺駅」下車、徒歩約500m・6分
・地下鉄烏丸線「九条駅」下車、徒歩約1.2km・14分
・JR「京都駅」下車、京都駅八条口より徒歩約1.5km・18分
拝観時間 境内無料拝観エリア:午前5時~午後5時
金堂・講堂・五重塔有料拝観エリア:午前8時~午後5時
拝観料 ■金堂・講堂・五重塔
・大人500円
・高校生400円
・小中学生300円
駐車場 約50台駐車可能な有料駐車場あり(2時間600円)