2017年12月30日(土)に京都府京都市北区にある「大徳寺(だいとくじ)」にいってきました。
大徳寺は、アニメでも人気の「一休さん」のモデルとなった「一休宗純(いっきゅうそうじゅん)」が再興したお寺です。
豊臣秀吉の怒りを買い千利休の自刃の原因になった山門や、重要文化財の勅使門・山門・仏殿、通常非公開ですが国宝で聚楽第の遺構と伝わる唐門、方丈及び玄関見どころとなっています。
大徳寺には伽藍と没頭24つ(内一般参拝可能な没頭は龍源院、瑞峯院、大仙院、高桐院の4ヶ所)があります。
今回は大徳寺の伽藍を見てきましたのでご紹介いたします。
大徳寺の伽藍を参拝した場合の所要時間ですが、ゆっくり参拝した場合で約30分でした。
大徳寺の概要・歴史
大徳寺の創建は鎌倉時代末期の正和4年(1315年)で、大燈国師「宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)」が開創しました。
室町時代に応仁の乱で荒廃しましたが、「一休さん」のモデルで有名な「一休宗純」が復興しました。
室町時代には豊臣秀吉が織田信長公の葬儀を行い、菩提をとむらうために総見院の建立とあわせて寺領を寄進し、それを契機に戦国武将の塔頭建立が相次ぎ隆盛を極めました。
重要文化財である勅使門から山門、仏殿、法堂、国宝の方丈まで一列に南北に並び、その他いわゆる七堂伽藍が完備されました。
山門は当初1階だけでしたが、千利休が2階部分「金毛閣(きんもうかく)」を増築しました。
そこに下駄をはいた利休の像を安置したことから豊臣秀吉に「股下を通らせるとはなにごとか」と怒りを買い切腹の原因になったといわれています。
本坊の方丈庭園は江戸時代を代表する枯山水で、方丈の正面には天正の刻印が見つかり聚楽第の遺構であることがほぼ確定している国宝の唐門があります。
大徳寺の見どころ
1.重要文化財で桃山時代建築の「勅使門(ちょくしもん)」
2.千利休の自刃の原因といわれる「山門」
3.国宝の「方丈」※と聚楽第の遺構といわれる「唐門」※
※通常非公開、特別公開日のみ公開されます。
大徳寺へのアクセス・駐車場情報
電車・バスでアクセス
・地下鉄烏丸線「北大路駅」4番出口から約1.8km、徒歩約23分。
・JR線「京都駅」(A3のりば)で「206(右回り)号系統」に約40分乗車し「大徳寺前」下車、徒歩すぐ。
出典:京都の安い宿:京都駅前バス乗り場案内マップ
駐車場
広くて駐車しやすい駐車場があります。
自家用車は40台駐車可能で最初の2時間500円、以降30分毎に100円かかります。
参拝に訪れた時間は11時30分位ですが2割ほど空きがありました。
2時間あれば十分参拝可能ですので駐車場を利用した場合は500円程度になります。
大徳寺参拝
大徳寺の総門です。
こちらから参拝を開始します。
総門を過ぎるとすぐ右手に重要文化財の勅使門があります。
勅使門
勅使門は慶長年間(1596年~1614年)に御所に建築された門で、後水尾天皇より拝領し寛永17年(1640年)に移築されたと伝わっています。
前後唐破風、左右切妻、屋根桧皮葺の四脚門となっています。
勅使門から山門、仏殿、法堂が一列に並んでおり、その横の参道を通って参拝していきます。
松の大木が風情があっていいですね!
千利休の切腹の原因を招いた?山門
勅使門に続いて重量文化財の山門が見えてきます。
参道から少し奥に進むと山門を正面から見ることができますが、一般公開されていない為垣根越しに見ることになります。
山門は連歌師・宗長の寄進で享禄2年(1529年)に下層が完成しました。
その後、天正17年(1589年)に千利休が上層を完成させて「金毛閣(きんもうかく)」と名づけました。
しかし上層に下駄をはいた利休の像を安置したことから豊臣秀吉に「股下を通らせるとはなにごとか」と怒りを買い2年後切腹することになったと伝わっています。
仏殿
山門の向かいには重要文化財の仏殿があります。
寛文5年(1665年)に今の豪商「那波常有(なわじょうゆう)」の寄進で建設されました。
法堂
重要文化財の法堂です。
禅宗様式の建築物で寛永13年(1636年)に建築されました。
天井の「雲龍図」は狩野探幽によって描かれたものです。
普段は非公開ですが特別公開時に中に入ることができます。
今回は法堂横の参道から見学しました。
国宝の方丈と唐門は通常非公開
参道をまっすぐ進み突き当りまでくると宗務本所がありこれ以上は進めません。
こちらの横に国宝の方丈と唐門があります。
通常非公開で特別公開日のみ見学可能となっています。
聚楽第の遺構と認められた唐門
参道からは唐門の美しい彩色を少しだけみることができます。
豊臣秀吉が京都に政庁兼邸宅として造営した「聚楽第(じゅらくてい)」の遺構と認められている唯一※の建物になります。
※西本願寺の飛雲閣、妙覚寺の大門、妙心寺播桃院玄関、山口県萩市常念寺の山門は聚楽第の遺構であると伝承で伝わっています。
おわりに
大徳寺の伽藍を参拝してみて参道にそって一列にならぶ勅使門、山門、仏殿、法堂は見ごたえがありました。
豊臣秀吉と千利休に関りの深い山門や聚楽第の遺構がほぼ確定している国宝の唐門を見れて歴史の1ページにふれた気持ちになりました。
国宝の唐門や方丈は大変見ごたえがありますが通常非公開ですので次回は特別公開期間中に参拝に訪れたいと思います。
大徳寺(だいとくじ) | |
住所 | 京都府京都市北区紫野大徳寺町53 |
電話番号 | 075-491-0019 |
休日 | 無休 |
拝観時間 | 午前9時~午後4時30分まで |
拝観料金 | 場所によって有料 |
駐車場 | 自家用車は40台駐車可能。 最初の2時間500円、以降30分毎に100円 |
アクセス | ・地下鉄烏丸線「北大路駅」4番出口から約1.8km、徒歩約23分。 ・JR線「京都駅」(A3のりば)で「206(右回り)号系統」に約40分乗車し「大徳寺前」下車、徒歩すぐ。 |