【続日本百名城 第105番】白石城を徹底解説|片倉小十郎の城と木造復元三階櫓

【続日本百名城 第105番】白石城を徹底解説|片倉小十郎の城と木造復元三階櫓

白石城 三階櫓 外観

2024年11月24日(日)、宮城県白石市にある白石城しろいしじょうを訪れました。
白石城は続日本百名城 第105番に選定されている城で、本丸一帯は現在「益岡ますおか公園」として整備されています。
城の象徴である三階櫓(大櫓)は、史料と発掘調査をもとに木造で復元されており、往時の城郭景観を今に伝えています。

白石城は、伊達政宗の重臣である片倉小十郎景綱かたくらこじゅうろうかげつなの居城として知られ、仙台藩の南端防衛を担った重要拠点でした。
三階櫓最上階からは白石市街と蔵王連峰を一望でき、歴史と景観を同時に味わえる城跡です。

白石城とは|益岡の丘に築かれた伊達家重臣の城

白石城しろいしじょうは、白石市中心部の小高い丘「益岡」に築かれた平山城です。
本丸を中心に二の丸・三の丸を配し、奥州街道を押さえる立地から、仙台藩南部の軍事・交通の要衝として機能しました。

城の起源は中世にさかのぼり、当初は刈田かりた氏(のち白石しろいし氏)の居館があったと伝えられています。
天正19年(1591年)の奥州仕置後、白石は会津の大名・蒲生氏郷がもう うじさとの支配下となり、
家臣の蒲生郷成がもう さとなりによって石垣や三階櫓の基礎が整えられ、近世城郭としての骨格が形成されました。

慶長3年(1598年)には上杉景勝うえすぎ かげかつが会津へ入封し、家臣の甘粕景継あまかす かげつぐが城主となって改修を実施。
関ヶ原合戦後、伊達政宗だて まさむねが仙台藩主となると、白石城は片倉景綱かたくら かげつな片倉小十郎かたくら こじゅうろう)の居城となり、
以後およそ260年にわたって片倉氏が治めました。

白石城の天守に相当する建物は「三階櫓(大櫓)」と呼ばれます。
これは支城であった白石城が幕府への配慮から「天守」の呼称を避けたためとされています。
現在の三階櫓は、文政6年(1823年)に片倉宗景かたくら むねかげが再建した姿を参考に、平成7年(1995年)に木造で復元されたものです。

城内散策レポート|大手門跡から復元三階櫓へ

益岡公園と白石城散策路白石城跡は現在「益岡公園」として整備され、大手口から緩やかな坂道を上りながら本丸を目指します。
途中には白石城歴史探訪ミュージアムがあり、城の成り立ちを学んでから散策すると理解が深まります。

白石城 石垣道中では、野面積み打ち込みハギという異なる時代の石垣を観察できます。
文禄期の古い石垣と江戸期の改修石垣が混在しており、築城技術の変遷を実物から感じられる点は白石城ならではの見どころです。

白石城 大手一ノ門大手一ノ門は棟門形式で復元され、門をくぐると直進できない構造になっています。
石垣と門を組み合わせて敵の侵入を防ぐ、近世城郭らしい防御思想が読み取れます。

白石城 大手二ノ門続く大手二ノ門は櫓門として復元され、本丸正面を守る要の防御施設でした。
現在でも白石城の正面景観を象徴する存在です。

白石城 三階櫓本丸石垣の上に建つ三階櫓は、白石城最大の見どころです。
支城であったため「天守」ではなく「三階櫓」と呼ばれます。
史料と発掘調査に基づき、文政期再建時の姿が忠実に再現されています。

白石城 三階櫓 内部内部は柱や梁が見える状態のままの木造建築で、展示施設というより「櫓そのもの」に入った感覚を味わえます。

白石城からの眺望最上階からは白石市街と蔵王連峰を一望でき、城下町と城が一体となって発展してきたことを実感できます。

武家屋敷|片倉家中の暮らしを伝える貴重な建築

片倉家中武家屋敷 外観白石城北側には、城下町時代の面影を残す武家屋敷が保存されています。
一般公開されているのは「片倉家中武家屋敷(旧小関家)」で、
白石城主・片倉家に仕えた中級家臣の住居です。

解体修理調査で、部材から「享保15年(1730年)2月12日」と記された墨書が発見され、
18世紀前半の建築であることが判明しました。
基礎を設けず石の上に柱を立てる石場建て工法が用いられており、当時の建築技術を今に伝えています。

寄棟造りの茅葺屋根や煙出し破風など、農家住宅に近い素朴さを持ちながら、座敷まわりには武家住宅らしい格式も備えています。

白石城 武家屋敷周辺の水路

水路と庭木が織りなす景観は、「水の城下町・白石」を象徴する風景のひとつです。

続日本百名城スタンプ情報

白石城の続日本百名城スタンプは、
白石城天守(三階櫓)内部の有料エリアに設置されています。
歴史探訪ミュージアムや武家屋敷では押印できないため注意が必要です。

  • 4月〜10月:9:00〜17:00(最終入館16:30)
  • 11月〜3月:9:00〜16:00(最終入館15:30)

12月28日〜31日は年末休館となり、スタンプ押印もできません。
訪問前には公式情報の確認をおすすめします。

訪問のポイント・アクセス・駐車場

所在地 宮城県白石市益岡町1-16
アクセス JR白石駅から徒歩約10分/白石蔵王駅から車約5分
駐車場 城下広場駐車場・益岡公園駐車場(いずれも無料)

駐車場

白石城2
白石城の周辺には、無料で利用できる駐車場が複数整備されています。

白石城1
実際に日曜日の午前中に訪れましたが、混雑はほとんどなく、敷地も広いためスムーズに駐車できました。

まとめ|片倉小十郎の城を歩く

白石城は、片倉小十郎景綱が守り続けた仙台藩南端の要衝であり、
中世居館から近世城郭への変遷を一か所でたどれる貴重な城跡です。

木造復元された三階櫓は、絵図と発掘調査に基づく実物大の復元建築で、
内部に立つことで江戸時代の城内空間を具体的に体感できます。

城跡と城下町、水路、武家屋敷をあわせて巡ることで、
「戦う城」と「暮らしの城下町」が一体だった白石の歴史が立体的に見えてくるはずです。