【続日本100名城 第195番】延岡城跡を徹底解説|千人殺しの石垣と江戸初期の防御を歩く

2024年9月26日、宮崎県延岡市にある延岡城跡を訪れました。
延岡城跡は続日本100名城 第195番に選定されている城跡で、現在は城山公園として整備されています。
延岡城跡は江戸時代初期の技術を今に伝える石垣や曲輪の構造が特徴です。特に北大手門の復元門や、『千人殺し』と呼ばれる巨大石垣は、間近でその防御の巧妙さを体感できる貴重な史跡です。延岡駅から徒歩圏内で、歴史散策と街の景観を同時に楽しめるスポットです。
延岡城跡とは|歴史・築城の背景と城主の変遷
延岡城跡は、慶長8年(1603年)に高橋元種によって築城が始まりました。豊臣秀吉の命により延岡の地に配置されたことが発端とされています。その後、有馬氏、三浦氏、牧野氏、そして内藤氏と城主が代々交代しました。特に内藤氏は、延岡藩7万石を治め、明治維新まで地域を統治しました。
城は標高53mの平山に築かれ、地形を最大限に活かした防御設計が特徴です。北大手門や二の丸、本丸への連絡路には急勾配や曲輪が巧みに配置され、敵の侵入を阻む多層防御が施されました。空襲で建造物は失われたものの、石垣や曲輪の縄張りは良好に残っています。西南戦争の終焉地としての歴史的意義や、内藤政挙公が地域発展に尽力した足跡も見どころです。
城内散策レポート|北大手門から本丸まで歩く見どころ
① 北駐車場と城入口の見どころ|延岡城散策のスタート地点

北駐車場は無料で広々としており、週末でも混雑しにくいのが魅力です。駐車場からすぐに北櫓跡の石垣が見え、その迫力に圧倒されます。入口付近は城の外郭にあたり、かつての防御ラインとしての機能を感じられる場所です。
② 北櫓跡の石垣と防御構造|江戸初期の技術を体感

延岡城跡北側、大手道入口に残る北櫓跡の石垣は防御線として築かれ、堀に向かって張り出す構造が特徴です。現在も野面積みの石組みが往時を伝えています。

この周辺の石垣からは400個以上の刻印石が見つかっており、それらは江戸初期の大坂城再建に関わった有馬氏の刻印と似ているとされています。そのため、有馬氏系の技術や石工集団が築造に関与した可能性があると考えられています。
③ 復元された北大手門の構造と歴史的背景

北大手門は延岡城北側の正門で、平成4年(1992年)に古絵図や発掘成果をもとに復元されました。木造の門は重厚な姿を見せ、往時の城の威厳を今に伝えています。門をくぐると、二の丸へ続く城内の主要な通路が伸びています。

北櫓跡から坂を上った先にあるこの門は、かつて城の表玄関でした。復元前の調査では礎石の配置や排水溝、周囲の石垣構造が確認され、防御を意識した設計だったことが分かっています。
門の東側に続く石垣は急な地形を利用した造りで、敵の進行を妨げる役割を担っていました。刻印石の多さや石材の組み方から、大規模な改修時に整備された可能性があり、当時の石工の高い技術がうかがえます。
④ 高さ19mの石垣「千人殺し」の迫力と防御機能

二の丸から本丸へ向かう途中にそびえる高さ約19mの石垣、「千人殺しの石垣」は、防御線として築かれました。礎石を外すと崩れ落ちるという伝承が名前の由来です。迫力ある石垣から、江戸時代初期の防御の巧妙さを体感できます。
⑤ 二階櫓門跡の役割と石垣との連携

「千人殺しの石垣」を登ると、二階櫓門跡の礎石が残る場所に出ます。上部に櫓、下部に門を備えた二階櫓門(渡櫓門)で、二の丸と本丸を結ぶ重要な防御施設でした。礎石や敷石から、城が段階的に防御を強化して築かれたことがわかります。
⑥ 本丸広場と鐘つき堂|戦略的立地と絶景スポット

延岡城の本丸は、城跡の最も高い場所、標高53mの頂上に位置し、かつての天守台跡を中心に広場として整備されています。本丸内には城郭の象徴である鐘つき堂や、延岡藩主として城を支えた内藤政挙公の銅像が設置され、訪れる人々に城の歴史を身近に伝えています。

本丸の頂上からは、大瀬川と五ヶ瀬川の合流点、延岡市街を一望できます。戦略的に選ばれた立地の重要性も直感的に理解できます。城の防御上の優位性だけでなく、自然との調和を意識した築城の工夫も感じられる、絶景スポットです。
⑦ 続日本100名城スタンプ設置場所と押印のポイント

続日本100名城のスタンプは、城山公園管理事務所(二の丸広場内、入口付近)に設置されており、基本的に終日押印可能です。管理事務所の開庁時間外でも利用できる場合があり、北大手門付近からもアクセスしやすく、散策の途中で立ち寄って押印することができます。
アクセス・駐車場・基本情報|延岡城跡への行き方
| 所在地 | 宮崎県延岡市城山町 |
|---|---|
| 最寄駅 | JR延岡駅から徒歩約20~30分 |
| 入場料 | 無料 |
| 開館時間 | 管理事務所は9:00~17:00で開館 |
| 休館日 | 年末年始を除き利用可能 |
| 駐車場 | 城山公園北駐車場(無料) |
延岡城跡は駅近でアクセスが便利な立地で、徒歩観光や城巡りに組み込みやすいスポットです。
まとめ|延岡城跡の魅力とおすすめポイント
江戸時代初期の平山城として築かれた延岡城跡では、天守は現存しませんが、北大手門や本丸の石垣、千人殺しの石垣など、防御の工夫が間近で体感できます。
復元された北大手門や本丸の鐘つき堂も見どころで、続日本100名城のスタンプも設置されているため、城巡りの記録を残すスポットとしてもおすすめです。
延岡城跡は、石垣の迫力と歴史散策を同時に楽しめるスポットです。北大手門から本丸まで歩きながら、江戸初期の防御の知恵と延岡市街の絶景を体感してください。

